停電・電気トラブルの高額請求に注意|ネットで修理業者を探す前に確認したいこと
突然、自宅の電気がすべて消えてしまったら、落ち着いて業者を選ぶのは簡単ではありません。
夜間で照明が使えない、冷蔵庫の中身が心配、夏場にエアコンが止まった――。こうした状況では、一刻も早く復旧してほしいという気持ちが先に立ちます。スマートフォンで「電気修理」「停電 修理」などと検索し、最初に表示された業者へ電話したくなるのも無理はありません。
しかし、消費者庁は2026年2月12日、ウェブサイト上で信頼できる電気工事業者であるかのように表示し、不要な工事を行って数十万円を請求した事例について注意を呼びかけました。
2024年12月以降、ネット検索で見つけた業者へ停電の復旧を依頼したところ、不要な電気工事をされ、高額な料金を請求されたという相談が各地の消費生活センター等へ寄せられていたものです。
もちろん、インターネットで見つかる電気工事業者のすべてに問題があるわけではありません。それでも、検索順位や広告の見栄えだけで選ばず、工事を始める前に原因、作業内容、料金を確認することが欠かせません。
この記事では、消費者庁が公表した事例をもとに、停電時の初動から業者の選び方、見積書の確認、契約後の相談方法まで丁寧に解説します。
- 消費者庁が公表した電気工事の高額請求事例
- 停電時はなぜ高額な契約を断りにくくなるのか
- 停電したときに最初に確認したいこと
- 電力会社の正規サイトか確認する
- 検索結果の「上位」は業者の信用順位ではない
- 電気工事業者へ電話する前に聞いておきたい費用
- 訪問した作業員に確認したいこと
- 作業前に書面の見積もりを受け取る
- 分電盤交換を急かされたときの確認ポイント
- 4年に一度の法定点検と交換工事の勧誘は別
- 支払いを急かされた場合は一度立ち止まる
- 自分で業者を呼んでもクーリング・オフできる場合がある
- すでに契約・支払いをした場合に残しておきたいもの
- 困ったときの相談先
- 賃貸住宅・空き家の所有者が準備しておきたいこと
- 住宅購入前に電気設備の状態も見ておく
- まとめ
- 参考情報
- 辰巳地所のご紹介
- お問い合わせ
消費者庁が公表した電気工事の高額請求事例
今回の注意喚起では、停電した消費者がインターネット検索で修理業者を探し、屋内の分電盤などに大規模な工事が必要だと説明され、数十万円を請求された流れが示されています。
これは消費者庁が特定の事業者について確認した個別事例です。一般の電気工事業者すべてに当てはまるものではありませんが、緊急時に判断を誤りやすいポイントを知るうえで参考になります。
ネット検索で上位に表示された業者へ依頼
消費者は、自宅が停電したため、「電気修理」「東京電力」などの言葉で検索しました。
その結果、検索上位に表示されたウェブサイトを見つけます。検索エンジンの広告として表示されたケースもありました。
サイトには、電力会社からの依頼実績があることや、電気工事士の資格者が対応することを印象付ける表示があり、消費者は信頼できる事業者だと受け止めています。
ところが、消費者庁の調査では、表示されていた電力会社グループとの取引実態はなく、資格を持たない作業員が工事に従事した場合も確認されました。
PDFの5~7ページには、低額な基本料金、短時間での訪問、豊富な実績、有資格者の対応などを大きく表示したウェブサイトの画面が掲載されています。
デザインが整い、安心感のある言葉が並んでいても、その表示だけで事業者の実態までは分かりません。
電話では具体的な料金説明がなかった
消費者がウェブサイトから電話すると、受付担当者は故障の状況、住所、氏名、連絡先などを聞き取り、作業員を手配すると説明しました。
一方、故障箇所に応じた作業料金について、具体的な説明はありませんでした。
現場を見なければ正確な工事費を出せないことはあります。それでも、出張料、点検料、見積もり料、作業を断った場合の費用など、訪問前に説明できる料金はあります。
「電話相談無料」と「訪問後も費用がかからない」は同じ意味ではありません。
分電盤交換などの高額工事を口頭で勧められた
訪問した作業員は分電盤を点検した後、ブレーカーが焼けている、配線が老朽化して漏電しているなどと説明し、分電盤交換等に数十万円かかると伝えました。
作業内容と料金は口頭で説明され、作業前の見積書は交付されていませんでした。
突然の停電で困っているなか、「漏電している」「全部交換しなければならない」と言われれば、その場で断るのは難しいでしょう。特に、サイトの表示を見て電力会社と関係がある業者だと思っていた場合、説明を信用してしまう可能性は高まります。
工事後も停電は復旧していなかった
作業終了後、消費者には工事代金が請求されました。
現金での支払いを求められた人のなかには、コンビニのATMで複数回に分けて現金を引き出すよう指示されたケースもありました。
ところが、この時点でも停電は復旧していませんでした。
工事をしたからといって、その工事が停電の原因に対応したものだったとは限りません。作業前に「どの設備が原因で、今回の工事によって何が復旧するのか」を確かめる必要があります。
実際の原因は電力会社側の設備にあった
その後、東京電力パワーグリッドが電柱から住宅へ電気を引き込む引込線などを工事すると、停電は復旧しました。
同社の確認によると、停電の原因は引込線またはヒューズの異常であり、消費者宅の分電盤交換などは必要ありませんでした。問題のあった設備は東京電力パワーグリッドが所有・管理する部分で、消費者に復旧費用の負担は発生しないものでした。
停電の原因が住宅内にあるのか、電柱や引込線など電力会社側の設備にあるのかは、消費者が見ただけでは判断できません。
だからこそ、民間の修理業者へ連絡する前に、まず契約地域の一般送配電事業者が案内する停電情報や確認手順を見ることが大切です。
停電時はなぜ高額な契約を断りにくくなるのか
停電は、給湯器やエアコンの不調とは少し性質が異なります。
照明、冷蔵庫、エアコン、給湯器、インターネットなど、生活の多くが一度に止まるからです。夜間や猛暑時であれば、早く復旧させたいという焦りはさらに強くなります。
また、分電盤や配線は普段目にする機会が少なく、専門用語を使って説明されても、工事の必要性をその場で判断しにくい設備です。
「このままでは火事になる」「今すぐ全部交換しなければ危険」と言われれば、比較検討する余裕がなくなっても不思議ではありません。
国民生活センターにも、電話などで分電盤の点検を持ち掛け、訪問後に漏電や火災への不安をあおって交換契約を迫る相談が寄せられています。2024年11月末時点では、相談件数が前年同期の約25倍となり、契約当事者の約8割を70歳以上が占めていました。
被害に遭った方が不注意だったという話ではありません。電気が使えない不便さと、専門知識の差につけ込まれやすい構造があることを知り、平時から連絡先や判断手順を用意しておくことが予防につながります。
停電したときに最初に確認したいこと
停電が起きたら、すぐに検索で修理業者を探す前に、停電している範囲と安全状態を確認します。
自宅だけか、近隣も停電しているか
まず、近隣の住宅や街灯にも電気がついていないかを見ます。
周辺一帯が停電している場合は、台風、落雷、事故などにより、電力会社側の設備に不具合が発生している可能性があります。
自宅だけの場合でも、直ちに分電盤の故障と決まるわけではありません。契約、スマートメーター、引込線、ブレーカー、屋内配線、家電製品など、原因は複数考えられます。
電力会社の正規サイトで停電情報を見る
関東地方では、東京電力パワーグリッドの公式サイトに、停電範囲やブレーカーの状態から原因を確認する案内があります。
同社も、急に電気が消えた場合は、まず落ち着いて近隣の状況を確認するよう案内しています。周辺も停電している場合は停電情報を確認し、住所の掲載がなければ同社へ連絡する流れです。
検索結果から公式サイトを探す場合は、広告欄に表示された別の事業者を電力会社の公式窓口と取り違えないようにします。
電気料金の請求書、契約時の書類、公式アプリなど、あらかじめ分かっている連絡先から確認する方が確実です。
ブレーカーは安全な範囲で確認する
ブレーカーが落ちている場合、電気の使い過ぎ、家電製品の故障、漏電、ブレーカー自体の不具合などが考えられます。
ただし、ブレーカーの操作に不安がある場合、無理に触る必要はありません。
夜間で足元が見えない、分電盤が高い場所にあり踏み台が必要、ブレーカーの種類が分からないといった場合には、転倒や誤操作にも注意が必要です。
焦げた臭いや異音がある場合は触らない
東京電力パワーグリッドは、ブレーカーから焦げた臭いがする、変な音がする、一部が溶けているといった場合には操作せず、同社へ連絡するよう案内しています。
煙や火が出ている場合、感電や火災の危険を感じる場合には、設備から離れて119番へ連絡します。
切れて垂れ下がった電線にも、絶対に触れてはいけません。
電力会社の正規サイトか確認する
「東京電力」「電気修理」などと検索したとき、最上部に表示されるページが電力会社の公式サイトとは限りません。
検索広告では、広告主が特定の言葉に対して広告を出し、通常の検索結果より上に表示される場合があります。
サイト内に電力会社の名称やロゴがあっても、グループ会社や委託先であるとは限りません。今回の消費者庁の事例でも、ウェブサイト上の表示から電力会社との関係があるような印象を与えていましたが、実際には取引の実態が確認されませんでした。
正規サイトを確認するときは、次の点を見ます。
- URLのドメイン
- サイトの運営会社
- 電気料金の請求書に記載された連絡先
- 契約している小売電気事業者との違い
- 送配電設備を管理する一般送配電事業者の名称
電気料金や契約内容の窓口と、停電・電線・引込線などを扱う窓口が異なることもあります。公式サイトの案内に沿って連絡先を選びます。
検索結果の「上位」は業者の信用順位ではない
検索結果の上位にあると、多くの人が利用している業者、信頼性の高い業者という印象を持ちやすくなります。
しかし、検索順位は、行政機関や電力会社が事業者の技術力や料金を審査した順位ではありません。「スポンサー」「広告」などと表示されたページは、広告料を支払って掲載されているものです。
消費者庁も、検索結果の上位だからといって信用できるとは限らず、サイトの内容や会社概要を確認するよう呼びかけています。
低額な基本料金だけで判断しない
ウェブサイトに「基本料金1,100円」「見積もり無料」などと表示されていても、それが最終的な支払額とは限りません。
基本料金のほかに、次の費用が加算されることがあります。
- 出張料
- 点検料
- 作業料
- 部品代
- 夜間・休日料金
- 廃材処分費
- 駐車料金
- キャンセル料
小さく「作業料・材料費は別途」と書かれている場合もあります。
金額の安さだけではなく、何をするといくらかかるのか、作業を頼まなかった場合にも費用が発生するのかを見ます。
会社概要や契約相手の名称を確認する
ウェブサイトの名称と、実際に契約する会社の名称が異なる場合があります。
電話受付を行う会社、現場へ来る会社、契約書や請求書に記載された会社が別ということもあるため、少なくとも次の情報を確かめます。
- 法人名または屋号
- 所在地
- 代表者
- 電話番号
- ウェブサイトの運営者
- 契約書・見積書・請求書に記載された事業者名
- 実際に訪問する作業員の所属
所在地が書かれていない、会社名がページごとに異なる、電話番号しか分からないといった場合は、依頼を急がず確認を続けた方がよいでしょう。
電気工事業者へ電話する前に聞いておきたい費用
現場を見なければ正確な工事費は分からないとしても、電話の段階で確認できる条件はあります。
業者へ訪問を依頼する前に、次のように尋ねます。
- 出張だけで料金が発生するか
- 点検料はいくらか
- 見積もり後に断った場合の費用
- 夜間・休日の割増
- 駐車料金などの実費
- キャンセル料
- 作業開始前に書面の見積もりを出すか
- 追加工事の前に承諾を取るか
- 現金以外の支払い方法があるか
電話で聞いた内容、担当者名、連絡日時をメモしておくと、現場で説明が変わった場合に確認しやすくなります。
「見ないと一切分からない」と言われた場合でも、少なくとも出張費や点検費、作業を断った場合の費用は確認しておきたいところです。
訪問した作業員に確認したいこと
作業員が到着しても、すぐに分電盤や配線の工事を始めてもらうのではなく、まず誰が来たのかを確かめます。
会社名と作業員の氏名
受付時に聞いた会社と、作業員が所属する会社が同じとは限りません。
名刺や身分証を受け取り、会社名、氏名、連絡先を確認します。車両に別の会社名が書かれている場合には、どのような関係なのかを尋ねます。
作業を再委託していること自体が直ちに問題というわけではありませんが、契約相手と工事を行う事業者が分からない状態では、後から連絡が取れなくなるおそれがあります。
電気工事士免状
法令で定められた電気工事に従事するには、工事内容に応じた電気工事士資格が必要です。電気工事士は、対象となる工事を行う際に免状を携帯する義務があります。
ウェブサイトに「有資格者が対応」と書かれていても、実際に訪問した人が有資格者とは限りません。
分電盤交換や配線工事などを行う場合は、担当する作業員の資格について説明を求めます。
もっとも、免状を持っていることだけで、見積額や工事の必要性まで適正だと判断できるわけではありません。資格とともに、点検結果や工事内容も確かめる必要があります。
電力会社との関係
「電力会社から依頼を受けている」「電力会社の協力会社である」と説明された場合は、その場で示された電話番号へ確認するのではなく、電力会社の正規窓口へ自分で連絡します。
電力会社のロゴが入った資料や制服のような服装だけで判断せず、会社名と委託内容を確かめましょう。
作業前に書面の見積もりを受け取る
口頭で「30万円くらい」「開けてみないと分からない」と説明されたまま作業が始まると、最終的な請求額をめぐって行き違いが起きやすくなります。
消費者庁も、具体的な作業内容に基づく見積書を確認し、内容と料金に納得できなければ契約を断るよう呼びかけています。
作業前に、少なくとも次の内容を書面で示してもらいます。
- 不具合が起きている箇所
- 想定される原因
- 点検方法と結果
- 交換が必要な理由
- 工事する範囲
- 部品名・型番・数量
- 部品代
- 作業料
- 出張料
- 廃材処分費
- 消費税
- 追加料金が発生する条件
- 工事後にどこまで復旧するか
- 工事保証の有無と期間
見積書を受け取った後も、分からない項目は説明を求めます。
「一式」という記載が多く、何を交換するのか分からない場合には、内訳を書いてもらうと判断しやすくなります。
分電盤交換を急かされたときの確認ポイント
分電盤は、住宅内の電気を安全に各回路へ分ける設備です。劣化や故障により、交換が必要になることはあります。
したがって、「分電盤交換を勧める業者はすべて問題がある」「古い分電盤でも交換しなくてよい」という話ではありません。
ただし、高額な工事をその場で判断する前に、次の点を確かめます。
なぜ交換が必要なのか
「古いから」「危険だから」だけではなく、どの部品にどのような異常があるのかを尋ねます。
焦げ、変色、破損、異音、絶縁性能など、交換を勧める根拠を説明してもらいましょう。
写真や測定結果を確認する
目視できる異常がある場合は、写真を見せてもらいます。
測定結果を根拠にする場合は、何を測り、どの数値から異常と判断したのかを聞きます。消費者がその場ですべてを理解する必要はありませんが、説明を記録しておけば、別の業者へ相談しやすくなります。
電力会社側の設備が原因ではないか
住宅全体が停電している場合、原因が屋内の分電盤とは限りません。
今回の消費者庁の事例では、実際には引込線など電力会社側の設備に原因があり、分電盤交換は不要でした。
工事を始める前に、一般送配電事業者へ確認済みか、住宅側のどこに原因があると判断したのかを尋ねます。
緊急性が低ければ別の業者にも確認する
焦げた臭い、煙、火花などがなく、電源を切った状態で安全を確保できる場合は、別の有資格業者にも見てもらう方法があります。
火災の危険を指摘された場合でも、安全な場所へ移動し、電力会社や消防、別の専門業者へ相談することはできます。
「今契約しなければ値引きできない」といった説明と、設備の安全上の緊急性は分けて考えましょう。
4年に一度の法定点検と交換工事の勧誘は別
一般家庭の電気設備については、電力会社や登録調査機関が、法令に基づいて4年に1回以上の頻度で安全調査を行います。
経済産業省によると、この点検は事前に書面で案内され、点検日時を電話だけで知らせることはありません。また、訪問した点検作業員が、その場で設備交換などの契約を持ち掛けることもないと案内されています。
訪問者から「4年に一度の点検です」と言われた場合は、次の点を確かめます。
- 事前の書面案内が届いているか
- 訪問者が身分証を携帯しているか
- 契約している電力会社または登録調査機関の名称
- 正規窓口に問い合わせて確認できるか
- その場で交換契約を求められていないか
4年に一度、分電盤そのものを交換する義務があるわけではありません。
電話や訪問で突然点検を持ち掛けられたときは、すぐに家へ入れず、正規の電力会社へ確認します。
支払いを急かされた場合は一度立ち止まる
工事が終わった後、すぐに現金を用意するよう求められると、「すでに作業してもらったのだから払わなければ」と感じるかもしれません。
しかし、次のような状況が重なった場合は、その場で支払う前に家族や消費生活センターへ連絡することを考えます。
- 見積書を受け取っていない
- 説明より請求額が高い
- 工事をしても停電が直っていない
- 現金払いだけを強く求められる
- ATMへ行くよう指示される
- 家族への相談を止められる
- 請求書や領収書を渡してもらえない
- 会社名や所在地がはっきりしない
- その場で署名や支払いを急かされる
一つ当てはまるだけで、直ちに悪質な事業者と決まるわけではありません。それでも、説明や書面が十分でない状態で、支払いを急ぐ必要はありません。
作業員が居座る、威圧的な言動をする、退去を求めても帰らないといった場合は、自分だけで対応し続けず、警察への連絡も検討します。
自分で業者を呼んでもクーリング・オフできる場合がある
一般に、消費者が自分から業者へ依頼した契約は、訪問販売の適用除外になる場合があります。
一方、ウェブサイトで見た安価な修理を依頼しただけなのに、訪問後に当初予定していなかった高額工事を勧誘された場合などは、契約の経緯によって訪問販売に該当し、クーリング・オフが認められる可能性があります。
消費者庁も、もともと高額な修理契約を結ぶ意思がなかったといえる場合には、自宅へ呼んだ業者との契約でも、クーリング・オフが認められる場合があると説明しています。
訪問販売に該当する場合は、法律で定められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電子メールなどの電磁的記録でクーリング・オフできます。事業者から事実と異なる説明や威迫を受け、クーリング・オフできなかった場合には、期間を過ぎても行使できるケースがあります。
ただし、次の事情によって判断は異なります。
- 電話で何を依頼したか
- ウェブサイトにどの料金が表示されていたか
- 訪問後にどの工事を勧められたか
- 契約書面を受け取ったか
- 工事がすでに終わっているか
- 事業者からどのような説明を受けたか
「自分で呼んだから対象外だろう」「8日を過ぎたから何もできない」と自己判断で諦めず、早めに消費生活センターへ相談してください。
すでに契約・支払いをした場合に残しておきたいもの
高額な工事を契約した、または支払ってしまった場合は、事業者とのやり取りに関する資料をできるだけ残します。
特に保存しておきたいものは、次のとおりです。
- 検索結果や広告のスクリーンショット
- ウェブサイトの料金表示
- 依頼時に見たキャンペーン表示
- 電話番号・通話履歴
- SMS・メール・チャット
- 見積書
- 契約書
- 請求書
- 領収書
- クレジットカードの利用明細
- ATMで現金を引き出した記録
- 作業員の名刺
- 作業車両の会社名やナンバー
- 作業前後の分電盤や配線の写真
- 家族や管理会社との連絡記録
ウェブサイトの内容は変更・削除されることがあります。依頼時に見た金額や表示は、スクリーンショットで残しておくと相談時の手掛かりになります。
事業者へ解約を申し入れる場合も、電話だけで終わらせず、連絡した日時、相手の氏名、回答内容を記録します。
困ったときの相談先
電気工事の契約や高額請求で困った場合は、状況に応じて相談先を選びます。
消費者ホットライン188
消費者ホットライン「188」に電話すると、最寄りの市区町村や都道府県の消費生活センターなどにつながります。
クーリング・オフに該当するか分からない場合や、支払った後に不安を感じた場合も相談できます。相談したから必ず解約・返金できるわけではありませんが、契約の経緯に応じた対応を一緒に考えてもらえます。
警察への相談
脅すような言動がある、退去を求めても帰らない、支払いのためATMまで同行しようとするなど、不安や危険を感じる場合は警察へ相談します。
緊急性がある場合は110番、緊急ではない相談は警察相談専用電話「#9110」があります。
添付PDFでも、相談窓口として188と#9110が案内されています。
電力会社・消防
停電範囲や引込線、電柱、電線などについては、地域の一般送配電事業者の正規窓口へ連絡します。
煙、火、火花、感電の危険がある場合は、安全な場所へ移動して119番へ連絡してください。
賃貸住宅・空き家の所有者が準備しておきたいこと
賃貸住宅で停電が起きた場合、入居者が焦ってネット検索し、その場で高額な工事を依頼してしまう可能性があります。
貸主や管理会社は、入居時に緊急連絡の流れを伝えておくと、こうした行き違いを減らせます。
最初に連絡する窓口を共有する
入居者には、設備の不具合が起きた場合に連絡する貸主・管理会社の電話番号を伝えます。
連絡先は賃貸借契約書だけでなく、入居案内や室内のファイルなど、すぐ確認できる場所にも記載しておくと分かりやすいでしょう。
高額工事は事前承諾を必要とする
緊急時であっても、一定額を超える工事や設備交換は、貸主または管理会社の承諾を得てから行うというルールを共有します。
ただし、危険を避けるための応急対応まで妨げないよう、停電、漏水、火災など、状況別の連絡方法を決めておくことが大切です。
修理費を貸主と借主のどちらが負担するかは、不具合の原因、設備の所有関係、契約内容、使用状況によって異なります。入居者が先に依頼したという理由だけで、すべて借主負担になるとは限りません。
工事履歴を残す
分電盤、配線、コンセント、エアコンなどについて、工事日、施工業者、交換部品、保証期間を記録します。
工事履歴があれば、次に不具合が起きたとき、以前の施工業者へ相談できます。不要な全面交換を避ける判断材料にもなります。
空き家にも連絡体制を用意する
空き家では、近隣住民や管理業者から「電気設備から異音がする」「焦げた臭いがする」と連絡を受けることがあります。
所有者がすぐ対応できない場合に備え、現地を確認できる管理会社や電気工事業者を決めておくと安心です。
高齢の家族が暮らす住宅についても、「突然の点検電話を受けても家へ入れない」「工事を契約する前に家族へ連絡する」といった約束を共有しておきましょう。
住宅購入前に電気設備の状態も見ておく
中古住宅の購入時には、室内のきれいさや水回り設備だけでなく、電気設備にも目を向けたいところです。
購入前に見ておきたいのは、次のような内容です。
- 分電盤の設置時期と外観
- ブレーカーの回路数
- 契約容量
- エアコン用の専用回路
- IHクッキングヒーターや食器洗い乾燥機の回路
- コンセントの数と位置
- 増改築に伴う配線変更
- 過去の漏電・停電
- 電気工事の記録や保証書
- 売主が作成する設備表・物件状況報告書
建物状況調査を実施しても、すべての電気設備の性能や、将来の故障まで分かるとは限りません。
築年数が古い住宅や、大規模なリフォーム歴がある住宅では、必要に応じて電気工事業者による点検を検討します。
購入後の設備故障を完全に防ぐことはできませんが、古い設備を把握しておけば、入居後の交換費用を資金計画へ入れやすくなります。
まとめ
突然の停電では、照明やエアコン、冷蔵庫が使えず、一刻も早く直してほしいという気持ちになります。
その焦りから、検索上位に表示された業者をすぐに呼び、原因や料金が分からないまま工事を依頼してしまうことがあります。
まずは、自宅だけの停電か、周辺も停電しているかを確認し、地域の一般送配電事業者が案内する正規の停電情報を見ます。ブレーカーから焦げた臭いや異音がする場合には、無理に操作してはいけません。
電気工事業者を呼ぶ場合は、訪問前に出張費、点検費、見積もり費などを聞き、作業前に書面の見積もりを受け取ります。
分電盤交換を勧められても、交換が必要な根拠、工事範囲、料金の内訳、工事後にどこまで復旧するのかを確認してください。
検索結果の上位、低額な基本料金、電力会社の名称やロゴだけで、事業者の信頼性を判断することはできません。
すでに契約・支払いをしていても、自分から業者を呼んだからと諦める必要はありません。契約の経緯によってはクーリング・オフが認められる場合もあるため、広告、契約書、請求書、写真などを保存し、消費者ホットライン188へ早めに相談しましょう。
参考情報
確認日:2026年8月4日
1.消費者庁「ウェブサイト上で信頼できる電気工事業者かのように表示した上、不要な電気工事を実施し、料金を請求する電気工事業者に関する注意喚起」
URL:https://www.caa.go.jp/notice/entry/045076/
2.独立行政法人国民生活センター「『分電盤の点検に行きます』の電話から始まる勧誘に注意」
URL:https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250115_1.html
3.経済産業省「電気設備の点検等を装った訪問者に御注意ください」
URL:https://www.meti.go.jp/press/2024/01/20250115001/20250115001.html
4.消費者庁「訪問販売|特定商取引法ガイド」
URL:https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/index.html
5.東京電力パワーグリッド「急に電気が消えたとき」
URL:https://www.tepco.co.jp/pg/consignment/for-general/trouble
6.経済産業省「電気工事の安全」
URL:https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/koji.html
辰巳地所のご紹介

住宅を購入した後は、給湯器、エアコン、分電盤、給排水設備などに修理や交換が必要になることがあります。
とりわけ中古住宅では、設備が現在動いているかだけでなく、設置時期、修理履歴、交換部品、保証の有無まで確認しておくと、入居後の費用を考えやすくなります。
辰巳地所では、市原市や千葉市をはじめとする千葉県を中心に、一都三県を営業エリアとして、新築一戸建て、リノベーションマンション、リフォーム済戸建などの購入をサポートしています。
購入については、売主様から当社へ仲介手数料が支払われる物件であれば、買主様の仲介手数料は無料です。
SUUMO・アットホーム・HOME’Sなどで見つけた物件についても、当社で取り扱える場合があります。物件URLをお送りいただければ、仲介手数料無料の対象になるか、購入時に必要となる諸費用の目安も含めて確認します。
無料対象外の物件についても、一般的な仲介手数料より負担を抑えてご案内できる場合があります。
住宅ローンについては、住宅ローンアドバイザー・FPの視点から、毎月の返済だけでなく、購入後の設備交換や修繕費も踏まえた資金計画を一緒に考えます。
売却については、仲介手数料を相場の半額を基本にご相談いただけます。ただし、物件価格や取引条件によって個別の確認が必要です。
当社では、現地調査、役所調査、登記事項証明書の確認、設備表・物件状況報告書の確認、売買契約書・重要事項説明書の作成、住宅ローン、金融機関・司法書士との調整、決済・引渡しまで丁寧にサポートしています。
電気設備の状態や工事の必要性について専門的な判断が必要な場合には、電力会社や電気工事士、施工業者などへの確認を踏まえて検討します。
お問い合わせ
※正確なご提案(査定や手数料の診断など)を行うため、仮名・偽名・イニシャル等でのお問い合わせには対応いたしかねる場合がございます。
※当サイトでは、Outlook・Hotmailのメールアドレスはご利用いただけません。恐れ入りますが、別のメールアドレスをご入力ください。
※特定電子メール法に基づき、営業・広告宣伝など、お客様からのご相談以外のメール送信は固くお断りいたします。





