三菱UFJ銀行・三井住友銀行が住宅ローン基準金利を引き上げ|これから購入する人が確認したいポイント
住宅ローンの金利に関するニュースを見る機会が増えています。
「変動金利もいよいよ上がるのか」
「今、家を買っても大丈夫だろうか」
「毎月の返済額が増えたら、生活に影響しないだろうか」
千葉県や首都圏で新築戸建・中古マンションの購入を検討している方の中には、このような不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
2026年3月1日から、三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、変動型住宅ローンの基準金利を引き上げました。背景には、日銀の追加利上げや、銀行の貸出金利の基準となる短期プライムレートの上昇があります。
ただし、金利が上がったからといって、すぐに「住宅購入は危ない」と決めつける必要はありません。
大切なのは、金利が上がると何が変わるのか、自分の返済計画にどの程度影響するのか、そして購入時に抑えられる費用はないかを冷静に確認することです。
この記事では、三菱UFJ銀行・三井住友銀行の住宅ローン金利引き上げの内容と、これから住宅購入を検討する方が確認したいポイントを、実務目線でわかりやすく解説します。
まず確認したい「基準金利」と「適用金利」の違い
住宅ローンのニュースでは、「基準金利」や「最優遇金利」という言葉がよく出てきます。
少し分かりにくい言葉ですが、住宅購入を検討する方にとっては大切なポイントです。
基準金利とは、銀行が定める住宅ローン金利の土台
基準金利とは、銀行が住宅ローンの金利を決めるときの土台になる金利です。
たとえば、銀行が「変動金利の基準金利を3.125%にします」と公表していても、実際に借りる人がそのまま3.125%で借りるとは限りません。
多くの場合、住宅ローンでは審査内容や商品条件に応じて、基準金利から一定の引き下げが行われます。
実際に利用する金利は「適用金利」
住宅ローンを組む方が実際に確認すべきなのは、基準金利そのものよりも、自分に適用される金利です。
たとえば、
- 勤務先
- 年収
- 勤続年数
- 自己資金
- 借入額
- 物件の内容
- 他の借入状況
- 団体信用生命保険の内容
などによって、実際の借入条件は変わります。
つまり、ニュースで「基準金利が上がった」と聞いても、それだけで毎月返済額が決まるわけではありません。
まずは、基準金利と実際の適用金利を分けて考えることが大切です。
三菱UFJ銀行・三井住友銀行の主な改定内容
今回の金利引き上げでは、三菱UFJ銀行と三井住友銀行の変動型住宅ローンについて、基準金利が引き上げられました。
主な内容は以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行:基準金利 3.125%
- 三井住友銀行:基準金利 3.125%
三菱UFJ銀行では、基準金利が+0.275%引き上げられ、最優遇金利は0.945%とされています。
三井住友銀行では、基準金利が+0.250%引き上げられ、最優遇金利は1.175%とされています。
いずれも、これまでの超低金利に慣れていた方にとっては、少し重く感じられる水準かもしれません。
ただし、住宅ローンは金利だけで判断するものではありません。借入額、返済期間、自己資金、購入時の諸費用、将来の家計まで含めて考える必要があります。
なぜ住宅ローン金利は上がっているのか
住宅ローン金利が上がる背景には、日本全体の金利環境の変化があります。
特に変動金利は、短期プライムレートという銀行の貸出金利と関係しています。
短期プライムレートとは
短期プライムレートとは、銀行が信用力の高い企業に短期でお金を貸すときの基準となる金利です。
聞き慣れない言葉ですが、簡単に言えば、銀行にとっての「貸出金利の目安」のようなものです。
この短期プライムレートが上がると、銀行の住宅ローン変動金利も見直されやすくなります。
日銀の利上げも影響している
日銀が政策金利を引き上げると、世の中全体のお金の借りやすさが変わります。
政策金利とは、景気や物価の動きを見ながら、日本銀行が金融環境を調整するための金利です。
政策金利が上がると、銀行がお金を貸すときの金利も上がりやすくなります。その結果、住宅ローンの変動金利や固定金利にも影響が出てきます。
住宅ローン金利の上昇は、特定の銀行だけの問題ではなく、経済全体の金利環境が変わってきた結果と見ると分かりやすいでしょう。
固定金利も上昇傾向にある
今回注目されているのは変動金利ですが、固定金利も上昇傾向にあります。
大手銀行の10年固定金利についても、引き上げの動きが見られます。
- 三菱UFJ銀行:10年固定金利を0.17%引き上げ
- 三井住友銀行:10年固定金利を0.10%引き上げ
- みずほ銀行:10年固定金利を0.10%引き上げ
- りそな銀行:10年固定金利を0.09%引き上げ
固定金利は、長期金利の影響を受けやすい特徴があります。
変動金利は短期金利、固定金利は長期金利の影響を受けやすいと考えると、全体像をつかみやすくなります。
新規で住宅ローンを組む方が注意したいこと
これから住宅を購入する方にとって、金利上昇は無視できない要素です。
特に確認したいのは、次の3つです。
1. 借りられる金額ではなく、返せる金額で考える
住宅ローン審査では、年収や勤務先、他の借入状況などをもとに借入可能額が計算されます。
しかし、銀行が貸してくれる金額と、実際に無理なく返せる金額は同じではありません。
住宅購入後は、住宅ローン以外にも次のような費用がかかります。
- 固定資産税
- 火災保険料
- 地震保険料
- 修繕費
- マンションの場合は管理費・修繕積立金
- 車の維持費
- 教育費
- 老後資金
金利が上がる局面では、少し余裕を持った返済計画がより重要になります。
2. 金利が上がった場合の返済額も試算する
変動金利を選ぶ場合、現在の金利だけで判断するのは危険です。
たとえば、現在の返済額だけでなく、
- 金利が0.25%上がった場合
- 金利が0.50%上がった場合
- 金利が1.00%上がった場合
に、毎月返済額がどのくらい変わるのかを確認しておくと安心です。
住宅ローンは長期間続くものです。購入前の段階で複数パターンを試算しておくことで、将来の不安をかなり減らすことができます。
3. 購入時の初期費用も見直す
金利が上がると、どうしても毎月返済額に目が向きます。
もちろん毎月の返済額は重要です。しかし、住宅購入では購入時の初期費用も大きなポイントになります。
代表的な初期費用には、次のようなものがあります。
- 登記費用
- 住宅ローン関係費用
- 火災保険料
- 印紙代
- 固定資産税等の精算金
- 引越し費用
- 家具・家電購入費
- 仲介手数料
この中でも、特に金額が大きくなりやすいのが仲介手数料です。
4,000万円の物件では、仲介手数料が約138万円になることも
不動産会社に支払う仲介手数料は、売買価格が400万円を超える場合、一般的に次の計算式が上限の目安になります。
物件価格×3%+6万円+消費税
たとえば、4,000万円の物件を購入する場合、
4,000万円×3%+6万円=126万円
これに消費税を加えると、約138万6,000円になります。
住宅購入時の約138万円は、とても大きな金額です。
金利上昇によって毎月返済額が増える可能性があるなら、購入時の初期費用を少しでも抑えることは、家計全体にとって大きな意味があります。
金利上昇時代は「仲介手数料を抑える」という考え方も大切
住宅ローン金利が上がると、銀行選びや金利タイプ選びに注目が集まります。
もちろん、それも大切です。
ただ、実務上は、住宅購入にかかるトータルコストを考えることが欠かせません。
たとえば、仲介手数料を抑えることができれば、次のようなメリットがあります。
- 手元資金を残しやすい
- 引越し後の生活費に余裕を持てる
- 家具・家電費用に回せる
- 住宅ローンの借入額を抑えられる場合がある
- 金利上昇時の家計のクッションになる
住宅購入では、物件価格だけでなく、諸費用を含めた総額で判断することが大切です。
「金利が上がるから不安」と感じるときこそ、削れる費用がないかを確認してみる価値があります。
すでに住宅ローンを返済中の方はどうなる?
すでに変動金利で住宅ローンを返済している方も、金利上昇のニュースを見ると不安になると思います。
ただし、変動金利には、毎月返済額の急激な上昇を抑える仕組みが設けられていることがあります。
代表的なのが、次の2つです。
5年ルール
5年ルールとは、金利が変わっても、毎月返済額の見直しは原則として5年ごとに行われるという仕組みです。
そのため、金利が上がったからといって、すぐに毎月の返済額が増えるとは限りません。
125%ルール
125%ルールとは、返済額の見直し時に、従来の返済額の1.25倍を超えないようにする仕組みです。
たとえば、毎月返済額が10万円だった場合、見直し後も12万5,000円を超えないようにするイメージです。
ただし、注意点もあります。
返済額が急に増えないとしても、金利が上がれば返済額の内訳は変わります。利息部分が増え、元金の減り方が遅くなる可能性があります。
そのため、「毎月返済額が変わらないから安心」と考えるのではなく、ローン残高や将来の返済計画も確認しておくことが大切です。
これから購入するなら、物件選びと資金計画をセットで考える
住宅購入では、どうしても物件そのものに目が向きます。
駅からの距離、間取り、築年数、日当たり、周辺環境。どれも大切です。
しかし、金利上昇局面では、物件選びと同じくらい資金計画が重要になります。
特に確認したいのは、次の点です。
- 毎月返済額は無理のない範囲か
- 金利が上がった場合でも返済できるか
- 諸費用を含めた総額はいくらか
- 仲介手数料を抑えられる物件か
- 手元資金を残せるか
- 住宅ローン控除や団信の条件はどうか
家を買う目的は、無理をしてローンを組むことではありません。
購入後の暮らしを安心して続けることです。
そのためには、金利のニュースに振り回されるのではなく、自分の家計に合わせて冷静に判断することが大切です。
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まとめ|金利上昇時代こそ、冷静な資金計画が大切です
三菱UFJ銀行・三井住友銀行の住宅ローン基準金利引き上げは、これから住宅購入を検討する方にとって気になるニュースです。
ただ、金利が上がったからといって、住宅購入をあきらめる必要はありません。
大切なのは、
- 金利上昇で返済額がどう変わるのか
- 自分にとって無理のない借入額はいくらか
- 初期費用をどこまで抑えられるか
- 仲介手数料無料の対象になる物件か
- 購入後の生活に余裕を残せるか
を一つずつ確認することです。
金利上昇局面では、住宅ローンの選び方だけでなく、購入時の諸費用を抑える工夫も大切になります。
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参考情報
確認日:2026年6月12日
- 日本銀行「金融政策決定会合での決定内容」
- 日本銀行「総裁記者会見」
- 三菱UFJ銀行「住宅ローン金利」
- 三菱UFJ銀行「変動金利の基準金利見直しに関する案内」
- 三菱UFJ銀行「住宅ローンの5年ルール・125%ルールに関するFAQ」
- 三井住友銀行「住宅ローン金利」
- 三井住友銀行「ローン金利 すでにお借入中のお客さまへ」
- 住宅金融支援機構「フラット35」
- 国土交通省「民間住宅ローンの実態に関する調査」
- 各金融機関の住宅ローン商品説明書
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