不動産購入時の諸費用はいくら?内訳・目安・支払うタイミングを解説
不動産購入時の諸費用は物件価格の何%くらい?
不動産購入時の諸費用は、一般的には物件価格の8〜10%前後が一つの目安です。
ただし、これはあくまで目安です。
実際の金額は、購入する物件の種類や住宅ローンの内容によって変わります。
たとえば、同じ3,000万円の物件でも、新築戸建、中古マンション、リノベーションマンション、中古戸建では必要な費用が異なります。
また、現金で購入する場合と住宅ローンを利用する場合でも、住宅ローン関係費用が変わります。
諸費用は物件価格の6〜10%前後が目安
諸費用は、物件価格の6〜10%前後を見ておくと、資金計画を立てやすくなります。
たとえば、3,000万円の物件であれば、180万円〜300万円前後が一つの目安です。
ただし、仲介手数料の有無、住宅ローンの融資手数料、保証料、火災保険料、登記費用などによって増減します。
そのため、「必ず8%かかる」「必ずこの金額で収まる」と考えるのではなく、物件ごとに諸費用計算書を確認することが大切です。
新築戸建・中古マンション・住宅ローン利用で変わる
諸費用は、物件種別によっても変わります。
新築戸建では、表示価格以外に登記費用、住宅ローン費用、火災保険料、固定資産税等の清算金などがかかります。
中古マンションでは、管理費・修繕積立金等の清算金が必要になることがあります。
住宅ローンを利用する場合は、金融機関の融資手数料、保証料、金銭消費貸借契約書の印紙代なども確認が必要です。
また、中古住宅では、購入後のリフォーム費用やハウスクリーニング費用、家具家電の買い替え費用も見込んでおくと安心です。
物件価格だけで資金計画を立てない
住宅購入では、「物件価格+諸費用」で総額を考えることが大切です。
物件価格だけを見て予算を決めると、契約時や引渡し時に必要な費用を見落としてしまうことがあります。
特に、自己資金をどのくらい用意するか、諸費用を住宅ローンに含められるか、手付金をいくら用意するかは、事前に確認しておきましょう。
不動産購入時にかかる主な諸費用
不動産購入時にかかる主な諸費用には、次のようなものがあります。
仲介手数料
不動産会社を通じて物件を購入する場合、仲介手数料がかかることがあります。
仲介手数料は、宅地建物取引業法に基づく報酬上限の範囲内で定められます。
一般的な売買価格帯では、上限額は「売買価格の3%+6万円+消費税」で説明されることが多いです。
ただし、物件や取引内容によって扱いが異なる場合があります。
また、800万円以下の低廉な空家等については、媒介報酬の特例が設けられており、上限額の考え方が通常と異なる場合があります。
購入前には、仲介手数料がいくらかかるのか、無料対象になるのか、事前に確認しましょう。
売買契約書の印紙代
不動産売買契約書には、契約金額に応じた印紙税がかかります。
売買契約書に収入印紙を貼付し、消印する形で納めます。
不動産の譲渡に関する契約書については、一定期間、印紙税の軽減措置が設けられています。
契約金額によって印紙代は変わるため、契約前に確認しておくと安心です。
住宅ローン関係費用
住宅ローンを利用する場合、金融機関に支払う費用がかかります。
代表的なものは、融資手数料、保証料、事務手数料、団体信用生命保険に関する費用などです。
最近は、保証料が不要な代わりに融資手数料が高めに設定されている住宅ローン商品もあります。
反対に、保証料型の商品では、保証料の支払い方法によって初期費用や金利が変わることがあります。
金融機関や商品によって費用の仕組みが異なるため、金利だけでなく、諸費用を含めた総額で比較することが大切です。
金銭消費貸借契約書の印紙代
住宅ローンを借りる際には、金融機関と金銭消費貸借契約を結びます。
紙の契約書を作成する場合、借入金額に応じた印紙税がかかります。
売買契約書の印紙税とは別の費用です。
なお、金融機関によっては電子契約を利用できる場合もあります。
電子契約の可否や手数料は金融機関によって異なるため、住宅ローンを選ぶ際に確認しましょう。
登記費用
不動産を購入すると、所有権移転登記や抵当権設定登記などが必要になります。
登記費用には、登録免許税と司法書士報酬などが含まれます。
住宅ローンを利用する場合は、金融機関が担保を設定するため、抵当権設定登記も必要です。
登録免許税は、土地・建物の評価額や借入額、登記の種類によって変わります。
住宅用家屋については、一定の要件を満たす場合に軽減措置が使えることもあります。
固定資産税・都市計画税の清算金
不動産には、固定資産税や都市計画税がかかります。
売買では、引渡日を基準に、売主と買主で日割り清算することが一般的です。
たとえば、年の途中で引渡しを受ける場合、引渡日以降の分を買主が売主へ支払う形になります。
清算方法や起算日は地域や契約内容によって異なるため、契約前に確認しましょう。
管理費・修繕積立金の清算金
マンションを購入する場合、管理費や修繕積立金、駐車場使用料などの清算金が発生することがあります。
これらも引渡日を基準に、売主と買主で日割り清算することが一般的です。
マンションの場合は、毎月の管理費・修繕積立金が購入後の固定費になります。
諸費用だけでなく、購入後の毎月の支出としても確認しておきましょう。
火災保険料・地震保険料
住宅ローンを利用する場合、火災保険への加入が必要になることが一般的です。
保険料は、建物の構造、所在地、補償内容、保険期間、地震保険の有無によって変わります。
以前よりも火災保険料が上がっているケースもあるため、早めに見積もりを取ることをおすすめします。
地震保険を付けるかどうかも、地域の災害リスクや家計とのバランスを見ながら検討しましょう。
引越し費用・家具家電費用
不動産購入では、引越し費用や家具家電の購入費用も見落としがちです。
カーテン、照明、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、ダイニングセットなど、新居に合わせて必要になるものがあります。
特に新築戸建では、カーテンレール、網戸、テレビアンテナ、エアコンなどが別途必要になる場合もあります。
物件価格と諸費用だけでなく、入居後すぐに必要になる費用も考えておきましょう。
諸費用はいつ支払う?タイミング別に整理
諸費用は、すべてを同じ日に支払うわけではありません。
売買契約時、住宅ローン契約時、決済・引渡し時、引渡し後など、支払うタイミングが分かれます。
売買契約時
売買契約時には、主に次の費用が必要になります。
- 手付金
- 売買契約書の印紙代
手付金は、売買代金の一部に充当されるお金です。
諸費用とは性質が違いますが、契約時にまとまった現金が必要になるため、資金計画では一緒に確認しておきましょう。
住宅ローン契約時
住宅ローン契約時には、金銭消費貸借契約書の印紙代が必要になる場合があります。
紙の契約書で締結する場合は、借入金額に応じた印紙税がかかります。
電子契約の場合は印紙税がかからない一方、電子契約手数料がかかる金融機関もあります。
住宅ローンの契約方法も事前に確認しておきましょう。
決済・引渡し時
決済・引渡し時には、多くの諸費用を支払います。
主なものは次のとおりです。
- 残代金
- 仲介手数料
- 登記費用
- 住宅ローン融資手数料
- 保証料
- 固定資産税・都市計画税の清算金
- 管理費・修繕積立金等の清算金
- 火災保険料
決済日は、資金の動きが大きい日です。
事前に諸費用計算書を確認し、自己資金で用意する金額、住宅ローンから支払う金額を整理しておきましょう。
引渡し後にかかる費用
引渡し後にも、次のような費用がかかることがあります。
- 引越し費用
- 家具家電購入費用
- リフォーム費用
- ハウスクリーニング費用
- インターネット工事費用
- カーテン・照明・エアコン購入費用
購入直後は出費が重なりやすい時期です。
手元資金をすべて使い切らず、入居後の費用も見込んでおくと安心です。
諸費用を考えるときの注意点
不動産購入時の諸費用を考えるうえで、特に注意したい点を整理します。
「諸費用込みで借りられるか」は金融機関によって異なる
住宅ローンでは、物件価格だけでなく、諸費用の一部を含めて借りられる場合があります。
ただし、金融機関や審査内容によって扱いは異なります。
諸費用込みで借りる場合、借入額が増えるため、月々の返済額や総返済額も増えます。
「借りられるか」だけでなく、「無理なく返せるか」を確認しましょう。
手付金と諸費用は別に考える
手付金は、売買契約時に売主へ支払うお金です。
通常は売買代金の一部に充当されます。
一方、諸費用は、仲介手数料、登記費用、ローン費用、保険料など、物件価格とは別に必要になる費用です。
手付金を支払ったからといって、諸費用が不要になるわけではありません。
契約前に、手付金と諸費用を分けて確認しましょう。
マンションは管理費等の清算も確認する
マンションを購入する場合は、管理費、修繕積立金、駐車場使用料、専用庭使用料などの清算金が発生することがあります。
また、購入後も毎月の管理費・修繕積立金がかかります。
住宅ローンの返済額だけでなく、管理費等を含めた毎月の支払額を確認することが大切です。
中古住宅はリフォーム費用も見ておく
中古住宅を購入する場合は、リフォーム費用も確認しましょう。
購入時点では問題なく住めるように見えても、入居前にクロス張替え、設備交換、給湯器交換、外壁・屋根修繕などが必要になる場合があります。
リフォーム費用を住宅ローンに含める場合は、金融機関の取り扱いや見積書の提出時期も確認が必要です。
辰巳地所では事前に諸費用計算書を作成します
不動産購入では、物件価格だけでなく、諸費用を含めた総額を確認することが大切です。
辰巳地所では、購入を検討されている物件について、事前に諸費用計算書を作成し、概算の総額をご説明しています。
たとえば、次のような費用を整理します。
- 物件価格
- 仲介手数料
- 印紙代
- 登記費用
- 住宅ローン関係費用
- 固定資産税等の清算金
- 管理費・修繕積立金等の清算金
- 火災保険料
- その他入居時に想定される費用
また、仲介手数料無料の対象物件であれば、購入時の諸費用を抑えられる可能性があります。
ただし、諸費用は物件や住宅ローンの内容によって変わります。
気になる物件がある場合は、物件価格だけでなく、総額でいくら必要になるのかを早めに確認しましょう。
まとめ
不動産購入時には、物件価格以外にさまざまな諸費用がかかります。
諸費用の目安は、物件価格の8〜10%前後ですが、物件種別、住宅ローンの有無、金融機関、登記内容、保険内容などによって変わります。
主な諸費用には、仲介手数料、印紙代、住宅ローン関係費用、登記費用、固定資産税・都市計画税の清算金、管理費・修繕積立金等の清算金、火災保険料、引越し費用などがあります。
支払うタイミングも、売買契約時、住宅ローン契約時、決済・引渡し時、引渡し後に分かれます。
特に注意したいのは、手付金と諸費用を混同しないことです。
また、諸費用を住宅ローンに含められるかどうかは、金融機関や審査内容によって異なります。
借入額を増やす場合は、月々の返済額や総返済額も確認しましょう。
住宅購入では、物件価格だけでなく、諸費用を含めた総額を把握することが大切です。
契約前に諸費用計算書を確認し、無理のない資金計画を立てましょう。
参考情報
確認日:2026年6月9日
- 国税庁「印紙税額の一覧表」
- 国税庁「不動産の譲渡に関する契約書等の印紙税の軽減措置」
- 国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」
- 国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」
- 国土交通省「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し」
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」
- 国税庁「登録免許税」
- 国税庁「登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ」
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