雇用促進住宅を受け継いだビレッジハウス|敷金・礼金0円や市原市の物件を解説
雇用促進住宅からビレッジハウスへ
「ビレッジハウス」という名前を賃貸情報サイトで見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。
一般的な賃貸マンションやアパートと比べて家賃が抑えられている物件も多く、敷金・礼金0円を掲げていることから、「なぜこの条件で借りられるのだろう」と気になる方もいると思います。
ビレッジハウスの成り立ちをたどると、その背景にはかつて全国各地に整備されていた「雇用促進住宅」があります。
雇用促進住宅は、その役割を終えるなかで民間への譲渡が進められました。その際、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が所有していた多数の住宅を、アメリカの投資運用会社フォートレス・インベストメント・グループが取得し、「ビレッジハウス」としてリブランド。現在は一般の賃貸住宅として活用されています。
そのため、昔の雇用促進住宅を知っている方であれば、「あの団地がビレッジハウスになっているのか」と気づくケースもあるでしょう。
一方で、単に建物の名称を変えて貸しているわけではありません。建物の躯体を活かしながら室内をリノベーションするなど、既存住宅を再生して賃貸住宅として提供する取り組みも行われています。
そもそも雇用促進住宅はどのような住宅だったのか
雇用促進住宅は、もともと一般的な民間賃貸住宅とは異なる目的で整備された住宅です。
厚生労働省の資料では、雇用保険の雇用福祉事業によって整備された勤労者向け住宅とされており、運営は昭和36年度(1961年度)から始まりました。
高度経済成長期には、就職や転職をきっかけに地方から都市部へ移るなど、仕事のために住居を移す人が数多くいました。
新しい地域で仕事を始めようとしても、住まいが確保できなければ転居することはできません。そこで、労働者の地域間移動を円滑にするための住まいとして、全国各地に雇用促進住宅が整備されていったという経緯があります。
2006年3月時点の厚生労働省資料では、1,534宿舎、3,846棟、14万2,002戸が所有されていました。
現在のビレッジハウスに団地形式の建物が多いのも、こうした歴史を知るとイメージしやすいでしょう。
国の方針転換により、雇用促進住宅は譲渡・廃止へ
長年にわたり勤労者の住まいとして利用されてきた雇用促進住宅ですが、その後、事業そのものを見直す動きが進みます。
2007年2月には、当時住宅を所有していた独立行政法人雇用・能力開発機構が、15年間で雇用促進住宅を譲渡・廃止する方針を決定しました。
当時は1,532住宅、3,838棟、14万1,722戸を所有し、約35万人が暮らしていたため、単純に建物をなくせばよいという話ではありませんでした。
入居者が暮らしている状態であることにも配慮しながら、地方公共団体や民間事業者などへの譲渡を進めていく必要があったわけです。
こうした流れのなかで、旧雇用促進住宅の多くが民間へ引き継がれ、その代表的な存在となったのが現在のビレッジハウスです。
既存の建物を活かし、賃貸住宅として再生
ビレッジハウス・マネジメントは、旧雇用促進住宅を取得した建物について、「ビレッジハウス」へリブランドし、運営・管理を行っています。
特徴的なのは、建物をすべて取り壊して新築するのではなく、既存の躯体を活用しながらリノベーションを行っている点です。
実際に同社が公表している物件のなかには、築40年、50年を超える団地の室内をリノベーションし、再び入居者を募集している事例があります。
築年数だけを見ると驚くかもしれませんが、鉄筋コンクリート造の建物を活かし、室内を現在の賃貸需要に合わせて改修するという考え方です。
一方、建物そのものの築年月が新しくなるわけではありません。
そのためビレッジハウスを検討するときは、「リノベーション済みだから新築と同じ」と考えるのではなく、建物の築年数と室内の状態を分けて確認することが大切です。
敷金・礼金0円など初期費用を抑えやすい
ビレッジハウスに興味を持つきっかけとして多いのが、入居時に必要となる費用ではないでしょうか。
2026年8月26日時点の公式サイトでは、
敷金・礼金・更新料・手数料0円
を基本的な特色として案内しています。
一般的な賃貸住宅では、契約時に敷金や礼金、仲介手数料などが重なることで、家賃の数か月分に相当する費用が必要になるケースがあります。
新生活では、これとは別に引っ越し業者への支払い、家具・家電の購入、電気・ガスなどの手続きもあります。住み替えのタイミングでまとまった支出が続くことを考えると、住居の初期費用を抑えやすい点はビレッジハウスの分かりやすい特色でしょう。
ただし、「誰でも必ず敷金0円」というわけではありません。
公式サイトにも、契約内容や審査結果によって敷金を預かる場合があることが明記されています。
広告にある「0円」という文字だけを見るのではなく、自分が申し込む部屋では実際にいくら必要になるのか、申込前に確認しておきたいところです。
また、火災保険料など、別途必要となる費用もあります。
最大3万円分の引っ越しサポート
ビレッジハウスでは、2026年8月26日時点で「最大3万円分の引っ越しサポート」も行っています。
ここは少し仕組みを理解しておきたいところです。
「引っ越しサポート」という名前から、引っ越し業者へ支払った費用を後から3万円まで返金してもらえる制度を想像するかもしれません。
現在案内されている仕組みはそれとは異なり、賃料1か月分、上限3万円をサポート金額として初回の請求金額から差し引くものです。
たとえば家賃が4万円であれば上限は3万円。家賃が2万8,000円であれば、賃料1か月分となる2万8,000円が上限になります。
初めて一人暮らしをする方や、転職・転勤などで短期間に引っ越し費用を用意しなければならない方にとって、初回の支払いを軽くできる仕組みは検討材料のひとつになるでしょう。
ただし、引っ越しサポートの対象外となる物件もあります。
募集時期によって条件が変わる可能性もあるため、現在の募集条件を確認してから資金計画を立てることをおすすめします。
フリーレント1か月が利用できる物件も
もうひとつ特徴的なのが、フリーレントです。
フリーレントとは、契約条件として一定期間の賃料を無料にする仕組みをいいます。
ビレッジハウスでは現在、フリーレント1か月を特典として案内しています。公式サイトでは、適用された場合、実質的に日割り賃料のみで入居し、初回の請求が4か月目の賃料からになる仕組みが説明されています。
実際の物件情報を見ると、「賃料3か月目フリーレント」と表示されている住戸もあります。
つまり、「鍵を受け取ったその日から1か月分の家賃が単純に無料になる」と一律に考えるのではなく、どの月の賃料に適用されるのかまで確認した方が分かりやすいでしょう。
こちらも、すべての物件が対象ではありません。
敷金・礼金0円、引っ越しサポート、フリーレントを合わせて利用できれば入居当初の負担をかなり抑えられる可能性がありますが、検討している住戸にどの特典が適用されるかは、その都度確認が必要です。
家賃や初期費用だけで決めず、契約条件も確認したい
ここまで見ると、「できるだけ初期費用を抑えて引っ越したい人には良さそう」と感じる方もいるでしょう。
ただ、賃貸住宅は入居時に支払う金額だけで決めるものではありません。
ビレッジハウスには、あらかじめ知っておきたい契約条件もあります。
特に確認しておきたいのが、短期間で退去する可能性がある場合です。
現在の公式FAQでは契約期間は原則2年で、24か月未満で解約すると短期解約違約金が発生すると案内されています。
2026年8月26日時点では、
12か月未満で解約した場合は家賃等の3か月分、12か月以上24か月未満で解約した場合は家賃等の2か月分
が必要です。
転勤の可能性が高い方や、「とりあえず半年だけ住みたい」という方には、この条件は特に確認してほしいポイントです。
また、退去時にはクリーニング費用として1㎡あたり1,210円(税込)が必要とされています。
たとえば専有面積57.96㎡なら、単純計算では約7万円になります。
入居時の費用だけを見ると負担を抑えやすくても、退去時まで含めて考えると見え方が変わることがあります。
賃貸住宅を選ぶ際には、「入るときにいくらかかるか」と同じくらい、「住んでいる間と退去するときにどのような費用が発生するか」を確認しておくと安心です。
築年数と室内の状態は分けて考える
旧雇用促進住宅を受け継いでいるという成り立ちから、ビレッジハウスには築年数が経過した建物も少なくありません。
市原市の「ビレッジハウス迎田」は1970年3月築で、鉄筋コンクリート造5階建てです。2026年8月26日時点の公式物件情報ではエレベーターはありません。
一方、募集されている住戸にはリノベーション済みと表示されている部屋もあります。
ここで大切なのは、「築年数が古いから良くない」「リノベーションされているから問題ない」と、どちらか一方だけで判断しないことです。
内見するときには室内のきれいさだけでなく、階段の上り下り、共用部分、駐車場、駅やバス停までの距離、買い物環境なども見ておくと、入居後の生活をイメージしやすくなります。
設備についても部屋ごとの差があります。
エアコン、独立洗面台、給湯設備、温水洗浄便座などは、標準設備の場合もあれば、物件や住戸によって条件が異なる場合があります。
写真だけで決めず、自分が借りようとしている部屋そのものを確認することをおすすめします。
市原市にも3つのビレッジハウス
ビレッジハウスは全国各地に展開しており、市原市にもあります。
2026年8月26日時点で公式サイトから確認できる市原市内の物件は、次の3つです。
| 物件名 | 所在地 | 主なアクセス |
|---|---|---|
| ビレッジハウス迎田 | 市原市迎田56 | JR内房線「姉ケ崎」駅から約2.0~2.1km |
| ビレッジハウス五所 | 市原市五所79 | JR内房線「八幡宿」駅から約1.3~1.4km |
| ビレッジハウス市原 | 市原市辰巳台東4-10 | 京成千原線「ちはら台」駅から約3.2~3.3km |
同じ市原市内でも、立地や建物、間取り、設備はそれぞれ異なります。
たとえば八幡宿周辺で探している方と、姉ケ崎周辺で探している方では、候補になる物件も変わってくるでしょう。
また、空室状況や賃料は随時変わります。
「以前見たときには空室がなかった」「ポータルサイトに表示されていた家賃と現在の募集条件が違う」ということも賃貸住宅では珍しくありません。
気になる物件がある場合は、物件名だけでなく、できれば募集ページのURLや部屋番号まで控えておくと確認がスムーズです。
辰巳地所では仲介手数料無料でご紹介できる場合があります
辰巳地所では、市原市のビレッジハウスについてもご相談いただけます。
ビレッジハウスの募集物件のうち、貸主側から当社へ広告料が支払われる募集条件で取り扱える物件については、借主様からいただく仲介手数料を無料でご紹介できます。
ここで注意したいのは、募集条件は物件や部屋、募集時期によって変わることです。
そのため、「ビレッジハウスなら、どの部屋でも必ず辰巳地所から仲介手数料無料で契約できる」という意味ではありません。
気になる部屋がありましたら、物件名やSUUMO・アットホーム・HOME’Sなどの物件URLをお送りください。
現在の空室状況や募集条件を確認したうえで、当社で取り扱えるか、仲介手数料無料の対象になるか、契約時に必要となる費用とあわせて確認します。
すでにビレッジハウスの公式サイトで部屋を見つけている場合も、物件名やURLが分かれば確認可能です。
ビレッジハウスを検討するときは総額と暮らしやすさを見て選ぶ
ビレッジハウスは、かつて働く人々の住まいとして全国に整備された雇用促進住宅を、民間の賃貸住宅として再生してきたという少し珍しい背景を持っています。
既存の建物を活用しながらリノベーションを進め、現在は単身者からファミリーまで利用できる一般的な賃貸住宅として全国で展開されています。
敷金・礼金0円を基本としていることに加え、物件によっては最大3万円分の引っ越しサポートやフリーレントを利用できるため、引っ越し当初の負担を抑えたい方には目に留まりやすい住宅でしょう。
その一方で、短期解約違約金や退去時クリーニング費用があります。築年数が経過した建物では、エレベーターの有無や設備、駅までの距離なども実際の暮らしやすさに影響します。
初期費用がいくらになるかだけでなく、どのくらいの期間住む予定なのか、毎日の生活に立地が合っているか、退去するときまで含めてどの程度の費用になるのかまで見ておくと、自分に合った部屋を選びやすくなります。
市原市には、ビレッジハウス迎田、ビレッジハウス五所、ビレッジハウス市原があります。
「この部屋はまだ空いているのか」「現在の初期費用はいくらなのか」「辰巳地所を通すと仲介手数料無料になるのか」と気になる物件がありましたら、物件名や募集ページのURLをお送りいただければ確認いたします。
参考情報
確認日:2026年8月26日
厚生労働省「雇用促進住宅について」
URL:https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/03/dl/s0303-5f01.pdf
厚生労働省「雇用促進住宅の譲渡・廃止に向けた方針について」
URL:https://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/02/h0228-1.html
ビレッジハウス・マネジメント株式会社「News Release」
URL:https://www.villagehouse.jp/system/media_libraries/news/News-Release_20230111_VillageHouseCompanyLtd.pdf
ビレッジハウス「よくある質問」
URL:https://www.villagehouse.jp/faqs/
ビレッジハウス「キャンペーン」
URL:https://www.villagehouse.jp/campaign/
ビレッジハウス「市原市の賃貸物件」
URL:https://www.villagehouse.jp/chintai/kanto/chiba/ichihara-shi-122190/
辰巳地所のご紹介
辰巳地所では、市原市を中心に賃貸住宅についてもご相談いただけます。
ビレッジハウスについては、貸主側から当社へ広告料が支払われる募集条件で取り扱える物件であれば、借主様の仲介手数料を無料でご紹介できます。
気になるビレッジハウスの物件名や、SUUMO・アットホーム・HOME’S、ビレッジハウス公式サイトなどの物件URLをお送りいただければ、現在の空室状況や募集条件を確認し、当社で取り扱えるか、仲介手数料無料の対象になるか、初期費用の目安とあわせてご案内します。
また、辰巳地所では、市原市・千葉市をはじめとする千葉県を中心に、一都三県で不動産売買の仲介も行っています。
新築戸建・リノベーションマンション・リフォーム済戸建を中心に、売主様から当社へ仲介手数料が支払われる物件であれば、買主様の仲介手数料は無料です。SUUMO・アットホーム・HOME’Sなどで見つけた売買物件についても、当社で取り扱える場合があります。
住宅購入をご検討の方には、住宅ローンアドバイザー・FPの視点から、物件価格だけでなく諸費用や毎月の返済額も含め、無理のない資金計画を一緒に考えます。
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