市原市の危険ブロック塀撤去補助金|対象・補助額・申請前の注意点を解説
市原市の危険ブロック塀等の安全対策事業とは
市原市の「危険ブロック塀等の安全対策事業」は、指定通学路に面した危険なブロック塀等の安全対策を行う方に対して、費用の一部を補助する制度です。
地震などによるブロック塀の倒壊は、通行人や通学中の子どもに被害を及ぼす可能性があります。
そのため、市原市では、一定の条件を満たす危険ブロック塀等の撤去や、撤去に付随するフェンス新設について、予算の範囲内で補助を行っています。
指定通学路に面した危険ブロック塀等が対象
この制度の大きなポイントは、指定通学路に面している危険ブロック塀等が対象になるという点です。
市原市内にあるブロック塀であれば、すべてが補助対象になるわけではありません。
制度の趣旨は、通学路に面した危険なブロック塀等の安全対策を進め、歩行者や児童・生徒の安全を確保することにあります。
そのため、まずは対象となる場所にある塀なのかを確認する必要があります。
古いブロック塀なら何でも対象になるわけではない
古いブロック塀、ひび割れた塀、高さのある塀であっても、それだけで必ず補助対象になるわけではありません。
市原市の制度では、市の現地調査により、倒壊等の危険があると評価される必要があります。
つまり、所有者が「危ないと思う」と判断しただけでは足りません。
市原市による確認を受け、制度上の対象になるかどうかを確認することが大切です。
市の現地調査で危険性を確認する
補助金を利用するためには、事前相談のうえ、市の現地調査を受ける流れになります。
市職員が現地を確認し、危険ブロック塀等に該当するかを判断します。
そのため、工事業者に先に依頼して撤去してしまうのではなく、まず市原市建築指導課へ相談することが重要です。
補助対象となる危険ブロック塀等
補助対象になる危険ブロック塀等には、一定の条件があります。
ここでは、制度上の主な考え方を分かりやすく整理します。
高さ1mを超える塀・門柱・擁壁等が中心
市原市の制度では、危険ブロック塀等として、塀、門柱、擁壁などが対象になります。
対象の中心となるのは、高さが1mを超えるものです。
ただし、高さだけで判断されるものではありません。
倒壊等の危険性があるか、市の調査により確認されます。
また、高さが1mを超えない場合でも、市長が特に危険性を認めるものについては対象となる場合があります。
個別判断が必要なため、現地の状況を市原市へ確認しましょう。
市長が倒壊等の危険があると評価したもの
補助対象となるには、市原市が「危険ブロック塀等の診断カルテ」などを用いて調査し、倒壊等の危険があると評価する必要があります。
そのため、見た目が古い、ひびがある、高さがあるというだけでは、制度上の補助対象になるとは限りません。
反対に、所有者が気づいていない場合でも、市の調査で危険性があると判断されることもあります。
指定通学路に面していることが重要
この制度では、指定通学路に面していることが重要です。
指定通学路とは、交通安全施設等整備事業の推進に関する法律施行令に規定する通学路や、市原市通学路事故防止対策協議会が承認した通学路などを指します。
自宅や相続した実家の前の道路が指定通学路に該当するかは、見た目だけでは分かりません。
補助制度の利用を検討する場合は、市原市へ確認しましょう。
補助を受けられる人・受けられない人
市原市の補助金は、危険ブロック塀等を所有または管理している方などが対象になります。
一方で、対象外となるケースもあります。
特に、不動産売買に関係する方は「土地または建物の販売を目的として安全対策を行う場合」が対象外とされている点に注意が必要です。
所有者・管理者等が対象
補助を受けられるのは、危険ブロック塀等を所有または管理している方など、市長が認める方です。
たとえば、自宅のブロック塀を所有している方、相続した実家を管理している方などが考えられます。
ただし、実際に補助対象者に該当するかは、個別の状況によって異なります。
共有名義、相続登記未了、管理者と所有者が異なる場合などは、事前に市原市へ相談しましょう。
市税滞納がある場合などは対象外
補助対象にならないケースもあります。
主な例は次のとおりです。
- 市税を滞納している場合
- 他の補助金等を受けている場合
- 土地または建物の販売を目的として安全対策を行う場合
- 自己所有の危険ブロック塀等に自ら安全対策を行う場合
- 暴力団員等に該当する場合
- その他、市長が不適当と認める場合
補助金は、条件を満たせば必ず受けられるというものではありません。
対象者・対象工事・予算・審査の条件を確認する必要があります。
土地・建物の販売目的で行う場合は対象外
不動産会社サイトとして特に注意したいのが、土地または建物の販売を目的として安全対策を行う場合です。
市原市の制度では、土地または建物の販売を目的として安全対策を行う方は、補助対象外とされています。
たとえば、売却前に見栄えを良くするため、買主に引き渡すため、販売条件を整えるために撤去するようなケースでは、補助制度の対象外となる可能性があります。
相続した実家や空き家を売却する予定がある場合は、補助制度を使えるかどうか、必ず市原市へ事前確認しましょう。
自ら工事する場合は対象外
自己所有の危険ブロック塀等について、自ら安全対策工事を行う場合も、補助対象外とされています。
DIYで撤去する、所有者本人が施工する、といった場合は補助対象にならない可能性があります。
安全性の面からも、危険なブロック塀等の撤去やフェンス新設は、専門業者に相談することをおすすめします。
補助金額はいくら?
市原市の危険ブロック塀等の安全対策事業では、撤去とフェンス新設について、それぞれ補助額の上限が定められています。
補助金は予算の範囲内で交付されます。
年度途中で受付状況が変わる可能性もあるため、利用を検討する場合は早めに確認しましょう。
撤去補助の上限は30万円
危険ブロック塀等の撤去に対する補助額は、次のいずれか低い額です。
- 危険ブロック塀等の長さ1mあたり12,000円で算出した額
- 実際に撤去に要した費用
補助上限額は30万円です。
たとえば、撤去費用が高額になっても、上限を超える部分は自己負担になります。
また、算出された補助額に1,000円未満の端数がある場合は、切り捨てとなります。
フェンス新設補助の上限は15万円
危険ブロック塀等の撤去に付随して新たにフェンスを設置する場合も、補助対象となることがあります。
フェンス新設に対する補助額は、次のいずれか低い額です。
- 新たに設置するフェンスの長さ1mあたり10,900円で算出した額
- 実際に設置に要した費用
補助上限額は15万円です。
フェンス設置には、基礎や高さ1m以下の塀の設置を含む場合があります。
ただし、具体的な工事内容が補助対象になるかは、市原市へ確認が必要です。
1,000円未満は切り捨て
補助金額を計算した結果、1,000円未満の端数が生じた場合は、切り捨てになります。
見積額と実際の補助金額が一致しないこともあるため、自己負担額を確認しておきましょう。
予算の範囲内で交付される
補助金は、予算の範囲内で交付されます。
制度があるからといって、いつでも必ず補助を受けられるとは限りません。
年度途中で受付状況が変わる可能性もあるため、工事を検討している場合は、早めに市原市へ相談しましょう。
申請から補助金交付までの流れ
補助金を利用する場合は、工事前の手続きが重要です。
先に工事契約や工事着手をしてしまうと、補助対象外になる可能性があります。
大まかな流れは次のとおりです。
まず市原市建築指導課へ事前相談
最初に行うべきことは、市原市建築指導課への事前相談です。
ブロック塀等の所在地、通学路に面しているか、塀の状態、所有者・管理者の状況などを相談します。
この段階で、制度の対象になり得るかどうか、必要な手続き、準備書類などを確認しましょう。
市職員による現地調査
事前相談後、市職員による現地調査が行われます。
現地調査では、ブロック塀等の状態、倒壊等の危険性、指定通学路との関係などが確認されます。
市の調査で危険ブロック塀等に該当すると評価されなければ、補助対象になりません。
補助対象になり得るか確認
現地調査の結果を踏まえ、補助対象になり得るかを確認します。
この時点で、撤去範囲、フェンス新設の有無、残置する塀の高さ、工事内容などを整理していきます。
補助対象になる可能性がある場合は、見積書や図面など、交付申請に必要な書類を準備します。
見積書・図面・登記事項証明書等を準備
交付申請には、工事内容や所有関係を確認するための書類が必要になります。
主な書類としては、次のようなものが考えられます。
- 見積書
- 図面
- 公図
- 登記事項証明書
- 市税完納証明書
- 現況写真
- その他、市が必要とする書類
必要書類は状況によって異なるため、市原市の案内に従って準備しましょう。
交付申請・交付決定
必要書類をそろえたうえで、補助金の交付申請を行います。
重要なのは、工事契約を結ぶ前に交付申請を行う必要があることです。
申請後、市の審査を受け、補助金の交付決定を受けます。
交付決定前に工事契約や着手をしてしまうと、補助対象外になる可能性があります。
工事契約・着手
交付決定を受けた後、工事業者と契約し、工事に着手します。
撤去工事やフェンス新設工事は、安全面や近隣対応にも関わります。
隣地境界、道路使用、廃棄物処分、工事車両の出入りなども含めて、事前に確認しましょう。
完了報告・補助金請求
工事が完了したら、完了報告を行います。
完了報告では、施工前・施工中・施工後の写真、契約書や領収書の写し、廃棄物の処分報告書などが必要になる場合があります。
市による確認後、補助金額が確定し、補助金の請求手続きへ進みます。
完了報告には期限があります。
工事完了後は速やかに手続きを行いましょう。
申請前に注意したいこと
市原市の危険ブロック塀等の安全対策事業を利用する場合、申請前の注意点があります。
特に重要なのは、工事契約・工事着手の前に、市へ相談・申請することです。
工事契約・着手前に申請する
補助金を利用する場合は、補助対象事業を行う前に事前相談が必要です。
また、契約締結前に交付申請を行う必要があります。
「危ないから先に撤去してしまった」「業者と契約してから補助金を調べた」という場合、補助対象外になる可能性があります。
補助金を使いたい場合は、工事業者と契約する前に、市原市へ相談しましょう。
予算や年度内期限に注意する
補助金は予算の範囲内で交付されます。
また、工事完了後の完了報告にも期限があります。
年度内に工事を終え、必要書類を提出しなければならない場合があるため、年度末が近い時期には特に注意が必要です。
制度を利用したい場合は、余裕を持って相談することをおすすめします。
工事内容を変更する場合は手続きが必要
交付決定後に、工事内容や金額、施工範囲などを変更する場合は、変更手続きが必要になることがあります。
たとえば、撤去する長さが変わった、フェンスの仕様が変わった、工事金額が変わった場合などです。
勝手に変更して進めると、補助金額や交付可否に影響する可能性があります。
変更が生じた場合は、事前に市原市へ確認しましょう。
補助金は必ず受けられるとは限らない
補助制度はありますが、条件を満たせば必ず受けられると決まっているわけではありません。
対象となる塀かどうか、市の現地調査で危険性が認められるか、必要書類が整っているか、予算があるかなどによって変わります。
「補助金が出る前提」で工事を進めるのではなく、必ず交付決定を確認してから契約・着手しましょう。
代理受領制度を使うと初期負担を抑えられる場合がある
市原市の制度では、代理受領制度を利用できる場合があります。
代理受領制度を利用すると、所有者の一時的な支払い負担を抑えられる可能性があります。
代理受領制度とは
代理受領制度とは、工事業者等が、申請者に代わって市から補助金を受け取る仕組みです。
通常は、申請者が工事費全額を業者へ支払い、その後に補助金を受け取る流れになります。
代理受領制度を使うと、申請者は工事費から補助金相当額を差し引いた金額を業者へ支払い、補助金部分は業者が市から受け取る形にできる場合があります。
所有者は補助金額を差し引いた金額を支払える場合がある
代理受領制度を使える場合、申請者は工事費全額をいったん用意する必要がなくなるため、初期負担を抑えられる可能性があります。
たとえば、工事費から補助金相当額を差し引いた自己負担分だけを業者へ支払う形です。
ただし、補助金額が確定するまでの流れや支払い方法は、事前に確認する必要があります。
工事業者等の承諾が必要
代理受領制度は、業者側が補助金相当額を後から受け取る仕組みです。
そのため、制度を利用するには工事業者等の承諾が必要です。
すべての業者が代理受領に対応しているとは限りません。
利用したい場合は、見積もりの段階で、代理受領制度に対応できるか確認しましょう。
相続空き家・売却予定物件で注意したいこと
相続した実家や空き家に古いブロック塀がある場合、補助制度の利用を検討する方もいると思います。
ただし、売却予定の物件では、特に注意が必要です。
空き家の危険ブロック塀は早めに確認する
空き家は、所有者が普段現地を見ていないことが多く、ブロック塀の劣化に気づきにくい場合があります。
地震や台風のあとに、ひび割れや傾きが進んでいることもあります。
道路や通学路に面するブロック塀がある場合は、早めに現地確認を行いましょう。
売却目的の工事は補助対象外となる可能性がある
市原市の制度では、土地または建物の販売を目的として安全対策を行う方は、補助対象外とされています。
そのため、売却予定の空き家や土地で補助制度を利用できるかどうかは、慎重に確認する必要があります。
「売却前に撤去したい」「買主に引き渡す前に安全対策をしたい」という場合は、販売目的と判断される可能性があります。
補助金を使えるかどうかは、必ず市原市へ事前相談しましょう。
境界・隣地・撤去範囲も確認する
ブロック塀を撤去する場合は、補助金だけでなく、境界や隣地関係も確認が必要です。
特に、次のようなケースでは注意しましょう。
- 塀が隣地との境界上にある
- 隣地と共有している可能性がある
- 塀が道路や隣地へ越境している
- 撤去範囲が境界に影響する
- フェンス新設の位置を決める必要がある
必要に応じて、土地家屋調査士や工事業者、不動産会社に相談しながら進めましょう。
売却方針と補助制度を分けて整理する
相続空き家や古家付き土地を売却する場合、ブロック塀の撤去は売却方針にも関わります。
現況のまま売るのか、建物解体とあわせて塀も撤去するのか、買主側で対応してもらうのか、価格に反映するのか。
これらは売却戦略として整理する必要があります。
一方で、補助制度は、市原市の要件に合うかどうかで判断されます。
売却方針と補助制度の可否は、分けて考えることが大切です。
よくある質問
市原市内のブロック塀ならすべて対象ですか?
いいえ。
市原市内にあるブロック塀であれば、すべて補助対象になるわけではありません。
指定通学路に面していること、市の現地調査で倒壊等の危険があると評価されることなど、一定の要件があります。
まずは市原市へ事前相談しましょう。
指定通学路かどうかはどこで確認しますか?
指定通学路に該当するかどうかは、市原市へ確認する必要があります。
見た目だけでは判断できません。
補助制度の利用を検討している場合は、市原市建築指導課などの窓口へ相談しましょう。
工事後でも補助金を申請できますか?
工事後の申請では、補助対象外になる可能性が高いです。
補助金を利用する場合は、事前相談、市の現地調査、交付申請、交付決定を経てから工事契約・着手する流れになります。
工事を始める前に必ず市原市へ確認しましょう。
フェンス新設だけでも補助対象になりますか?
市原市の制度では、危険ブロック塀等の撤去に付随して新たにフェンスを設置する場合が補助対象として整理されています。
フェンス新設だけで対象になるかどうかは、工事内容や制度上の要件によります。
事前に市原市へ確認しましょう。
売却予定の空き家でも補助金を使えますか?
市原市の制度では、土地または建物の販売を目的として安全対策を行う場合は補助対象外とされています。
そのため、売却予定の空き家や土地で補助制度を使えるかは、慎重な確認が必要です。
売却前に撤去を検討している場合は、必ず市原市へ事前相談しましょう。
代理受領制度は誰でも使えますか?
代理受領制度は、工事業者等が補助金を申請者に代わって受け取る仕組みです。
ただし、利用には工事業者等の承諾が必要です。
すべての業者が対応しているとは限らないため、見積もり時に確認しましょう。
まとめ
市原市の危険ブロック塀等の安全対策事業は、指定通学路に面する危険なブロック塀等の撤去や、撤去に付随するフェンス新設について、費用の一部を補助する制度です。
ただし、市原市内にある古いブロック塀がすべて対象になるわけではありません。
指定通学路に面していること、市の現地調査で倒壊等の危険があると評価されることなど、一定の要件があります。
補助額は、撤去については、危険ブロック塀等の長さ1mあたり12,000円で算出した額、または実際の撤去費用のいずれか低い額で、上限30万円です。
フェンス新設については、長さ1mあたり10,900円で算出した額、または実際の設置費用のいずれか低い額で、上限15万円です。
補助金は、予算の範囲内で交付されます。
また、工事契約・工事着手の前に、事前相談、現地調査、交付申請、交付決定が必要です。
先に工事を進めてしまうと、補助対象外になる可能性があります。
相続した実家や空き家のブロック塀を撤去したい場合も、まずは市原市へ相談しましょう。
ただし、土地または建物の販売を目的として安全対策を行う場合は、補助対象外とされています。
売却予定の物件で補助制度を使えるかどうかは、必ず事前に確認することが大切です。
危険なブロック塀は、所有者だけでなく、通行人や地域の安全にも関わります。
補助金の利用を検討する場合は、工事前に市原市の最新情報を確認し、余裕を持って手続きを進めましょう。
参考情報
確認日:2026年6月9日
- 市原市「危険ブロック塀等の安全対策事業のご案内」
- 市原市「市原市危険ブロック塀等の安全対策事業補助金交付要綱」
- 市原市「危険ブロック塀等の安全対策事業 補助金申請の手引き」
- 国土交通省「ブロック塀等の安全対策について」
- 国土交通省「ブロック塀等の点検のチェックポイント」
- e-Gov法令検索「民法」
辰巳地所のご紹介
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相続した実家、空き家、古家付き土地、中古戸建を売却する際は、建物本体だけでなく、ブロック塀、外構、境界、前面道路、越境、上下水道・ガス管なども確認することが大切です。
特に、市原市内で通学路に面した古いブロック塀がある場合は、売却前の安全確認や、市の補助制度の対象になるかどうかを早めに確認しておくと安心です。
ただし、土地または建物の販売を目的として行う安全対策は補助対象外とされているため、売却予定の物件では制度利用の可否を市原市へ事前確認する必要があります。
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