不動産売却を成功させるには?査定・媒介契約・売却価格の決め方を実務目線で解説
不動産売却を成功させるために大切な考え方
不動産売却を成功させるために大切なのは、「高く売ること」だけではありません。
もちろん、できるだけ良い条件で売却することは重要です。
しかし、売却では次のような点も同じくらい大切です。
- 根拠のある価格で売り出すこと
- 売却までの期間を想定すること
- 販売活動の内容を確認すること
- 売却にかかる費用を把握すること
- 住宅ローン残債を確認すること
- 相続登記や名義を整理すること
- 境界や建物状態を確認すること
- 売却後のトラブルを防ぐこと
- 最終的に手元にいくら残るかを考えること
不動産売却では、査定額の高さだけに目が行きがちです。
しかし、実際に大切なのは「いくらで売り出すか」だけではなく、「いくらで成約するか」「どのような条件で引き渡せるか」「売却後にトラブルが残らないか」です。
相場より高すぎる価格で売り出すと、最初は期待感があります。
しかし、反響が入らず販売期間が長くなると、値下げを繰り返すことになり、結果的に適正価格より低い価格で成約することもあります。
一方で、相場を無視して安く売り出してしまうと、本来得られたはずの利益を失う可能性があります。
不動産売却では、価格、期間、リスク、費用のバランスを考えることが大切です。
売却査定とは何を見るものなのか
売却査定とは、不動産会社が物件の状態や周辺の取引状況をもとに、「このくらいの価格で売れる可能性がある」と判断する作業です。
査定では、主に次のような点を確認します。
- 所在地
- 駅距離
- 土地面積
- 建物面積
- 築年数
- 間取り
- 建物の状態
- リフォーム履歴
- 接道状況
- 用途地域
- 周辺の成約事例
- 現在の売出物件
- 需要と供給のバランス
- 住宅ローンを利用しやすい物件か
- 災害リスク
- 境界や越境の有無
- 相続登記や権利関係
査定には、大きく分けて「机上査定」と「訪問査定」があります。
机上査定
机上査定は、現地を見ずに、所在地、面積、築年数、周辺事例などの情報をもとに概算価格を出す方法です。
すぐに大まかな価格を知りたい場合に向いています。
ただし、建物の状態、日当たり、眺望、道路付け、室内の劣化、残置物、境界、越境などは十分に反映できません。
そのため、机上査定はあくまで概算と考えましょう。
訪問査定
訪問査定は、不動産会社が現地を確認したうえで査定する方法です。
建物の状態、室内の印象、道路、隣地、境界、周辺環境などを確認できるため、机上査定より具体的な判断がしやすくなります。
実際に売却を進める場合は、訪問査定を受けたうえで売出価格を決めることをおすすめします。
査定額が高い会社を選べばよいとは限らない理由
複数の不動産会社に査定を依頼すると、査定額に差が出ることがあります。
たとえば、同じ物件でも、ある会社は2,800万円、別の会社は3,100万円、さらに別の会社は3,400万円と提示することがあります。
このとき、最も高い査定額を出した会社に依頼したくなるのは自然です。
しかし、査定額が高い会社が、必ずしも良い会社とは限りません。
なぜなら、査定額は「売れることを保証する金額」ではないからです。
査定額は、不動産会社が売却見込みとして提示する価格です。
相場より高い査定額を提示して媒介契約を取り、その後に反響が少ないことを理由に値下げを提案する会社もあります。
高値査定そのものが悪いわけではありません。
問題は、その査定額に根拠があるかどうかです。
査定額を見るときは、次の点を確認しましょう。
- どの成約事例を参考にしているか
- 現在の競合物件を確認しているか
- 売却までの想定期間はどのくらいか
- 価格を高めに出す理由があるか
- 値下げする場合のタイミングを説明しているか
- 物件の弱点も説明しているか
- 販売活動の内容が具体的か
不動産会社を選ぶときは、査定額の高さだけでなく、「査定額の根拠」と「売却戦略」を確認することが大切です。
査定価格・売出価格・成約価格の違い
不動産売却では、「査定価格」「売出価格」「成約価格」を分けて考える必要があります。
査定価格
査定価格は、不動産会社が周辺事例や物件状態をもとに算出する売却見込み額です。
あくまで目安であり、必ずその価格で売れるという保証ではありません。
査定価格を見るときは、金額だけでなく、根拠を確認することが重要です。
売出価格
売出価格は、実際に販売を開始する価格です。
査定価格を参考にしながら、売主様の希望、売却期限、競合物件、販売戦略などを踏まえて決めます。
売出価格は、少し高めに設定して反響を見ながら調整することもあれば、早期売却を重視して相場に近い価格で出すこともあります。
成約価格
成約価格は、実際に売買契約が成立した価格です。
不動産売却で最も重要なのは、この成約価格です。
売出価格が高くても、最終的に値下げして成約することがあります。
逆に、需要が強い物件では、売出価格に近い金額で成約することもあります。
売却を成功させるには、「高く売り出すこと」だけでなく、「適切な価格で成約すること」を意識する必要があります。
査定を受ける前に準備しておきたい資料
査定を依頼する前に、手元の資料を整理しておくと話がスムーズです。
すべて揃っていなくても相談は可能ですが、次のような資料があると査定の精度が上がりやすくなります。
固定資産税納税通知書・課税明細書
土地や建物の評価額、面積、税額などを確認できます。
固定資産税評価額は売却価格そのものではありませんが、物件概要を確認する資料として役立ちます。
登記事項証明書
所有者、土地面積、建物面積、地目、構造、抵当権の有無などを確認できます。
相続した不動産の場合、登記名義が亡くなった方のままになっていないか確認することが大切です。
購入時の資料
売買契約書、重要事項説明書、パンフレット、図面などがあれば、物件の内容を確認しやすくなります。
建築確認済証・検査済証
戸建を売却する場合、建築確認済証や検査済証があると、建物の法的な確認をしやすくなります。
紛失している場合でも売却できないわけではありませんが、あるかどうか確認しておくとよいでしょう。
測量図・境界確認書
土地や戸建の売却では、境界の確認が重要です。
測量図や境界確認書がある場合は、査定時に共有しましょう。
リフォーム履歴
リフォームや修繕を行っている場合は、時期や内容が分かる資料を用意しておくと、買主への説明に役立ちます。
住宅ローン残高が分かる資料
住宅ローンが残っている場合は、残債額を確認しておきましょう。
売却代金でローンを完済できるか、自己資金が必要になるかを判断するために重要です。
不動産会社に確認したいポイント
査定を受けるときは、価格だけでなく、不動産会社の説明内容を確認しましょう。
特に、次の点は重要です。
査定額の根拠を説明できるか
査定額の根拠を説明できる会社は、信頼しやすいです。
「このエリアならこのくらいです」という大まかな説明だけでなく、近隣の成約事例、競合物件、物件の強みと弱みを踏まえて説明しているか確認しましょう。
宅地建物取引業法では、宅地建物取引業者が価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならないとされています。
査定額そのものよりも、その価格に至った理由を確認することが大切です。
物件の弱点も伝えてくれるか
良いことばかりを言う会社よりも、物件の弱点も正直に伝えてくれる会社の方が安心です。
たとえば、道路が狭い、築年数が古い、残置物が多い、境界が不明、修繕が必要、競合物件が多いなど、売却上の課題を事前に把握できれば、対策を考えられます。
販売活動の内容が具体的か
不動産会社に依頼した後、どのように買主を探すのかも重要です。
確認したい内容は次のとおりです。
- 不動産ポータルサイトへ掲載するか
- 写真や紹介文をどのように作るか
- レインズへ登録するか
- 既存顧客へ紹介するか
- 近隣への広告を行うか
- 買取会社や投資家へ紹介するか
- どのような買主層を想定しているか
- 反響が少ない場合の見直し方針はあるか
販売活動の内容が曖昧なまま依頼すると、売却開始後に不安が残ります。
売却後のリスクまで説明してくれるか
不動産売却では、売却価格だけでなく、売却後のトラブル防止も大切です。
契約不適合責任、設備の不具合、境界、残置物、引渡し条件などを丁寧に説明してくれる会社を選びましょう。
媒介契約の種類と選び方
不動産会社に売却を依頼する場合、媒介契約を結びます。
媒介契約には、主に次の3種類があります。
| 種類 | 複数社への依頼 | 自分で買主を見つけること | レインズ登録 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 一般媒介契約 | 可能 | 可能 | 義務なし | 複数社に依頼したい場合 |
| 専任媒介契約 | 不可 | 可能 | 義務あり | 1社に任せつつ、自分で見つけた買主とも契約したい場合 |
| 専属専任媒介契約 | 不可 | 不可 | 義務あり | 1社に全面的に任せたい場合 |
一般媒介契約
一般媒介契約は、複数の不動産会社に売却を依頼できる契約です。
複数社に依頼できるため、広く情報を出せる可能性があります。
一方で、不動産会社にとっては他社で成約する可能性もあるため、販売活動の優先度が下がることもあります。
人気エリアや売りやすい物件であれば、一般媒介が向いている場合もあります。
専任媒介契約
専任媒介契約は、1社だけに売却を依頼する契約です。
売主様が自分で買主を見つけた場合は、直接契約することができます。
不動産会社としては販売活動に力を入れやすく、売主様も窓口を一本化できます。
専任媒介契約では、指定流通機構への登録義務や業務処理状況の報告義務があります。
専属専任媒介契約
専属専任媒介契約は、1社だけに依頼し、売主様が自分で買主を見つけた場合でも、その不動産会社を通して契約する必要がある契約です。
不動産会社の活動報告頻度などは手厚くなりますが、売主様の自由度は低くなります。
専属専任媒介契約でも、指定流通機構への登録義務や業務処理状況の報告義務があります。
どの契約が正解というより、物件の性質、売却期限、売主様の希望、不動産会社との信頼関係によって選ぶことが大切です。
レインズと販売活動の基本
不動産売却では、レインズという仕組みも重要です。
レインズとは、不動産会社が物件情報を共有するための指定流通機構のシステムです。
専任媒介契約や専属専任媒介契約を結んだ場合、不動産会社は一定期間内に物件情報をレインズへ登録する義務があります。
レインズに登録されると、他の不動産会社も物件情報を確認でき、買主を紹介できる可能性が広がります。
ただし、レインズに登録すれば必ず売れるわけではありません。
売却を成功させるには、次のような販売活動も重要です。
- 写真の撮り方
- 物件紹介文
- ポータルサイト掲載
- 価格設定
- 内見対応
- 買主からの質問への回答
- 物件の弱点の説明
- 反響状況の分析
- 必要に応じた価格見直し
売却活動では、掲載して終わりではなく、反響を見ながら改善することが大切です。
仲介売却と買取の違い
不動産売却には、主に「仲介売却」と「買取」があります。
仲介売却
仲介売却は、不動産会社が買主を探し、売主様と買主の売買契約をサポートする方法です。
市場価格に近い金額で売却できる可能性があります。
一方で、買主が見つかるまで時間がかかる場合があります。
仲介売却が向いているのは、次のようなケースです。
- できるだけ市場価格に近い金額で売りたい
- 売却まである程度時間をかけられる
- 物件状態が比較的良い
- 需要があるエリアにある
- 広く買主を探したい
買取
買取は、不動産会社や買取業者が直接物件を購入する方法です。
売却までのスピードが早く、現況のまま相談しやすい場合があります。
一方で、仲介売却より価格が低くなる傾向があります。
買取が向いているのは、次のようなケースです。
- 早く現金化したい
- 荷物が多く残っている
- 建物の傷みが大きい
- 近所に知られずに売りたい
- 売却後の手間を減らしたい
- 仲介では買主が見つかりにくい
どちらがよいかは、物件の状態と売主様の希望によって変わります。
最初から買取だけに絞るのではなく、仲介で売れる可能性と買取価格を比較して判断するとよいでしょう。
売却費用と手取り額の考え方
不動産売却では、売却価格だけでなく、手取り額を考えることが大切です。
たとえば、3,000万円で売れたとしても、住宅ローン残債、仲介手数料、登記費用、印紙代、測量費用、解体費用、残置物撤去費用、譲渡所得税などがかかる場合があります。
売却時に確認したい費用は次のとおりです。
- 仲介手数料
- 売買契約書の印紙代
- 抵当権抹消登記費用
- 司法書士費用
- 測量費用
- 解体費用
- 残置物撤去費用
- ハウスクリーニング費用
- 引越し費用
- 譲渡所得税
- 住民税
- 復興特別所得税
不動産売却では、「高く売れたか」だけでなく、「最終的に手元にいくら残るか」が重要です。
特に、住宅ローンが残っている場合や、相続不動産で測量・解体・残置物撤去が必要な場合は、早めに費用を把握しておきましょう。
税金については、取得費、譲渡費用、所有期間、居住用財産の特例、空き家の譲渡所得の特例などによって判断が変わります。
個別の税務判断が必要な場合は、税理士や税務署に確認することをおすすめします。
契約不適合責任と売却後のトラブル防止
不動産売却では、売却後のトラブルを防ぐことも大切です。
特に、築年数の古い戸建、空き家、古家付き土地では、契約不適合責任に注意が必要です。
契約不適合責任とは
契約不適合責任とは、引き渡された物件が契約内容に適合していない場合に、売主が買主に対して負う責任です。
たとえば、契約書や重要事項説明書、物件状況報告書で説明されていない雨漏り、シロアリ、給排水管の不具合、建物の傾きなどが引渡し後に見つかった場合、買主から修補、代金減額、契約解除、損害賠償などを求められる可能性があります。
知っている不具合は隠さず伝える
売却後のトラブルを防ぐために大切なのは、知っている不具合を隠さないことです。
たとえば、次のような内容は不動産会社へ伝えましょう。
- 過去に雨漏りがあった
- シロアリ被害があった
- 床が沈む場所がある
- 建物に傾きを感じる
- 給排水管に不具合がある
- 境界や越境で隣地と話し合ったことがある
- 近隣トラブルがあった
- 増改築や修繕の履歴がある
良いことだけを伝えるよりも、不安な点を正直に整理することが、安全な売却につながります。
免責特約を検討する場合
個人間の不動産売買では、買主との合意により、契約不適合責任を免責または限定する特約を設けることがあります。
特に、築年数の古い建物や、売主様が物件の状態を十分に把握していない相続空き家では、免責特約を検討することがあります。
ただし、免責特約を設ければ何をしても安心というわけではありません。
売主様が知っている不具合を隠していた場合、後からトラブルになる可能性があります。
物件状態、買主への説明、販売価格、契約条件を丁寧に整理することが大切です。
相続不動産・空き家を売却する場合の注意点
相続した実家や空き家を売却する場合は、通常の自宅売却とは違う注意点があります。
相続登記が必要になる
亡くなった方名義の不動産を売却する場合、最終的に買主へ所有権を移転するには、相続登記が必要です。
相続登記が済んでいない状態でも、売却相談や査定の準備は可能です。
ただし、決済・引渡しまでには、相続人名義へ登記を整える必要があります。
2024年4月1日から相続登記は義務化されています。
相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があり、正当な理由なく申請義務を怠ると、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
相続人全員の意思確認が必要
相続人が複数いる場合、不動産を売却するには、相続人全員の合意が必要になることがあります。
一部の相続人だけが売りたいと思っていても、他の相続人が反対している場合、売却は進みません。
売却活動を始める前に、相続人間で方向性を確認しておきましょう。
空き家は早めの判断が大切
空き家は、人が住まなくなると劣化が進みやすくなります。
雨漏り、湿気、カビ、シロアリ、庭木の繁茂、防犯、近隣からの苦情などが発生することもあります。
また、空家等対策の推進に関する特別措置法の改正により、管理不全空家への対応も強化されています。
「いつか売るつもり」と思っている間にも、固定資産税や管理費用はかかります。
使う予定がない不動産は、早めに売却可能性を確認しておくことをおすすめします。
市原市・千葉市周辺で売却を考えるときのポイント
市原市・千葉市周辺で不動産を売却する場合、地域ごとの特徴を踏まえることが大切です。
市原市の場合
市原市は面積が広く、エリアによって不動産の性格が大きく異なります。
五井・八幡宿・姉ケ崎などの駅周辺、ちはら台・辰巳台・国分寺台などの住宅地、市街化調整区域や農地・山林が残るエリアでは、売却方法や買主層が変わります。
駅周辺のマンションや戸建では、通勤・通学、買い物、学校、病院などの利便性が評価されやすくなります。
一方、郊外の土地や古家付き土地では、接道、上下水道、建築可否、管理状態、境界が重要です。
千葉市の場合
千葉市は、中央区、花見川区、稲毛区、若葉区、緑区、美浜区で不動産の特徴が異なります。
駅近マンション、郊外型戸建、区画整理地、分譲地、古い住宅地、海浜エリアなど、物件ごとの比較対象を正しく選ぶ必要があります。
マンションの場合は、同じマンション内の成約事例が参考になります。
戸建や土地の場合は、道路付け、土地形状、用途地域、周辺環境を確認することが重要です。
不動産売却の流れ
不動産売却は、一般的に次の流れで進みます。
1. 売却の目的を整理する
まず、なぜ売却したいのかを整理します。
- 自宅を売りたい
- 相続した実家を手放したい
- 空き家の管理が難しい
- 住宅ローンを完済したい
- 固定資産税や維持費を減らしたい
- 早めに現金化したい
- 将来の相続トラブルを避けたい
目的によって、売却方法やスケジュールが変わります。
2. 必要資料を確認する
固定資産税納税通知書、登記事項証明書、購入時資料、測量図、建築確認関係書類などを確認します。
資料が揃っていなくても相談は可能ですが、早めに確認しておくと売却準備がスムーズです。
3. 査定を依頼する
不動産会社に査定を依頼します。
査定額だけでなく、根拠、販売戦略、売却期間の見込みを確認しましょう。
4. 売出価格を決める
査定価格を参考に、売出価格を決めます。
高すぎる価格は長期化の原因になり、安すぎる価格は手取り額を減らす原因になります。
5. 媒介契約を結ぶ
不動産会社に依頼する場合、媒介契約を結びます。
一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の違いを理解し、自分の売却方針に合う契約を選びます。
6. 販売活動を始める
ポータルサイト掲載、レインズ登録、既存顧客への紹介、現地案内などを行います。
反響状況を見ながら、必要に応じて価格や見せ方を調整します。
7. 買付申込み・条件交渉
買主から購入申込みが入ったら、価格、引渡し時期、融資条件、残置物、契約不適合責任などを確認します。
価格だけでなく、買主の資金計画や契約条件も重要です。
8. 売買契約
条件がまとまったら売買契約を締結します。
契約書、重要事項説明書、物件状況報告書、設備表などを確認します。
9. 決済・引渡し
売買代金の授受、所有権移転登記、抵当権抹消、鍵の引渡し、固定資産税等の清算を行います。
相続不動産の場合は、決済までに相続登記を完了させておく必要があります。
よくある質問
査定額が一番高い会社に依頼すればよいですか?
査定額の高さだけで決めるのはおすすめしません。
大切なのは、査定額の根拠、販売戦略、売却までの見込み、物件の弱点への対応です。
高い査定額でも、根拠が弱ければ売却が長期化する可能性があります。
査定だけでも相談できますか?
はい、可能です。
すぐに売却するか決まっていない段階でも、相場や売却時の注意点を把握しておくことは有効です。
一括査定サイトは使った方がよいですか?
相場感を知るきっかけにはなります。
ただし、複数社から連絡が来ることや、高値査定に惑わされる可能性もあります。
利用する場合は、査定額の高さだけでなく、根拠や販売戦略を確認しましょう。
一般媒介と専任媒介はどちらがよいですか?
物件や売却方針によって異なります。
複数社に依頼したい場合は一般媒介、窓口を一本化して販売活動を任せたい場合は専任媒介が向いていることがあります。
レインズに登録されれば必ず売れますか?
いいえ、必ず売れるわけではありません。
レインズは不動産会社間で物件情報を共有する仕組みです。
買主を紹介してもらえる可能性は広がりますが、価格設定、物件状態、販売資料、内見対応なども売却結果に影響します。
古い空き家でも売却できますか?
売却できる可能性はあります。
建物として売る、古家付き土地として売る、更地にして売る、買取を検討するなど、複数の方法があります。
相続登記が済んでいない不動産でも査定できますか?
査定や売却相談は可能です。
ただし、最終的に買主へ所有権を移転するには、相続登記が必要です。
近所に知られずに売却できますか?
事情に応じて、インターネット掲載を控える、現地看板を出さない、限定的に買主を探すなどの方法を検討できます。
ただし、広告範囲を狭めると、売却価格や販売期間に影響する可能性があります。
まとめ
不動産売却を成功させるためには、査定額の高さだけで判断しないことが大切です。
査定価格、売出価格、成約価格はそれぞれ意味が違います。
高い査定額を出した会社が、必ず高く売ってくれるとは限りません。
不動産会社を選ぶときは、査定額の根拠、販売活動の内容、物件の弱点への対応、売却後のトラブル防止まで確認しましょう。
また、売却では最終的な手取り額も重要です。
売却価格から、住宅ローン残債、仲介手数料、登記費用、測量費用、解体費用、残置物撤去費用、税金などを差し引いた金額を確認する必要があります。
特に、相続した実家、空き家、古家付き土地、市街化調整区域、農地、山林などは、価格だけでなく、登記、境界、建物状態、法令制限、契約条件を丁寧に整理することが大切です。
不動産売却は、準備の段階で結果が大きく変わります。
売却を検討し始めたら、まずは現在の状況を整理し、根拠のある査定と無理のない売却計画を立てていきましょう。
参考情報
確認日:2026年6月8日
・国土交通省「宅地建物取引業法施行規則の規定による標準媒介契約約款」
・東日本不動産流通機構「媒介契約制度」
・近畿レインズ「媒介契約制度とは」
・国土交通省「不動産情報ライブラリ」
・国土交通省「不動産情報ライブラリ:不動産価格(取引価格・成約価格)情報の制度と用語」
・法務省「相続登記の申請義務化について」
・国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」
・e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」
・e-Gov法令検索「民法」
・e-Gov法令検索「不動産登記法」
・e-Gov法令検索「建築基準法」
・e-Gov法令検索「都市計画法」
辰巳地所のご紹介
辰巳地所では、市原市・千葉市を中心に、千葉県内および一都三県の不動産売買をサポートしています。
不動産売却では、査定額の高さだけでなく、価格の根拠、販売方法、売却費用、契約条件、売却後のトラブル防止まで含めて考えることが大切です。
相続した実家、空き家、古家付き土地、使う予定のない土地、マンションなど、物件の状態やご事情に応じて、売却可能性や進め方を分かりやすく整理いたします。
相続登記が済んでいない不動産、荷物が残っている空き家、解体するか迷っている古家付き土地、市街化調整区域・農地・山林など、売却方法の判断が難しい不動産も、まずは状況を確認することが大切です。
必要に応じて、司法書士、土地家屋調査士、税理士、解体業者、残置物撤去業者などの専門家と連携しながら、売却までの流れをご案内いたします。
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