国民生活センターが注意喚起|被災地支援をうたうSNSのDM・〇〇Pay詐欺に注意
- 国民生活センターが被災地支援をうたうSNSのDMに注意喚起
- 最初は本当に返金された―公表された相談事例
- なぜ途中まで信用してしまうのか
- フォローしているアカウントからのDMでも一度確認を
- SNSからLINEへ誘導されたときに確認したいこと
- 「〇〇Payで返金します」と言われたら詐欺を疑う
- 自治体や公的機関を名乗る義援金の連絡にも注意
- 寄付をするときは支援先を自分で確認する
- 災害時は偽情報や二次元コードを使った投稿にも注意
- 災害後の住宅修理をめぐる悪質商法にも気をつけたい
- すでにコード決済で支払ってしまったら
- 少しでも不安を感じたら188や警察へ相談
- まとめ|被災地を支援するときこそ、支払う前に一度確認を
- 参考情報
- 辰巳地所のご紹介
- ご相談はこちら
国民生活センターが被災地支援をうたうSNSのDMに注意喚起
大きな災害が起きたとき、「少しでも被災地の力になりたい」と考える方は少なくありません。
SNSにも、寄付や義援金、商品の購入を通じた支援など、さまざまな情報が流れてきます。離れた地域に住んでいても、スマートフォンから支援できるようになったことは便利な一方、その善意につけ込む詐欺にも注意が必要です。
国民生活センターは2026年8月17日、令和8年熊本地震に便乗した詐欺的なSNS上のダイレクトメッセージ(DM)から誘導され、〇〇Payなどのコード決済を利用した詐欺に遭ったという相談が寄せられたとして注意を呼びかけました。
災害に便乗した悪質商法は、実際に被害を受けた地域の住民だけを狙うものではありません。
被災地を支援したいと考える人に、SNSやメールを通じて寄付や商品の購入を持ちかけるケースもあります。
だからといって、インターネットを通じた寄付そのものを避ける必要はありません。大切なのは、届いたDMや投稿だけで判断せず、「誰が支援を募っているのか」「支払ったお金がどこへ届くのか」を自分で確かめてから行動することです。
最初は本当に返金された―公表された相談事例
今回、国民生活センターが公表した相談事例には、注意していても信用してしまいかねない巧妙さがあります。
相談者は、SNSで普段からフォローしていた飲食店のアカウントからDMを受け取りました。
内容は、指定されたウェブサイトで商品を購入すると被災地への寄付になり、さらに購入した金額より多い金額がコード決済で返金されるというものです。
DM内のリンクからLINEへ移動し、友だち登録をするとLINEグループへ参加する流れになりました。
最初に指示されたのは、1,000円分の商品購入です。
相談者がコード決済で1,000円を支払うと、実際に1,200円分がコード決済で返金されました。
2回目以降も同じように支払額より多い金額が戻り、LINEグループでは別の参加者から「返金を受けた」というメッセージも入ります。
何度か問題なく返金されたことで信用し、その後10万円をコード決済で支払ったところ、今度は返金されませんでした。
さらに「15万円を決済すれば10万円も返金する」と連絡されたものの、相談者は不審に思い、追加の決済はしなかったという事例です。
最初から数十万円を要求されたのであれば、怪しいと感じやすいかもしれません。
今回の事例が注意を要するのは、最初の少額取引では本当に返金されていることです。
なぜ途中まで信用してしまうのか
詐欺被害という言葉を聞くと、「怪しい連絡ならすぐ分かるのでは」と思うかもしれません。
しかし、今回のような流れでは、途中まで信用してしまっても不思議ではありません。
連絡してきたのは、相談者が以前からフォローしていた飲食店のアカウントでした。さらに最初は1,000円という比較的少額の支払いで、約束どおり1,200円が返金されています。
一度だけではなく、その後も支払額を上回る返金があったうえ、同じLINEグループにいる別の参加者からも「返金された」という趣旨のメッセージが届いています。
ここまで経験すると、「実際に返金されているから大丈夫なのだろう」と感じる人がいてもおかしくありません。
そのため、今回の事例から学びたいのは、被害に遭った人を「なぜ気づかなかったのか」と責めることではありません。
最初の取引がうまくいったことと、その後の取引が安全であることは別だと知っておくことです。
とくに「お金を払えば、それ以上のお金が戻ってくる」という仕組みが提示され、次第に支払額が大きくなってきた場合には、その時点で取引を止めて確認した方がよいでしょう。
フォローしているアカウントからのDMでも一度確認を
今回の相談事例では、「SNSでフォローしている飲食店のアカウント」からDMが届いています。
ただし、国民生活センターの資料では、このアカウントが偽アカウントだったのか、第三者に乗っ取られていたのか、それとも別の事情があったのかまでは明らかにされていません。
したがって、「飲食店のSNSが乗っ取られた事例」と断定することはできません。
一方、国民生活センターは、SNSの偽アカウントについて注意を呼びかけている事業者もあるとして、被災地支援に関するDMで商品購入や寄付を求められた場合には、支払う前に自分で事業者の公式ホームページなどを確認するよう呼びかけています。
ここでポイントになるのは、「DMに書かれているリンクを開いて確認する」のとは少し違うことです。
事業者名を自分で検索したり、以前から利用している公式サイトや公式アプリを開いたりして、
「本当にこのキャンペーンを実施しているのか」
「被災地支援について同じ案内が掲載されているか」
を確認します。
普段からフォローしているアカウントだからという理由だけで、金銭を伴うDMまで本物だと判断しないことが大切です。
SNSからLINEへ誘導されたときに確認したいこと
今回の事例では、SNSのDMから外部のウェブサイトを経由し、その後LINEへ誘導されています。
国民生活センターにも、SNS上のDMやメールなどで連絡を取った後、やり取りをLINEへ切り替える手口が寄せられています。
ただし、LINEへ移動すること自体が詐欺を意味するわけではありません。
企業の問い合わせやサービスでLINEを利用することは一般的になっています。
注意したいのは、
SNSのDM
→ 外部サイト
→ LINE
→ コード決済
というように次々と別の場所へ移動させられ、その先で送金や商品購入を求められるケースです。
やり取りする場所が変わるたびに、「この相手は本当に最初に連絡してきた事業者なのか」「この支払いにはどのような根拠があるのか」を確認してみてください。
LINEヤフーも、LINEを悪用したさまざまな詐欺について注意を呼びかけており、不審なアカウントを通報する方法や、知らない人からのメッセージ・グループ招待を受け取りにくくする設定を案内しています。
「〇〇Payで返金します」と言われたら詐欺を疑う
国民生活センターは今回の注意喚起で、「〇〇Payで返金します」と言われたら詐欺を疑うようにと明確に呼びかけています。
今回の相談では、
「商品を購入する」
「購入した金額より多く返金される」
「さらにお金を払えば、それまで返金されていない分も戻す」
という流れになりました。
このように、支払う側なのに「あとで多く返す」と説明されたり、返金を受けるために追加の支払いを求められたりする場合には、そのまま手続きを続けない方がよいでしょう。
一方で、「コード決済による返金はすべて詐欺」という意味ではありません。
通常の店舗やサービスで正規の返金手続きが行われることもあります。
問題なのは、相手の確認が取れない状態で送金を求められたり、「追加で払えばもっと返金する」といった不自然な取引へ誘導されたりするケースです。
少しでもおかしいと感じたら、その時点で連絡を止めてください。
自治体や公的機関を名乗る義援金の連絡にも注意
災害時には、民間事業者だけでなく自治体や公的機関を装った連絡にも注意が必要です。
国民生活センターは、過去の災害では自治体や公的機関などをかたって寄付や義援金を求めるケースがみられたとしています。
そのうえで、自治体や公的機関が各家庭へ直接電話をかけて寄付や義援金を求めたり、個人情報を聞いたりすることはないとして注意を促しています。
消費者庁も、過去の震災時に「市役所からです」と名乗って義援金を求める電話や、災害復興支援団体を名乗って寄付を求めるメールなどがあったとして注意を呼びかけています。
自治体などを名乗る相手から寄付を求められた場合には、相手から教えられた電話番号へそのまま連絡するのではなく、一度電話を切り、自治体などの公式サイトに掲載されている連絡先を自分で調べて確認すると安心です。
寄付をするときは支援先を自分で確認する
災害が起きたとき、「今できることをしたい」という気持ちから寄付を考えることは自然なことです。
今回の注意喚起も、寄付をしないよう求めているわけではありません。
国民生活センターは、寄付や義援金を送る際には、募っている団体などの活動状況や使途を自分自身で確認し、納得したうえで寄付するよう案内しています。
銀行口座へ振り込む場合には、振込先の名義も確認するよう呼びかけています。
SNSで流れてきた情報をきっかけに支援先を知ること自体は問題ありません。
ただ、支払いまでDMの中だけで完結させるのではなく、団体名を自分で調べ、公式サイトや公表されている支援内容を確認してから寄付するという一手間を入れることで、不審な勧誘に気づきやすくなります。
災害時は偽情報や二次元コードを使った投稿にも注意
災害時のSNSでは、詐欺だけでなく、真偽が確認できない情報が急速に広がることもあります。
警察庁は令和8年熊本地震を受け、インターネット上の偽・誤情報や災害に乗じた詐欺関連投稿について注意を呼びかけています。
例として、過去の災害画像を転用した投稿、存在しない住所から救助を求める投稿、二次元コードを添付して寄付金を求める投稿、支援物資や義援金を募るメール・SMSなどを挙げています。
善意から情報を拡散したつもりでも、内容が誤っていれば救助や復旧活動に影響する可能性があります。
寄付を求める二次元コードやリンクについても、すぐに読み取ったりクリックしたりせず、
「この情報はどこが発信しているのか」
「公式機関でも同じ内容が確認できるか」
を一度確認するようにしましょう。
災害後の住宅修理をめぐる悪質商法にも気をつけたい
今回の国民生活センターの注意喚起はSNSのDMが中心ですが、災害後には住宅修理をめぐるトラブルにも注意が必要です。
国民生活センターには、災害後に「屋根を点検する」と訪問して工事契約を勧められたり、無料点検後に「このままでは雨漏りする」と不安をあおられて高額な契約をしたりした相談も寄せられています。
また、「火災保険を使えば自己負担なく住宅を修理できる」など、保険金を口実にした勧誘についても注意を呼びかけています。
住宅が被災していると、一日でも早く直したい気持ちになるものです。
屋根の破損や雨漏りなど、早急な対応が必要になることもあります。
それでも、その場で高額な契約を迫られた場合には一度立ち止まり、可能であれば複数の業者から見積もりを取る、加入している保険会社へ直接確認するなどしてから判断することをおすすめします。
被災直後だからこそ、急ぐべき修理と、契約内容を確認してから決める部分を分けて考えることが大切です。
すでにコード決済で支払ってしまったら
「もしかすると詐欺かもしれない」と気づいたとき、恥ずかしさや後悔から誰にも相談できず、そのままにしてしまうことがあるかもしれません。
しかし、さらに支払いを求められているのであれば、被害を広げないことを優先してください。
国民生活センターは、〇〇Payなどのコード決済を利用した今回のような被害に遭った場合、すぐにコード決済サービス事業者へ申し出るとともに、警察へ相談するよう案内しています。
相手から、
「あと15万円支払えば、前に払った10万円も返す」
「今回だけ追加すれば全額返金できる」
などと言われても、返金を期待してさらに送金することは避けましょう。
すでに支払ったお金が必ず戻るとは限りませんが、決済サービス事業者や警察へ早く相談することが大切です。
やり取りしたDM、LINEのメッセージ、アカウント名、決済履歴なども削除せずに残しておくと、相談するときに状況を説明しやすくなります。
少しでも不安を感じたら188や警察へ相談
「詐欺なのか確信できない」「まだ支払ってはいないけれど、DMの内容が気になる」という段階でも相談できます。
消費者ホットライン「188(いやや!)」は、最寄りの市町村や都道府県の消費生活センターなどを案内する全国共通の電話番号です。
また、警察相談専用電話「#9110」は、電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。国民生活センターも、不安を感じた場合には消費生活センター等や警察へ相談するよう呼びかけています。
LINEヤフーも、LINEを悪用した詐欺について、#9110や188などへの相談を案内しています。
「まだ被害に遭ったと決まったわけではないから」と遠慮する必要はありません。
相手とのやり取りを続ける前に、第三者へ相談することで冷静に状況を確認しやすくなります。
まとめ|被災地を支援するときこそ、支払う前に一度確認を
災害時には、多くの人が被災地のために何かできないかと考えます。
その気持ちは大切にしたい一方、今回、国民生活センターが公表した事例のように、被災地支援をうたったSNSのDMからコード決済を利用した詐欺に巻き込まれる可能性もあります。
今回の事例では、最初の1,000円の支払いに対して実際に1,200円が返金され、その後も複数回の返金がありました。さらにLINEグループ内の別の参加者からも返金を受けたというメッセージが届き、信用した後に10万円という大きな支払いへ進んでいます。
だからこそ、「最初に返金されたから安心」「普段からフォローしているアカウントだから本物」とは決めつけないことが大切です。
被災地支援をうたうDMで商品購入や送金を求められたときには、DM内の情報だけで判断せず、事業者や支援団体の公式サイトを自分で確認してみてください。
SNSからLINEへ移動するよう求められ、その先で支払いを指示された場合も、一度立ち止まるきっかけになります。
そして、途中で少しでも「おかしい」と感じたら、それ以上やり取りを続けず、追加の支払いをしないことが大切です。
すでに支払ってしまった場合には、コード決済サービス事業者、警察、消費生活センターなどへできるだけ早く相談してください。
災害時の寄付や支援を過度に警戒して遠ざける必要はありません。
善意をきちんと被災地へ届けるためにも、支払う前に支援先を一度確認する。
それが、災害に便乗した詐欺から自分自身を守ることにもつながります。
参考情報
確認日:2026年8月27日
独立行政法人国民生活センター「【速報】被災地支援をうたう不審なSNS上のダイレクトメッセージ(DM)に注意!-〇〇Pay詐欺の手口も-」
URL:https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260817_1.html
独立行政法人国民生活センター「【速報】被災地支援をうたう不審なSNS上のダイレクトメッセージ(DM)に注意!-〇〇Pay詐欺の手口も- 報道発表資料」
URL:https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20260817_1.pdf
独立行政法人国民生活センター「ご用心 災害に便乗した悪質商法」
URL:https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/disaster.html
消費者庁「震災に関する義援金詐欺に御注意ください」
URL:https://www.caa.go.jp/disaster/caution_001
警察庁「サイバー警察局便り R8 Vol.8『令和8年熊本地震に伴うインターネット上の偽・誤情報や災害に乗じた詐欺関連投稿等に注意!』」
URL:https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/pdf/R8_Vol.8cpal.pdf
LINE公式「LINEを悪用した詐欺にご注意下さい!」
URL:https://fraud-alert.landpress.line.me/fraud_alert/
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