クラブツーリズム
Contents
  1. 空き家バンクとは?便利だが「任せきり」は避けたい制度
  2. 空き家バンク担当者の不正事件から学べること
  3. 空き家を安く手放す前に確認したいこと
  4. 空き家バンク利用時のチェックリスト
  5. 直接買取・低額売却を提案されたときの注意点
  6. 相続空き家を売る前に整理したいこと
  7. 空き家バンク・不動産会社・専門家の役割を分けて考える
  8. 市原市・千葉市周辺で空き家を売るときの考え方
  9. よくある質問
  10. まとめ
  11. 参考情報
  12. 辰巳地所のご紹介
  13. お問い合わせ
くらしのマーケット

空き家バンクとは?便利だが「任せきり」は避けたい制度

空き家バンクとは、空き家を売りたい・貸したい所有者と、空き家を利用したい人をつなぐために、自治体などが空き家情報を提供する仕組みです。

国土交通省も、全国版空き家・空き地バンクに関する情報を発信しており、空き家や空き地の流通・利活用を進めるための取り組みとして位置づけられています。

空き家を売りたい人・使いたい人をつなぐ仕組み

空き家バンクは、空き家の所有者が物件情報を登録し、移住希望者や購入希望者、賃貸希望者などに情報を届けるための仕組みです。

自治体が関わるため、地域への移住促進、空き家対策、地域活性化につながる制度として活用されています。

特に、一般の不動産ポータルサイトでは見つけにくい地方の空き家や、古民家、農村部の住宅などが掲載されることもあります。

空き家を所有している方にとっては、買い手・借り手を探す入口の一つになります。

自治体が価格や契約をすべて保証する制度ではない

ただし、空き家バンクは、自治体が価格や契約内容をすべて保証する制度ではありません。

自治体によっては、情報掲載までを行い、実際の売買・賃貸契約は当事者間で行う場合があります。

また、宅建業者が媒介に関与する場合もあれば、自治体によって運用方法が異なる場合もあります。

そのため、空き家バンクを利用する際は、次の点を確認しましょう。

  • 誰が価格を決めるのか
  • 査定は行われるのか
  • 宅建業者が媒介に入るのか
  • 契約書は誰が作成するのか
  • トラブル時の相談先はどこか
  • 物件情報はどこに掲載されるのか
  • 問い合わせ状況は報告されるのか

自治体が関わる制度であっても、不動産取引である以上、所有者自身の確認が必要です。

運用方法は自治体によって異なる

空き家バンクの運用方法は、自治体によって異なります。

全国版空き家・空き地バンクを活用している自治体もあれば、独自の空き家バンクサイトを運営している自治体もあります。

また、物件登録の条件、現地調査の有無、宅建業者との連携、契約実務の進め方も自治体によって違います。

空き家バンクを利用するときは、「空き家バンク」という名前だけで判断せず、その自治体の具体的な運用方法を確認しましょう。

空き家バンク担当者の不正事件から学べること

長野県辰野町では、空き家バンク担当職員による不正事案が公表・報道されました。

この事案は、空き家バンク制度そのものを否定するものではありません。

しかし、空き家を所有する方にとって、担当者任せにせず、自分でも情報を確認することの重要性を考えるきっかけになります。

報道された事件の概要

辰野町の公式発表では、令和6年度の空き家バンク担当職員が、空き家バンクへの登録申請を受けた物件を町のサイトに掲載せず、所有者に対して買い手が見つからないと伝え、売却価格を下げさせたうえで、自ら物件を買い取ったとされています。

さらに、その物件について、仕事上知り合った会社と賃貸契約や将来の売却契約を結んだ事案として説明されています。

信越放送・TBS NEWS DIGの報道でも、職員が物件を登録せず、所有者に150万円での購入を持ちかけ、自ら買い取った後に賃貸・売却契約を結び、最終的に520万円を不正に得る予定だったと報じられています。

辰野町は、この職員を懲戒免職とし、警察への告訴等を行う方針を示しています。

問題は「情報格差」を悪用されたこと

この事案から学べる大きなポイントは、空き家所有者と担当者との間にある情報格差です。

空き家の所有者は、地域の相場、買い手の有無、登録状況、契約の流れを詳しく知らないことがあります。

一方、担当者や不動産関係者は、物件情報や買い手候補、価格感に触れる立場にあります。

所有者が担当者の説明だけを信じ、登録状況や相場を自分で確認しないまま進めてしまうと、不利な条件で売却してしまう可能性があります。

もちろん、多くの自治体職員や空き家バンク関係者は、適正に業務を行っているはずです。

しかし、不動産取引では金額が大きくなるため、制度や担当者を信頼しつつも、所有者自身が確認する姿勢を持つことが大切です。

空き家バンク自体を否定する話ではない

今回のような事件が報じられると、「空き家バンクは危ないのでは」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、空き家バンク自体は、空き家の利活用や移住促進に役立つ制度です。

問題は、制度そのものではなく、登録状況や価格根拠、契約相手を確認しないまま任せきりにしてしまうことです。

空き家バンクを利用する場合でも、複数の情報源を確認し、不動産会社や専門家にも相談しながら進めれば、より安全に売却を検討できます。

空き家を安く手放す前に確認したいこと

空き家は、管理の手間や固定資産税、草木の管理、建物の老朽化、近隣対応などが負担になります。

そのため、「早く手放したい」と感じるのは自然なことです。

ただし、安く売る前には、最低限の確認をしておきましょう。

登録状況を自分でも確認する

空き家バンクに登録を依頼した場合は、実際に登録されたかを自分でも確認しましょう。

確認したいのは、次のような点です。

  • 自治体や空き家バンクサイトに掲載されているか
  • 掲載開始日はいつか
  • 価格や所在地、建物情報に誤りがないか
  • 写真や間取りが適切か
  • 問い合わせ先はどこになっているか
  • 売買か賃貸か、条件が正しく掲載されているか

「登録しておきます」と言われただけで安心せず、掲載ページや登録内容を確認することが大切です。

査定額・売却価格の根拠を聞く

売却価格を決めるときは、なぜその金額なのかを確認しましょう。

空き家は築年数が古く、建物価値が低く評価されることもあります。

ただし、土地として価値がある場合や、リフォーム・再利用できる建物の場合、想定より価格がつくこともあります。

価格を確認するときは、次の点を聞いてみましょう。

  • 近隣の売出事例
  • 近隣の成約事例
  • 土地として見た場合の評価
  • 建物を残して売る場合の評価
  • 解体して更地にする場合の評価
  • 買取価格と仲介売却価格の違い
  • 価格を下げる理由

「買い手がいない」「この価格でないと売れない」と言われた場合でも、その根拠を確認することが重要です。

複数の不動産会社に相談する

空き家を売るときは、できれば複数の不動産会社に相談しましょう。

1社だけの意見では、価格が妥当か判断しにくいことがあります。

特に、低額での買取を提案された場合は、別の不動産会社にも査定を依頼し、仲介で売る場合の見込み価格と比較することをおすすめします。

複数の意見を聞くことで、早く売るべきか、価格を見直すべきか、解体すべきか、古家付き土地として売るべきかが判断しやすくなります。

買取価格と仲介価格を分けて考える

空き家売却では、「買取」と「仲介」を分けて考えることが大切です。

買取は、不動産会社や買取業者が直接買い取る方法です。

早く売れる、契約不適合責任の負担を軽くできる場合がある、残置物や建物状態について柔軟に相談できる場合があるなどのメリットがあります。

一方で、買取価格は、一般的に仲介で市場に出して売る価格より低くなることが多いです。

仲介は、買主を探して売却する方法です。

時間はかかることがありますが、買取より高く売れる可能性があります。

「早く手放したい」のか、「できるだけ価格を重視したい」のかによって、選ぶ方法は変わります。

担当者本人・関係者が買主になる場合は慎重に考える

担当者本人や、その関係者が買主になる場合は、特に慎重に考えましょう。

担当者が買主側にも関係している場合、利益相反の問題が生じる可能性があります。

もちろん、すべてが問題というわけではありません。

ただし、所有者としては、次の点を確認する必要があります。

  • 買主は誰か
  • 担当者との関係はあるか
  • 価格は相場と比べて妥当か
  • 他の買主候補を探したのか
  • 契約書は誰が作成するのか
  • 専門家に確認してもらったか

少しでも不安がある場合は、契約前に別の不動産会社や司法書士、弁護士などへ相談しましょう。

空き家バンク利用時のチェックリスト

空き家バンクを利用するときは、次の点を確認しましょう。

正式に登録されたか

登録申請をしただけでなく、実際に掲載されたかを確認します。

自治体サイトや全国版空き家・空き地バンクの掲載ページなどを見て、自分の物件が表示されているか確認しましょう。

掲載内容に誤りがないか

掲載内容に誤りがあると、買主・借主に正しい情報が伝わりません。

価格、所在地、土地面積、建物面積、築年数、間取り、設備、写真、売買・賃貸の条件などを確認しましょう。

問い合わせ状況を報告してもらえるか

掲載後、問い合わせがあったかどうかを確認しましょう。

問い合わせがない場合でも、どのくらいの期間掲載したのか、閲覧状況や反応はどうか、価格や写真を見直す必要があるかを相談します。

価格変更を急かされていないか

価格変更を提案された場合は、その理由を確認しましょう。

反響が少ない、近隣相場と比べて高い、建物状態に課題があるなど、合理的な理由がある場合もあります。

一方で、根拠なく大幅な値下げを急かされる場合は注意が必要です。

別の不動産会社にも意見を聞いてみましょう。

契約の相手方・契約書を確認したか

売買契約や賃貸借契約を結ぶときは、相手方と契約書を必ず確認します。

誰が買主・借主なのか、契約条件はどうなっているのか、引渡し後の責任はどうなるのかを確認しましょう。

契約書の内容が分からない場合は、専門家に確認してもらうことが大切です。

宅建業者や専門家が関与しているか

空き家バンクの運用方法は自治体によって異なります。

売買や賃貸の契約実務に宅建業者が関与するのか、司法書士や土地家屋調査士への相談が必要かを確認しましょう。

不動産取引では、価格だけでなく、権利関係、境界、建物状態、契約書類の確認も重要です。

直接買取・低額売却を提案されたときの注意点

空き家は、建物が古い、残置物が多い、管理が大変、遠方に住んでいるなどの理由から、早く売りたいと考える方が多い不動産です。

そのため、直接買取や低額売却の提案を受けることがあります。

早く売れるメリットはある

直接買取にはメリットがあります。

たとえば、次のような点です。

  • 売却までの期間が短い
  • 内見対応の負担が少ない
  • 残置物や建物状態について相談しやすい場合がある
  • 契約不適合責任の負担を軽くできる場合がある
  • 近隣に知られにくく売れる場合がある

空き家の管理負担が大きい場合や、遠方に住んでいて現地対応が難しい場合は、買取が合理的な選択になることもあります。

仲介より価格が低くなることが多い

一方で、買取価格は仲介で売る場合より低くなることが多いです。

買取業者は、購入後にリフォーム、解体、再販売、保有コスト、利益を見込むためです。

そのため、買取提案を受けた場合は、仲介で売る場合の見込み価格と比較しましょう。

「早く売れるメリット」と「価格が低くなる可能性」を分けて考えることが大切です。

相場より極端に低い場合は理由を確認する

提示された価格が相場より極端に低いと感じる場合は、理由を確認しましょう。

建物の老朽化、再建築不可、接道問題、残置物、境界未確定、解体費用、雨漏り、シロアリ、市街化調整区域など、価格が低くなる理由がある場合もあります。

しかし、理由が曖昧なまま「この価格でないと売れない」と言われる場合は注意が必要です。

セカンドオピニオンを取る

低額売却や直接買取を決める前に、できれば別の不動産会社にも相談しましょう。

同じ空き家でも、不動産会社によって見方が変わります。

古家付き土地として売る、解体して更地にする、リフォーム前提で売る、投資家向けに売る、隣地所有者に相談するなど、複数の選択肢がある場合もあります。

安く手放す前に、一度セカンドオピニオンを取ることをおすすめします。

相続空き家を売る前に整理したいこと

相続した空き家を売る場合は、価格だけでなく、権利関係や現地状況の整理も必要です。

相続登記

相続した不動産を売却するには、原則として相続登記を行い、名義を相続人へ変更する必要があります。

また、2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されています。

法務省は、相続により不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があると案内しています。

義務化前に相続した不動産も対象となるため、古い実家や空き家を相続したまま名義変更していない場合は注意が必要です。

境界確認

空き家や古家付き土地では、隣地との境界があいまいなことがあります。

境界標がない、ブロック塀が境界上にある、隣地へ越境している、古い測量図しかないといったケースもあります。

売却前に、境界の状況を確認しておくと、買主とのトラブルを防ぎやすくなります。

残置物

相続空き家では、家具、家電、衣類、仏壇、書類、庭木、物置などの残置物が多く残っていることがあります。

残置物を売主が撤去するのか、買主に現況で引き渡すのかによって、売却条件が変わります。

残置物撤去費用も、売却前に見込んでおきましょう。

建物状態・雨漏り・シロアリ

古い空き家では、雨漏り、シロアリ、給排水設備の劣化、外壁・屋根の傷み、床の傾きなどがある場合があります。

建物を残して売るのか、解体して土地として売るのかは、建物状態によって変わります。

建物の状態が悪い場合でも、古家付き土地として売却できる場合があります。

解体するか古家付きで売るか

空き家売却では、解体して更地にするか、古家付きのまま売るかを検討します。

更地にすると見た目がよくなり、買主が建築計画を立てやすくなる場合があります。

一方で、解体費用がかかり、固定資産税の住宅用地特例が外れる可能性もあります。

古家付きのまま売る場合は、解体費用を買主側で見込むため、価格交渉の材料になることがあります。

どちらがよいかは、立地、建物状態、買主層、解体費用、税金を踏まえて判断しましょう。

空き家管理と近隣対応

売却まで時間がかかる場合は、空き家管理も必要です。

草木の繁茂、雨漏り、害虫、郵便物、近隣からの苦情、防犯、台風後の確認などを行う必要があります。

遠方に住んでいる場合は、管理サービスや不動産会社への相談も検討しましょう。

空き家バンク・不動産会社・専門家の役割を分けて考える

空き家売却では、誰が何を担当するのかを整理すると分かりやすくなります。

空き家バンク、不動産会社、司法書士、土地家屋調査士、解体業者など、それぞれ役割が異なります。

空き家バンクは情報発信の入口

空き家バンクは、空き家を利用したい人へ情報を届ける入口です。

自治体の空き家対策や移住促進に役立つ仕組みです。

ただし、価格査定、契約実務、境界確認、登記、残置物処分まで、すべてを空き家バンクが担うとは限りません。

不動産会社は価格査定・販売・契約実務をサポート

不動産会社は、価格査定、販売活動、買主探し、条件交渉、重要事項説明、売買契約などをサポートします。

空き家バンクだけで売却を進めるのが不安な場合や、価格が妥当か確認したい場合は、不動産会社へ相談するとよいでしょう。

特に、古家付き土地、市街化調整区域、再建築不可、私道、境界未確定などの物件では、実務調査が重要です。

司法書士は相続登記・名義変更をサポート

司法書士は、相続登記、所有権移転登記、抵当権抹消登記などをサポートします。

相続した空き家を売却する場合、名義が被相続人のままだと、売買契約や所有権移転に進めないことがあります。

相続関係が複雑な場合は、早めに司法書士へ相談しましょう。

土地家屋調査士は境界や測量をサポート

土地家屋調査士は、境界確認、測量、地積更正登記、建物表題登記、建物滅失登記などをサポートします。

空き家や古家付き土地では、境界が不明確なことがあります。

売却前に境界を整理しておくことで、買主に安心感を与えやすくなります。

解体・残置物業者は売却前整理をサポート

解体業者や残置物撤去業者は、空き家売却前の整理に関わります。

建物を解体して更地にする場合、古家付きのまま売る場合、残置物を撤去する場合で、必要な対応は変わります。

不動産会社と相談しながら、売却方針に合った進め方を決めましょう。

市原市・千葉市周辺で空き家を売るときの考え方

市原市・千葉市周辺で空き家を売る場合、物件ごとに売り方を考えることが大切です。

空き家バンクだけでなく、一般市場、不動産会社の仲介、買取、隣地所有者への相談など、複数の選択肢があります。

空き家バンクだけでなく一般市場も比較する

空き家バンクは有用な制度ですが、一般の不動産市場と比較することも大切です。

立地や状態によっては、通常の仲介で売却できる場合があります。

一方で、築年数が古い、管理状態が悪い、遠方にある、買主層が限られる物件では、空き家バンクや買取の方が向いている場合もあります。

内房・外房エリアでは物件ごとに売り方が変わる

市原市を含む内房エリア、茂原市などの外房エリアでは、駅距離、道路付け、土地の広さ、建物状態、市街化区域か市街化調整区域かによって売り方が変わります。

同じ空き家でも、住宅用地として売るのか、古家付き土地として売るのか、リフォーム前提で売るのか、投資家向けに売るのかで価格や販売期間が変わります。

古家付き土地・市街化調整区域・農地は個別調査が重要

古家付き土地、市街化調整区域、農地、再建築不可、私道、境界未確定の物件は、個別調査が重要です。

価格だけでなく、建築可否、接道、法令制限、農地法、境界、上下水道、残置物、解体費用を確認する必要があります。

こうした物件は、簡単に相場だけで判断しにくいため、不動産会社へ相談しながら整理することをおすすめします。

安く手放す前に一度査定を取る

空き家は、所有者にとって負担になりやすい不動産です。

固定資産税、管理、草刈り、防犯、近隣対応などを考えると、早く手放すことが合理的な場合もあります。

ただし、相場を確認しないまま安く売る必要はありません。

空き家バンク、買取、仲介、隣地売却などを比較し、自分に合った売り方を選びましょう。

よくある質問

空き家バンクは安全ですか?

空き家バンクは、空き家を売りたい・貸したい所有者と、利用したい人をつなぐ有用な制度です。

ただし、自治体が関わる制度であっても、価格や契約内容のすべてが保証されるわけではありません。

登録状況、価格根拠、契約相手、専門家の関与を確認しながら利用しましょう。

空き家バンクに登録すれば必ず売れますか?

空き家バンクに登録しても、必ず売れるとは限りません。

立地、価格、建物状態、残置物、土地条件、買主の需要によって結果は変わります。

反響が少ない場合は、価格、写真、説明文、販売方法を見直す必要があります。

自治体の担当者が価格を決めるのですか?

自治体によって運用は異なります。

自治体が価格を決めるのではなく、所有者が価格を設定し、不動産会社の査定や市場価格を参考にするケースもあります。

価格の決め方、査定の有無、宅建業者の関与は、利用する自治体の空き家バンク制度で確認しましょう。

空き家バンクと不動産会社の査定はどちらを信じればよいですか?

どちらか一方だけで判断するのではなく、役割を分けて考えるとよいです。

空き家バンクは、情報発信やマッチングの入口です。

不動産会社の査定は、市場で売る場合の価格や売却方法を考える材料になります。

複数の情報を比較し、価格の根拠を確認したうえで判断しましょう。

買取を提案されたらどう確認すべきですか?

買取を提案された場合は、次の点を確認しましょう。

  • 買取価格の根拠
  • 仲介で売る場合の見込み価格
  • 解体費や残置物処分費の扱い
  • 契約不適合責任の扱い
  • 買主が誰か
  • 担当者との関係がないか
  • 契約書の内容

相場より極端に低いと感じる場合は、別の不動産会社にも相談しましょう。

相続登記前でも空き家バンクに登録できますか?

自治体によって運用が異なるため、登録できるかどうかは確認が必要です。

ただし、相続した空き家を売却するには、原則として相続登記を行い、名義を相続人へ変更する必要があります。

2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されていますので、相続した空き家を売る場合は、早めに司法書士などへ相談しましょう。

まとめ

空き家バンクは、空き家を売りたい・貸したい所有者と、空き家を利用したい人をつなぐ有用な制度です。

自治体が関わることで、地域の空き家対策や移住促進にも役立ちます。

しかし、空き家バンクを利用する場合でも、所有者がすべてを任せきりにするのは避けたいところです。

長野県辰野町で公表・報道された空き家バンク担当職員による不正事案では、登録申請された物件が正規に掲載されず、所有者に対して買い手が見つからないと伝え、価格を下げさせたうえで、担当職員自身が買い取ったとされています。

この事案から学ぶべきことは、空き家バンクを避けることではありません。

大切なのは、登録状況、価格の根拠、契約相手、買取条件、専門家の関与を、自分でも確認することです。

空き家を安く手放す前には、次の点を確認しましょう。

  1. 空き家バンクに正式登録されたか
  2. 掲載内容に誤りがないか
  3. 査定額・売却価格の根拠はあるか
  4. 複数の不動産会社に相談したか
  5. 買取価格と仲介価格を比較したか
  6. 買主が担当者本人や関係者ではないか
  7. 契約書を専門家に確認してもらったか
  8. 相続登記・境界・残置物・建物状態を整理したか

空き家の管理負担を減らすために、早く売ることや低額で手放すことが合理的な場合もあります。

ただし、情報を確認しないまま急いで決める必要はありません。

空き家バンク、不動産会社、司法書士、土地家屋調査士、解体業者など、それぞれの役割を理解し、必要に応じて専門家に相談しながら進めましょう。

参考情報

確認日:2026年6月9日

  • 辰野町「職員の懲戒処分について」
  • 信越放送・TBS NEWS DIG「辰野町で空き家バンクの担当者が不正」
  • 国土交通省「空き家・空き地バンク総合情報ページ」
  • 国土交通省「不動産情報ライブラリ」
  • 法務省「相続登記の申請義務化について」
  • 政府広報オンライン「不動産の相続登記義務化」
  • e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」
  • e-Gov法令検索「民法」

辰巳地所のご紹介

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相続した実家、空き家、古家付き土地を売却する際は、空き家バンクだけでなく、一般市場での売却、直接買取、隣地所有者への相談、解体して更地にする方法など、複数の選択肢を比較することが大切です。

当社では、空き家や古家付き土地について、価格の目安、仲介で売る場合と買取の場合の違い、境界、残置物、建物状態、前面道路、法令制限、解体の要否などを実務目線で整理しながらご案内しています。

必要に応じて、司法書士、土地家屋調査士、税理士、解体業者、残置物撤去業者などの専門家とも連携しながら、売却前の確認事項を整理いたします。

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    高場智浩
    千葉県市原市出身/在住。法政大学文学部史学科卒。 賃貸仲介を経て、2015年より不動産売買仲介に従事しています。 城南・城西エリア、横浜市、川崎市、熱海市、湯河原町を中心に一都三県で、約400件の購入・売却のお手伝いをさせていただきました。購入・売却・住宅ローンなど、不動産に関するご相談を、わかりやすく丁寧にサポートいたします。
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