2026年9月の千葉県不動産市況|成約件数は全4種別で減少、価格は前年超え
2026年9月の千葉県不動産市場では、中古マンション・中古戸建・新築戸建・土地の4種別すべてで、成約件数が前年同月を下回りました。
一方、平均成約価格は4種別すべてで前年同月を上回っています。中古マンションは3,149万円となり、前月比5.0%上昇。中古戸建も2,770万円で前月比6.0%上昇しました。
これに対して、新築戸建の平均成約価格は3,822万円となり、前月比5.0%下落しています。月末在庫件数は前年同月比13.6%増加しており、ほかの物件種別とは異なる動きが見られました。
住宅の購入を考えている方にとって、平均価格の上昇や下落は気になる情報です。また、売却を検討している方は、取引件数や在庫の変化にも関心があるのではないでしょうか。
今回は、公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が2026年10月13日に公表した「Market Watch 2026年9月度」をもとに、千葉県の不動産市場を詳しく解説します。
2026年9月の千葉県不動産市場|4種別すべてで成約件数が減少
まず、2026年9月の千葉県における主な成約データを確認します。
| 物件種別 | 成約件数 | 件数・前年同月比 | 平均成約価格 | 価格・前年同月比 | 価格・前月比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中古マンション | 447件 | -6.7% | 3,149万円 | +8.7% | +5.0% |
| 中古戸建住宅 | 316件 | -17.1% | 2,770万円 | +5.3% | +6.0% |
| 新築戸建住宅 | 235件 | -6.0% | 3,822万円 | +1.0% | -5.0% |
| 土地(100~200㎡) | 121件 | -28.0% | 2,723万円 | +12.1% | +5.8% |
出典:東日本レインズ「Market Watch 2026年9月度」
8月は中古マンション・中古戸建・新築戸建の3種別で成約件数が前年同月を上回っていましたが、9月はすべて減少に転じました。
特に中古戸建は17.1%減、土地は28.0%減と、比較的大きな減少幅です。
その一方で、平均成約価格は4種別とも前年同月より上昇しました。
前月との比較では、中古マンション・中古戸建・土地の平均成約価格が上昇した一方、新築戸建は下落しています。
なお、成約件数を8月と比較すると、中古マンション・新築戸建・土地では増加しており、前年同月比とは異なる動きです。
また、今回の平均成約価格は、各月に取引された物件の平均値を示しています。同じ住宅の価格が前月から何%変動したかを表すものではありません。
所在地や土地・建物面積、築年数など、成約した物件の構成によっても平均価格は変わります。
こうした点を踏まえながら、物件種別ごとの特徴を見ていきます。
今回のデータは東日本レインズの「Market Watch」
東日本レインズでは、首都圏の中古マンション・中古戸建・新築戸建・土地について、成約状況や新規登録、在庫などの統計データを毎月公表しています。
今回使用するのは、2026年9月1日から30日までの登録・成約報告などを集計した資料です。
Market Watchでは、主に「成約物件」「新規登録物件」「在庫物件」の3つに分けて市場の状況を確認できます。
成約物件は、その月に成約報告があった物件。新規登録物件は、その月に新たに登録された物件です。在庫物件は、月末時点で登録されている物件を指します。
実際に取引された価格を知るには成約データが参考になりますが、現在の販売市場の状況を把握するには、新規登録や在庫の数字も役立ちます。
なお、東日本レインズでは2025年1月以降、成約登録の適正化を目的としたシステム改修を実施しており、成約件数に影響を与えている可能性があると説明しています。
本記事でも、成約件数だけで市場を判断せず、価格や在庫、物件条件の変化を合わせて確認します。
中古マンションは平均成約価格3,149万円、在庫件数は前年同月比8.1%減
2026年9月の千葉県中古マンション市場では、平均成約価格が3,149万円となり、前月の2,998万円から151万円上昇しました。
前年同月比では8.7%増、前月比では5.0%増です。
成約件数は447件で、前年同月比6.7%減。8月の398件からは49件増加しています。
平均成約㎡単価も43.19万円となり、前年同月比7.2%増、前月比3.6%増でした。
直近3か月の平均成約価格を見ると、7月が2,947万円、8月が2,998万円、9月が3,149万円と推移しています。
9月は価格と㎡単価がともに前月を上回りましたが、成約した物件の条件にも変化が見られます。
9月の平均専有面積は72.91㎡で、8月の71.94㎡から拡大。平均築年数は29.76年となり、8月の30.34年よりやや浅くなっています。
取引された物件の広さや築年数が変化していることも、平均価格を考える際の参考になるでしょう。
一方、販売市場の状況を見ると、9月の新規登録件数は1,363件で、前年同月比2.6%減。平均新規登録価格は3,013万円となり、前年同月を9.5%上回りました。
月末在庫は3,998件で、前年同月比8.1%減少しています。
在庫物件の平均価格は2,893万円となり、前年同月比7.9%増でした。
つまり9月は、成約件数・新規登録件数・在庫件数がいずれも前年同月を下回る一方、それぞれの平均価格は前年より高い水準になっています。
中古マンションを購入する際には、こうした県全体の数字を参考にしながら、同じマンション内の成約事例や周辺の売出物件を確認すると、価格の比較がしやすくなります。
特に、リノベーション済みマンションでは、専有面積や築年数が同程度でも、室内設備やリフォーム内容によって販売価格に差が生じます。
管理費・修繕積立金や長期修繕計画など、購入後の負担に関わる情報も併せて確認しておきたいところです。
中古戸建は成約件数17.1%減、平均成約価格は2,770万円
千葉県の中古戸建住宅は、9月の成約件数が316件となり、前年同月比17.1%減少しました。
8月の331件と比べても15件少なくなっています。
一方、平均成約価格は2,770万円で、前年同月比5.3%増、前月比6.0%増となりました。
8月の平均成約価格は2,613万円だったため、9月は157万円上昇したことになります。
成約件数が減少する一方で、平均成約価格は上昇している状況です。
ここで注目したいのが、成約した中古戸建の土地面積です。
9月の平均土地面積は207.27㎡となり、8月の189.89㎡から17.38㎡拡大しました。
これに対して、平均建物面積は107.82㎡で、8月の107.93㎡とほぼ同じ水準です。平均築年数は26.49年となっています。
9月は、前月と比べて平均土地面積が広い中古戸建が取引されていたことが分かります。
中古戸建の価格を比較する際には、築年数や建物面積に目が向きがちですが、土地の広さや形状、道路条件なども価格を考えるうえで欠かせない情報です。
新規登録の状況を見ると、9月は1,452件で前年同月比5.1%増。平均新規登録価格は2,889万円となり、前年同月を5.0%上回りました。
月末在庫は5,341件で、前年同月比1.0%減。平均在庫価格は2,867万円で、前年同月比2.5%増となっています。
新たに登録された物件は前年より増えましたが、月末在庫はわずかに前年を下回る結果でした。
中古戸建では、同じ価格帯でも建物の状態によって購入後の費用が大きく変わります。
例えば、内装や水回り設備が更新されている住宅と、購入後にまとまったリフォームを予定する住宅では、物件価格だけを比較しても総費用は分かりません。
屋根・外壁の修繕履歴、給排水設備、雨漏りの有無、建物の傾きなども確認しておくと、購入後に必要となる費用を考えやすくなります。
土地についても、接道状況や建築に関する法令上の条件まで確認することで、物件の特徴をより具体的に把握できます。
新築戸建は平均成約価格3,822万円、在庫件数は増加
2026年9月の千葉県新築戸建市場では、成約件数が235件となり、前年同月比6.0%減少しました。
ただし、前月の215件からは20件増えています。
平均成約価格は3,822万円で、前年同月比1.0%増。一方、8月の4,024万円と比べると202万円下がり、前月比5.0%減となりました。
直近3か月の平均成約価格は、7月が4,160万円、8月が4,024万円、9月が3,822万円です。
7月から2か月続けて平均成約価格が下落しており、9月は4,000万円を下回りました。
成約した新築戸建の平均土地面積は134.36㎡、平均建物面積は99.96㎡。8月はそれぞれ132.71㎡、99.73㎡だったため、平均面積は土地・建物ともわずかに拡大しています。
ただし、成約価格の変化を考える際には、各月にどの地域や価格帯の物件が取引されたかも影響します。
実際の販売価格を検討する場合には、個別物件の価格変更履歴や近隣の販売状況まで確認すると、より具体的な判断材料が得られます。
月末在庫は2,629件、前年同月比13.6%増
9月の新築戸建市場で、平均成約価格と合わせて注目したいのが在庫の動きです。
新規登録件数は841件で、前年同月比10.6%減少しました。平均新規登録価格は4,351万円となり、前年同月比5.3%増です。
一方、月末在庫は2,629件で、前年同月比13.6%増加しています。
8月末の2,510件と比較しても119件増えました。
在庫物件の平均価格は4,218万円で、前年同月比1.9%増となっています。
新たに登録された物件は前年より少なかったものの、月末時点で販売市場に登録されている物件は前年より多い状況です。
新築戸建の購入を検討している方にとって、販売中の物件を比較する際の参考になる数字といえます。
例えば、市原市や千葉市で気になる新築戸建が見つかった場合、同じ分譲地の別区画や、近隣で販売されている物件を比べてみるとよいでしょう。
建物の広さや間取りが近くても、土地の形状、日当たり、道路の幅員、駐車スペース、駅までの距離などによって販売価格に差が生じます。
また、分譲開始から時間が経過した物件では、販売価格が変更されている場合もあります。
現在の販売価格だけでなく、これまでの価格変更履歴や販売状況、完成時期、引渡し条件などを確認することで、物件を比較する材料が増えます。
9月は新築戸建の平均成約価格が前月から下がり、在庫も前年より増加しました。
こうした市場の変化を把握したうえで、実際に検討している物件の条件を丁寧に比べていきたいところです。
土地は成約件数28.0%減、平均成約価格は前年同月比12.1%上昇
千葉県の土地市場では、9月の成約件数が121件となり、前年同月比28.0%減少しました。
なお、今回のMarket Watchで集計されている土地は、面積100~200㎡の物件です。
平均成約価格は2,723万円で、前年同月比12.1%増、前月比5.8%増となりました。
8月の平均成約価格は2,574万円だったため、9月は149万円上昇しています。
一方、平均成約㎡単価は17.61万円で、前年同月比7.4%増ながら、前月比では1.1%下落しました。
平均成約価格は前月より上がっているのに、㎡単価は下がっている。9月の土地市場では、こうした違いが見られます。
この数字を考える際に参考になるのが、成約土地の平均面積です。
9月の平均成約面積は154.62㎡で、8月の144.46㎡から10.16㎡拡大しました。前月比では7.0%増です。
9月は平均的に広い土地が成約しており、取引総額と面積当たりの単価が異なる動きを示しています。
土地の価格を比較する際には、総額だけでなく、面積と㎡単価の両方を確認することで、より実態に近い比較ができます。
新規登録の状況を見ると、9月は704件で前年同月比1.0%減。平均新規登録価格は2,568万円で、前年同月比15.2%増となりました。
月末在庫は3,869件で、前年同月比5.7%増加しています。
在庫物件の平均価格は1,432万円で、前年同月比1.9%増でした。
成約物件、新規登録物件、在庫物件では平均価格に差がありますが、所在地や面積、土地条件などが異なる物件を集計しています。
実際に土地を購入する場合は、価格や広さだけでなく、建築条件の有無、用途地域、建ぺい率・容積率、前面道路の幅員、上下水道の整備状況なども確認したいところです。
特に注文住宅を予定している方は、土地代金だけでなく、建物本体の工事費、付帯工事費、外構工事費などを含めた予算を考えておく必要があります。
土地によっては造成や地盤改良、給排水設備の引込みなどに追加費用がかかるため、購入前に建築会社とも相談しておくと安心です。
市原市・千葉市で住宅購入を考える際に確認したいこと
今回のMarket Watchでは、千葉県全体の中古マンション平均成約価格が3,149万円、新築戸建は3,822万円となりました。
ただ、市原市や千葉市で住宅を探している方にとって、県全体の平均価格がそのまま希望エリアの相場になるわけではありません。
例えば、中古マンションは同じ千葉県内でも、駅からの距離、築年数、専有面積、建物の管理状況などによって価格帯が異なります。
今回の詳細資料には、千葉市の中古マンション成約データも掲載されています。
9月の千葉市における中古マンション成約件数は121件で、前年同月比0.8%減。平均成約価格は3,011万円となり、前年同月比14.2%増でした。
千葉県全体では成約件数が6.7%減、平均成約価格が8.7%増だったため、千葉市では価格上昇率などに違いが見られます。
また、千葉市の中古戸建は成約件数が50件で、前年同月比4.2%増。平均成約価格は2,745万円で、前年同月比31.6%増となっています。
県全体の中古戸建では成約件数が17.1%減少しており、こちらも異なる動きです。
千葉市の中古戸建は成約50件の集計であるため、平均価格を考える際には取引された物件の条件も確認したいところです。
さらに、市原市と千葉市、千葉市内でも中央区・稲毛区・緑区などでは、土地価格や住宅の供給状況、駅へのアクセスなどに違いがあります。
新築戸建を検討する場合は、まず希望する地域で販売されている物件を比較し、土地面積や建物仕様、道路条件、周辺環境などを確認すると、価格差の理由が見えてきます。
中古マンションなら同じ建物内の成約事例や近隣物件、中古戸建なら土地条件や建物の状態など、物件種別に合った比較が役立ちます。
また、住宅ローンを利用する場合には、物件価格だけでなく、仲介手数料などの購入諸費用、毎月の返済額、購入後の維持費も考慮したいところです。
特に中古マンションでは管理費・修繕積立金、中古戸建では将来の修繕費用なども家計に関わります。
市場全体の数字を参考にしながら、最終的には希望する地域と物件条件に近い事例を確認することが、納得できる住宅購入につながると考えています。
不動産売却では成約価格と現在の売出物件を比較する
不動産の売却を検討している方にとっても、平均成約価格や在庫の変化は参考になります。
9月の千葉県中古マンション市場では、平均成約価格が前年同月比8.7%上昇した一方、在庫件数は8.1%減少しました。
中古戸建では、平均成約価格が前年同月比5.3%上昇し、新規登録件数も5.1%増加しています。
物件種別によって、価格だけでなく販売市場に出ている物件数の動きも異なります。
こうした状況を踏まえ、売却時には過去の成約事例と現在の売出物件の両方を確認したいところです。
例えば、中古マンションの売却であれば、同じマンションや近隣の建物で現在販売されている住戸がないか確認します。
同じ建物でも、階数、方位、専有面積、室内の状態によって価格には差が生じるため、条件が近い物件との比較が参考になります。
中古戸建では、土地面積や道路条件、築年数、建物の状態などを確認したうえで、周辺の成約事例や競合物件と比較します。
土地についても、面積や形状だけでなく、建築条件や道路状況、上下水道などの整備状況が売却価格を考える際の材料になります。
また、過去に実際に取引された成約価格と、現在売主が希望している売出価格は区別して考える必要があります。
例えば、近隣の成約価格が2,500万円であっても、現在の売出物件が2,800万円で販売されていることもあるでしょう。
その差が生じている理由を確認しながら、売出価格を検討していくことになります。
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、地域ごとの不動産取引価格などを確認できます。
市原市・千葉市で不動産の売却を検討する際にも、こうした公的な情報と現在の販売市場の状況を組み合わせることで、価格設定の参考になります。
2026年9月の千葉県不動産市況まとめ
2026年9月の千葉県不動産市場では、中古マンション・中古戸建・新築戸建・土地の4種別すべてで成約件数が前年同月を下回りました。
一方、平均成約価格はいずれも前年同月を上回り、取引件数と価格が異なる動きを見せています。
中古マンションは平均成約価格が3,149万円となり、前月比5.0%上昇。中古戸建も2,770万円で、前月から6.0%上昇しました。
これに対して、新築戸建は平均成約価格が3,822万円となり、前月比5.0%下落しています。月末在庫が前年同月比13.6%増加した点も、9月の特徴です。
土地については、平均成約価格が前月比5.8%上昇した一方、平均成約㎡単価は1.1%下落。成約した土地の平均面積が拡大しており、総額と単価では異なる動きが見られました。
同じ千葉県内でも、物件種別によって価格や在庫の状況は異なります。さらに、千葉市など地域別のデータを見ると、県全体とは違った動きも確認できます。
こうした月例データは、不動産市場の変化を知るうえで有用な情報です。
ただ、実際の住宅購入や売却では、県全体の平均値だけでなく、希望する地域の成約事例や現在の売出物件、土地・建物の条件を合わせて確認する必要があります。
市場の動きを把握しながら、個々の物件の特徴を丁寧に見ていくことが、納得できる不動産取引につながるのではないでしょうか。
参考情報
確認日:2026年10月13日
公益財団法人 東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch 2026年9月度(データ)」URL:https://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/MW_202609data.pdf
公益財団法人 東日本不動産流通機構「Market Watch サマリーレポート 2026年9月度」URL:https://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_202609_summary.pdf
公益財団法人 東日本不動産流通機構「2026年マーケットデータ」
URL:https://www.reins.or.jp/library/2026.html
公益財団法人 東日本不動産流通機構「不動産市場動向(統計)」
URL:https://www.reins.or.jp/library/
国土交通省「不動産情報ライブラリ」
URL:https://www.reinfolib.mlit.go.jp/
千葉県「令和8年地価調査」
URL:https://www.pref.chiba.lg.jp/youchi/toukeidata/chika/r8-tyousa.html
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