四街道市「DPL千葉四街道Ⅱ」が本格稼働|地域住民も利用できるスポーツ施設を併設
千葉県四街道市にある大型物流施設「DPL千葉四街道Ⅱ」が本格稼働しました。
物流施設というと、大型トラックが行き交い、荷物を保管・仕分けするための建物を思い浮かべる方が多いかもしれません。
ところが「DPL千葉四街道Ⅱ」には、施設外周を走る約1.5kmのランニングトラックや、3on3に対応したバスケットコートがあります。さらにカフェテリアも設けられ、これらは施設で働く人だけでなく、地域住民も利用できるスペースとして整備されています。
物流の効率だけではなく、そこで働く人の健康や子育て、地域との関わりまで考えられた施設です。
今回は、四街道市に誕生した「DPL千葉四街道Ⅱ」がどのような施設なのか、地域との接点にも目を向けながらご紹介します。
四街道市の「DPL千葉四街道Ⅱ」が本格稼働
「DPL千葉四街道Ⅱ」は、大和ハウス工業が千葉県四街道市で開発した大型マルチテナント型物流施設です。
「マルチテナント型」とは、一つの物流施設を複数の企業が利用できる形態を指します。
建物は2025年7月31日に竣工しており、大和ハウス工業は2026年9月1日、施設が本格稼働したことを発表しました。
所在地は四街道市たかおの杜18番1号。地上5階建てで、敷地面積は128,724.33㎡、延床面積は305,488.59㎡に及びます。
東京ドーム数個分という表現で大きさを強調するよりも、延床面積が30万㎡を超える大規模な物流施設と考えると、その規模感が伝わりやすいでしょう。
設計・施工は奥村組が担当しています。奥村組の施工実績でも、2025年竣工の物流施設として掲載されています。


画像出典:大和ハウス工業株式会社 公式サイト
地図
約1.5kmのランニングトラックとバスケットコートを併設
「DPL千葉四街道Ⅱ」で特に目を引くのが、物流施設の中にスポーツを楽しめる環境を設けていることです。
施設の外周には、約1.5kmのランニングトラックを整備。さらに屋内共用部には、3on3に対応したバスケットコートがあります。
大和ハウス工業によれば、同社が開発した物流施設としてスポーツ施設を併設するのは今回が初めてです。
仕事の前後や休憩時間に体を動かせる場所があることで、物流施設で働く人の健康づくりやコミュニケーションにもつながることが期待されています。
物流施設は、荷物を効率良く動かす機能を第一に考えてつくられることが一般的です。その中に、あえて「体を動かす場所」を組み込んでいるところに、「DPL千葉四街道Ⅱ」の特徴が表れています。
スポーツ施設やカフェテリアは地域住民も利用可能
もう一つ注目したいのが、施設の一部が地域に開かれていることです。
ランニングトラックとバスケットコートに加え、1階のカフェテリアも地域住民が利用できると大和ハウス工業は発表しています。
カフェテリアを運営するのは銀座スエヒロ。オリジナルレシピや健康に配慮したメニューを提供し、施設で働く人の食事だけでなく、交流の場としての役割も持たせています。
物流施設は通常、そこで働く人や取引先以外にはあまり縁のない場所です。
その点、「DPL千葉四街道Ⅱ」では、スポーツや食事を通して周辺地域との接点をつくっているところが興味深いところでしょう。
ただし、地域住民向けの利用時間や料金、予約の要否などの細かな利用条件については、今回確認した公式発表には詳しい記載がありません。
実際に利用を検討する場合は、最新の案内を確認してから訪れると安心です。
最大14名を受け入れる施設内保育施設も
働く人を支える設備として、施設内には保育施設も設けられています。
運営するのは株式会社ママスクエアで、最大14名の子どもの受け入れが可能です。
親子で一緒に通勤でき、緊急時には保護者がすぐ対応できる環境を整えることで、仕事と子育てを両立しやすくする狙いがあります。
物流施設では、多くの人が日々勤務します。
建物そのものの性能だけでなく、「そこで働く人がどのように過ごすか」まで考えた設備が増えていることも、近年の物流施設を見るうえで興味深い変化です。
奥村組の施設紹介でも、ラウンジ、スポーツエリア、託児所、オールジェンダートイレ、礼拝室などを備えた物流拠点として紹介されています。
1フロア約6万1,500㎡|物流効率を考えた大型施設
「DPL千葉四街道Ⅱ」は、地域とのつながりだけでなく、物流施設としても大規模な設備を備えています。
建物の四隅には、トラックが上層階へ移動するためのランプウェイを計4基設置。上りと下りの動線を分けることで、一方通行のトラック動線を確保しています。
各階には両側から荷物の積み下ろしを行える「両面バース」を採用しました。
1フロアあたりの延床面積は約61,500㎡、賃貸面積は約48,000㎡。大和ハウス工業は、1フロアの規模について国内最大級としています。
物流施設の専門用語は少し分かりにくいのですが、イメージとしては、大型トラックが建物の上層階まで直接移動し、各階で荷物を積み下ろしできる大規模な構造です。
同じ階で複数の作業を進めやすくすることで、物流業務の効率化につなげています。
四街道ICから約5.5km|物流拠点としての立地
大規模な物流施設では、高速道路へのアクセスも大切な条件になります。
「DPL千葉四街道Ⅱ」は、東関東自動車道「四街道IC」から約5.5km、「佐倉IC」から約6km、京葉道路「貝塚IC」から約8kmの場所にあります。
また、東京中心部から約40km圏内に位置しており、大和ハウス工業は千葉県内だけでなく、東京都心や茨城県、成田国際空港などへのアクセスにも適した立地と説明しています。
四街道市そのものも、千葉市と佐倉市に隣接し、市内を東関東自動車道や国道51号が通っています。
四街道市は企業立地の案内の中で、成田国際空港や千葉港、幕張新都心などに近いことを地域の特徴として紹介しています。
普段、四街道市を住宅地として見ている方にとっては、こうした交通条件が大型物流施設の立地にも生かされていることは、少し違った街の一面に感じられるかもしれません。
免震・太陽光・蓄電池を備え「LEED GOLD」「ZEB」を取得
物流施設では、大量の商品や設備を扱うため、災害時にどのように事業を継続するかも大きな課題になります。
「DPL千葉四街道Ⅱ」では免震構造を採用するとともに、太陽光発電システム、2,000kWの蓄電池、非常用発電設備を導入しました。
停電時には、蓄電池と太陽光発電を連携させることで、入居企業の事業継続を支える電力供給体制を整えています。
EV・プラグインハイブリッド車用の充電設備も設けられました。
一方、環境面では、雨水を地下のタンクにため、緑地への散水やトイレの洗浄水として利用します。
高効率の建材や設備、節水型の衛生器具なども採用し、国際的な建築物の環境認証である「LEED GOLD」と「ZEB」の認証を取得しています。
Green Building Japanの認証プロジェクトリストでも、「DPL千葉四街道Ⅱ」のLEEDゴールド認証を確認できます。
物流を止めにくくするための備えと、日常的なエネルギー消費を抑える仕組み。その両方を組み込んでいる点も、この施設の特徴です。
ナイキジャパンの国内最大物流拠点も稼働
「DPL千葉四街道Ⅱ」の一部では、スポーツブランドのナイキジャパンが2026年8月5日から稼働を開始しています。
大和ハウス工業は、ナイキジャパンにとって国内最大の物流拠点になると説明しています。
ここで注意したいのは、「DPL千葉四街道Ⅱ」そのものがナイキ専用の物流施設というわけではないことです。
「DPL千葉四街道Ⅱ」は複数の企業が入居できるマルチテナント型物流施設であり、その一部をナイキジャパンが物流拠点として利用しています。
外周のランニングトラックやバスケットコートと、スポーツブランドの物流拠点が同じ施設にあるという組み合わせも、この施設を印象的なものにしています。
物流施設が地域と接点を持つ時代へ
巨大な物流施設ができたと聞いても、普段の暮らしとはあまり関係がないと感じる方もいるでしょう。
実際、物流施設の中心的な役割は、商品を保管し、必要な場所へ効率良く届けることです。
それでも「DPL千葉四街道Ⅱ」を見てみると、従来の倉庫とは少し異なる姿が見えてきます。
約1.5kmのランニングトラックがあり、バスケットコートがあり、地域住民も利用できるカフェテリアがあります。働く人のためには保育施設も設けられ、建物には免震や再生可能エネルギー、蓄電池なども取り入れられました。
添付資料でも、物流効率と従業員のウェルビーイングを両立する施設として、こうした設備が紹介されています。
「荷物のための建物」だけではなく、「そこで働く人」や「周辺に暮らす人」との関係まで考える。
四街道市で本格稼働した「DPL千葉四街道Ⅱ」は、これからの大型物流施設のあり方を身近に感じられる事例の一つといえそうです。
参考情報
確認日:2026年9月19日
大和ハウス工業「当社初 スポーツ施設を併設した物流施設『DPL千葉四街道Ⅱ』が本格稼働」
URL:https://www.daiwahouse.co.jp/about/release/house/20260901154548.html
大和ハウス工業「DPL千葉四街道Ⅱ」
URL:https://www.daiwahouse.co.jp/business/multitenant/yotsukaido2/index.html
奥村組「DPL千葉四街道Ⅱ」
URL:https://www.okumuragumi.co.jp/works/design/2025-dplyotukaido.html
Green Building Japan「LEED認証プロジェクト リスト」
URL:https://www.gbj.or.jp/leed/about_leed/certified-projetcts/
四街道市「四街道市への企業立地のご案内」
URL:https://www.city.yotsukaido.chiba.jp/smph/shisei/jigyoshamuke/bosyu/kigyoritti2023.html
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