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「うちの親はしっかりしているから大丈夫」

「自分は詐欺の電話には引っかからない」

そう思っていても、電話de詐欺の手口は年々変わっています。

昔ながらのオレオレ詐欺だけでなく、市役所職員を名乗る還付金詐欺、警察官を名乗るニセ警察詐欺、SNSを使った投資・ロマンス詐欺など、手口はかなり広がっています。

市原市でも、電話de詐欺の被害は決して他人事ではありません。

市原警察署管内では、令和8年4月末時点で、電話de詐欺の認知件数が9件、被害額が約2,681万円となっています。さらに、投資・ロマンス詐欺も2件、被害額が約2,232万円とされています。

また、令和7年中の市原市の市町村別認知状況では、特殊詐欺が21件、被害額は167,300,381円でした。

被害額だけを見ると大きな事件のように感じますが、実際には、一本の電話、一本のメッセージから始まります。

この記事では、市原市で暮らす方や、高齢の親を持つご家族に向けて、電話de詐欺の主な手口、家庭でできる対策、住まい選びの際に見ておきたい防犯環境について整理します。

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市原市でも電話de詐欺の被害は身近な問題になっている

電話de詐欺は、都市部だけで起きる犯罪ではありません。

市原市のように、住宅地、商業地、郊外の集落、工業地域、農地が混在する地域でも、被害は発生しています。

千葉県全体では、令和8年3月末時点で、電話de詐欺等の認知件数が391件、被害総額が3,338,596,182円となっています。

この中には、従来型の特殊詐欺だけでなく、SNS型投資詐欺やSNS型ロマンス詐欺も含まれています。

市町村別の資料では、SNS型投資・ロマンス詐欺を除いた形で集計されているため、県全体の数字と市原市の数字を単純に比べることはできません。

それでも、市原市内でも被害が続いていることは確かです。

特に注意したいのは、「自分は大丈夫」「親はまだ元気だから大丈夫」と考えて、具体的な対策を後回しにしてしまうことです。

詐欺の電話は、相手の判断力が落ちている瞬間を狙ってきます。

忙しい時間帯、家族に相談しにくい雰囲気、急がされる言葉、不安をあおる話。

そうした状況が重なると、普段は冷静な人でも判断を誤ることがあります。

だからこそ、被害に遭ってから考えるのではなく、家族で先にルールを決めておくことが大切です。

電話de詐欺とは?千葉県で使われている特殊詐欺の呼び方

「電話de詐欺」は、千葉県で使われている特殊詐欺の広報用名称です。

電話やメッセージなどを使って相手を信じ込ませ、現金、キャッシュカード、電子マネー、口座情報などをだまし取る犯罪を指します。

以前は、オレオレ詐欺や還付金詐欺のように、固定電話にかかってくる手口をイメージする方が多かったと思います。

しかし最近は、それだけではありません。

警察官を名乗ってSNSのビデオ通話に誘導する手口、投資話や恋愛感情を利用する手口、国際電話番号を使った不審な電話なども目立つようになっています。

千葉県警察では、令和8年3月末分から電話de詐欺の類型を従来の10種類から13種類に変更しています。

新たにSNS型投資詐欺とSNS型ロマンス詐欺が追加され、これまでオレオレ詐欺または預貯金詐欺に分類されていた「ニセ警察詐欺」も、個別の類型として分けられました。

つまり、電話de詐欺は「高齢者の固定電話だけの問題」ではなくなっています。

携帯電話、SNS、ビデオ通話、アプリ、電子マネーなど、普段の生活で使っている身近な道具が、詐欺の入口になることがあります。

市原市で注意したい主な手口

電話de詐欺にはさまざまな手口がありますが、日常生活で特に注意したいものを整理すると、次のようになります。

オレオレ詐欺

息子や孫などの親族を装い、「会社のお金をなくした」「事故を起こした」「急にお金が必要になった」などと言って、現金を用意させる手口です。

声が違うと感じても、「風邪をひいた」「携帯電話をなくした」などと言われると、信じてしまうことがあります。

家族の名前や勤務先を知っているように話すこともあるため、電話の内容だけで判断しないことが大切です。

還付金詐欺

市役所や年金事務所、保険関係の職員を名乗り、「医療費の還付金があります」「今日中に手続きが必要です」などと電話をかけ、ATMへ誘導する手口です。

市原市でも、還付金詐欺への注意喚起が行われています。

覚えておきたいのは、ATMで還付金を受け取ることはできない、という点です。

「ATMへ行ってください」と言われたら、その時点で詐欺を疑うべきです。

預貯金詐欺・キャッシュカード詐欺盗

警察官、銀行員、金融機関の職員などを名乗り、「あなたの口座が犯罪に使われています」「キャッシュカードを交換する必要があります」などと言って、キャッシュカードを預かったり、すり替えたりする手口です。

暗証番号を聞かれることもあります。

警察官や市役所職員、銀行員であっても、電話で暗証番号を聞いたり、キャッシュカードを預かったりすることは通常ありません。

「カードを取りに行く」「封筒に入れて保管して」などと言われても、応じないことが大切です。

架空料金請求詐欺

「未払い料金があります」「裁判になります」「本日中に支払わないと大変なことになります」などと不安をあおり、電子マネーや振込で支払わせる手口です。

スマートフォンに届くショートメッセージやメールから始まることもあります。

身に覚えのない請求が来た場合は、記載された電話番号にすぐ連絡しないようにしましょう。

ニセ警察詐欺

最近、特に注意したいのがニセ警察詐欺です。

警察官を名乗る人物から電話があり、「あなたに犯罪の容疑がかかっている」「事情聴取が必要」などと言われ、SNSのビデオ通話に誘導されるケースがあります。

偽物の警察手帳や逮捕状を見せ、信用させたうえで、口座内のお金を確認するなどと言って現金をだまし取る手口です。

番号の先頭に「+」が付く国際電話番号や、知らない番号からの電話には注意が必要です。

また、実在する警察署などの番号に見えるよう表示されるケースもあります。画面に表示された番号だけで安心せず、一度電話を切って、家族や警察署へ確認することが大切です。

SNS型投資詐欺・SNS型ロマンス詐欺

SNS型投資詐欺は、投資で利益が出るように見せかけて、お金を振り込ませる手口です。

SNS型ロマンス詐欺は、恋愛感情や親近感を利用して、投資話や送金の話に誘導する手口です。

これらは、高齢者だけでなく、若い世代や働き盛りの世代も被害に遭う可能性があります。

「自分は固定電話を使わないから関係ない」とは言い切れません。

電話de詐欺の対策は、家族全体で考える必要があります。

「市役所です」「警察です」と言われたら、一度電話を切る

詐欺の電話で怖いのは、相手がもっともらしい肩書きを使ってくることです。

「市役所です」

「警察です」

「銀行です」

「保険の手続きです」

このように言われると、つい話を聞いてしまいます。

しかし、相手が本物かどうかは、その場では分かりません。

特に、次のような言葉が出たら注意が必要です。

  • 今日中に手続きしないといけない
  • ATMに行ってください
  • キャッシュカードを預かります
  • 暗証番号を教えてください
  • 口座が犯罪に使われています
  • 誰にも言わないでください
  • 逮捕される可能性があります
  • 電子マネーを買って番号を教えてください
  • SNSのビデオ通話に移ってください

こうした話が出た場合は、その場で答えを出さないことです。

一度電話を切る。

家族に連絡する。

市役所や警察署の代表番号を自分で調べて確認する。

この流れを決めておくだけでも、被害を防ぎやすくなります。

相手が急がせてくるときほど、こちらは急がない。

これが基本です。

固定電話と携帯電話でできる対策

電話de詐欺の対策では、「犯人と話さない仕組み」を作ることが大切です。

注意力や判断力だけで防ごうとすると、どうしても限界があります。

固定電話でできる対策

固定電話を使っている家庭では、次のような対策を検討しておきたいところです。

  • 常に留守番電話に設定する
  • 知らない番号には出ない
  • ナンバーディスプレイを活用する
  • 迷惑電話対策機能付きの電話機を使う
  • 通話録音機能を活用する
  • 国際電話番号からの着信をブロックする

千葉県警察では、電話de詐欺に利用された電話の多くに、「+」で始まる国際電話番号が使われているとして、固定電話の国際電話着信ブロックについて案内しています。

普段、国際電話を使わない家庭であれば、こうした仕組みを確認しておくとよいでしょう。

携帯電話でできる対策

最近は、携帯電話にかかってくる詐欺電話も増えています。

携帯電話では、次のような対策が考えられます。

  • 知らない番号にはすぐ出ない
  • 「+」から始まる番号に注意する
  • 不審なSMSのリンクを開かない
  • 身に覚えのない請求に返信しない
  • 迷惑電話対策サービスを確認する
  • 必要に応じて詐欺対策アプリを検討する

千葉県警察では、警察庁推奨の詐欺対策アプリについても案内しています。

スマートフォンの操作に不慣れな家族がいる場合は、家族が一緒に設定を確認してあげると安心です。

ただし、アプリやサービスを入れたから絶対に安全、というわけではありません。

大切なのは、知らない相手からの電話やメッセージに、すぐ反応しない習慣を作ることです。

高齢の親がいる家庭で確認しておきたいこと

高齢の親がいる家庭では、「気をつけてね」と伝えるだけでは不十分なことがあります。

言われた直後は覚えていても、実際に電話がかかってきたとき、相手に強い口調で急がされると、冷静に判断できないことがあるからです。

できれば、家族で具体的なルールを決めておきましょう。

たとえば、次のような内容です。

  • 家族を名乗る電話でも、お金の話が出たら一度切る
  • 家族だけが分かる合言葉を決めておく
  • キャッシュカードは誰にも渡さない
  • 暗証番号は誰にも教えない
  • ATMで還付金は受け取れないと共有する
  • 警察や市役所を名乗られても、すぐに信じない
  • 不安な電話があったら、すぐ家族に連絡する
  • 家族に連絡がつかないときは、警察署や相談窓口に相談する

親に対して「だまされないで」と強く言うと、かえって相談しにくくなることがあります。

大切なのは、責めることではありません。

「変な電話があったら、内容が間違っていてもいいから、とりあえず連絡して」

「お金の話が出たら、まずこっちに電話して」

このくらいの言い方の方が、相談のハードルを下げやすくなります。

また、親が一人暮らしの場合や、日中ひとりで過ごす時間が長い場合は、固定電話の設定を一緒に見直しておくとよいでしょう。

留守番電話設定、着信音量、電話機の設置場所、家族の電話番号の登録など、細かいところまで確認しておくと安心です。

市原市・千葉市で住まいを選ぶとき、防犯環境も見ておきたい

電話de詐欺は、電話やSNSを使った犯罪です。

そのため、物件そのものの防犯設備だけで防げるものではありません。

それでも、住まい選びにおいて「防犯環境を見る」という意識は大切です。

市原市・千葉市で住宅購入を検討する場合、価格、間取り、駅距離、築年数、住宅ローンだけでなく、暮らし始めた後の安心感も考えておきたいところです。

たとえば、次のような点は、現地で確認しやすいポイントです。

  • 玄関まわりが道路や近隣から見えやすいか
  • 夜間の道路や帰宅ルートが暗すぎないか
  • インターホンに録画機能があるか
  • 郵便受けや宅配ボックスの位置が使いやすいか
  • 窓や勝手口の防犯性に不安がないか
  • 高齢の親が住む場合、家族が訪問しやすい距離か
  • 近隣との距離感が極端に孤立していないか
  • 自治体や警察の防犯情報を受け取りやすい環境か

また、高齢の親と近居を考える場合は、生活動線も大切です。

家族がすぐ様子を見に行ける距離か。

買い物や通院に無理がないか。

電話やスマートフォンで困ったとき、誰に相談できるか。

こうした点は、詐欺対策だけでなく、日常の安心にもつながります。

住まいの防犯は、防犯カメラや鍵だけの話ではありません。

家族との連絡の取りやすさ、近隣とのつながり、行政や警察からの情報を受け取りやすい環境も含めて考えると、暮らし始めた後の安心感をより具体的に確認できます。

相談先を知っておくだけでも、被害防止につながる

電話de詐欺は、被害に遭う前に相談することが大切です。

「これくらいで相談してよいのかな」と迷う方もいるかもしれません。

しかし、詐欺の電話やメッセージは、少しでも不安に感じた時点で相談してかまいません。

相談先としては、次のような窓口があります。

  • 最寄りの警察署
  • 市原警察署
  • 千葉県警察本部
  • 電話de詐欺相談専用ダイヤル
  • 消費生活センター
  • 市原市など自治体の相談窓口

電話の内容をメモしておくと、相談しやすくなります。

相手が名乗った名前、電話番号、言われた内容、指定された振込先、電子マネーの種類、SNSアカウント名など、分かる範囲で残しておきましょう。

ただし、不審なリンクを開いたり、相手に返信したりする必要はありません。

「変だな」と感じたら、一度止まる。

自分だけで判断しない。

これが被害を防ぐための大事な一歩です。

まとめ|電話de詐欺は「知っている」だけでなく、家族で対策を決めておく

市原市でも、電話de詐欺や投資・ロマンス詐欺の被害は発生しています。

千葉県全体でも、電話de詐欺等の被害は大きく、手口も変化しています。

大切なのは、手口を知るだけで終わらせないことです。

固定電話を留守番電話にする。

知らない番号には出ない。

「+」から始まる国際電話番号に注意する。

市役所や警察を名乗られても、一度電話を切る。

キャッシュカードや暗証番号は渡さない。

ATMで還付金は受け取れないと家族で共有する。

こうした小さなルールを、家族で先に決めておくことが被害防止につながります。

住宅購入や住み替えを考えるときも、物件の価格や間取りだけでなく、防犯環境や家族との距離感、地域情報の受け取りやすさを確認しておくと、暮らし始めた後の安心につながります。

市原市・千葉市で住まいを探す方は、建物や住宅ローンだけでなく、日々の防犯や家族の見守りまで含めて、住まいの条件を整理してみてください。

参考情報

確認日:2026年6月14日

  • 千葉県警察「電話de詐欺の被害状況」
  • 千葉県警察「電話de詐欺」
  • 千葉県警察「特殊詐欺 市町村別認知状況 2026年3月末現在」
  • 千葉県警察「特殊詐欺 市町村別認知状況 2025年12月末現在」
  • 千葉県警察 市原警察署「市原警察署管内の犯罪情報 令和8年4月末現在」
  • 千葉県「STOP!電話de詐欺」
  • 市原市「『電話de詐欺』に注意!」

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