南海トラフ地震で千葉県はどうなる?津波・震度・住宅購入前の確認ポイントを解説
南海トラフ地震とは
南海トラフ地震は、日本で特に警戒されている大規模地震の一つです。
千葉県は震源域から離れていますが、広域災害としての影響を考える必要があります。
駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界で発生する大規模地震
南海トラフ地震は、静岡県の駿河湾から宮崎県の日向灘沖にかけてのプレート境界で発生する地震です。
この地域では、フィリピン海プレートが陸側のプレートの下に沈み込んでおり、長い時間をかけてひずみが蓄積されます。
そのひずみが限界に達すると、大きな地震が発生します。
概ね100〜150年間隔で繰り返し発生してきた地震
南海トラフ沿いでは、過去にも大規模地震が繰り返し発生してきました。
歴史的には、概ね100〜150年間隔で大きな地震が発生してきたとされています。
前回の南海トラフ地震から70年以上が経過しており、今後の発生に備える必要性が高まっています。
今後30年以内にM8〜9クラスが発生する確率は80%程度
地震調査研究推進本部の長期評価では、南海トラフ沿いでマグニチュード8〜9クラスの地震が今後30年以内に発生する確率は、80%程度とされています。
この数字だけを見ると不安になるかもしれません。
ただし、地震の発生時期、震源域、揺れの大きさ、津波の高さを具体的に予測するものではありません。
住宅購入では、「いつ起きるか」を当てるのではなく、「起きた場合にどのようなリスクがあるか」を確認することが大切です。
被害想定は「予測」ではなく備えのための想定
南海トラフ地震の被害想定は、次に発生する地震を予測したものではありません。
実際の地震では、震源域、規模、揺れ方、津波の高さ、到達時間が想定と異なる可能性があります。
被害想定は、防災対策を進めるための前提条件です。
「この通りになる」と考えるのではなく、「備えるための目安」として活用することが大切です。
令和7年公表の新しい被害想定
内閣府は、令和7年3月に南海トラフ巨大地震に関する新しい被害想定を公表しています。
これは全国規模の最大クラスの想定であり、千葉県だけの被害を示すものではありません。
最悪のケースで死者数は約29.8万人
令和7年3月公表の新しい被害想定では、最悪のケースで、津波や揺れ等による死者数は約29.8万人とされています。
これは、全国規模で見た最大クラスの想定です。
千葉県だけでこの人数が想定されているわけではありません。
全壊焼失棟数は約235万棟
同じ被害想定では、全壊焼失棟数は約235万棟とされています。
強い揺れ、津波、火災、液状化などが複合的に被害をもたらす可能性があります。
建物被害を減らすためには、耐震性、地盤、火災対策、津波避難、地域防災の確認が重要です。
資産等の被害は約224.9兆円
資産等の被害は約224.9兆円とされています。
住宅や建物だけでなく、インフラ、産業、物流などにも広く影響が及ぶ可能性があります。
南海トラフ地震は、西日本を中心とした災害ですが、首都圏でも物流停滞、物資不足、燃料供給、交通機関への影響などが考えられます。
全国規模の広域災害として考える
南海トラフ地震は、単一の市町村だけで完結する災害ではありません。
広い範囲で同時に被害が発生するため、救援や復旧に時間がかかる可能性があります。
千葉県内で直接的な被害が比較的小さくても、物流、電力、燃料、通信、医療などの広域的な影響を受けることがあります。
千葉県だけの被害数値と混同しない
全国の被害想定を、千葉県だけの被害として受け止めるのは正確ではありません。
住宅購入時には、全国の最大被害想定を知ったうえで、実際に購入する地域のハザードマップや自治体の防災情報を確認することが大切です。
千葉県ではどのような影響が想定されている?
千葉県は、南海トラフ地震の震源域から離れています。
それでも、揺れ、津波、長周期地震動、ライフラインへの影響などを無視することはできません。
千葉県では最大震度5強が想定
千葉県公式情報では、南海トラフ地震により、県内で最大震度5強の揺れが想定されています。
震度5強では、固定していない家具が倒れる、棚のものが落ちる、ブロック塀や古い建物に被害が出る可能性があります。
特に旧耐震の建物、劣化したブロック塀、家具固定がされていない住宅では注意が必要です。
千葉県では最大11mの津波が想定
千葉県では、南海トラフ地震により最大11mの津波が想定されています。
ただし、県内全域に11mの津波が来るという意味ではありません。
沿岸部の地形、震源域、津波の向き、湾の形状などによって、津波リスクは大きく異なります。
住宅購入時には、自治体の津波ハザードマップや千葉県の津波浸水想定を確認しましょう。
県内全域が同じリスクではない
千葉県内でも、外房、南房総、東京湾岸、河川沿い、内陸部ではリスクが異なります。
外房や南房総では津波リスクの確認が重要です。
東京湾岸や埋立地では、津波だけでなく、液状化、高潮、内水、停電時の生活継続も確認したいところです。
内陸部でも、停電、断水、物流停滞、道路被害、帰宅困難などの影響は考えられます。
沿岸部・湾岸部・内陸部で注意点が異なる
沿岸部では、津波浸水想定、避難場所、避難経路、標高を確認しましょう。
湾岸部では、液状化、高潮、内水、マンションの非常用設備などを確認しましょう。
内陸部では、建物の耐震性、地盤、土砂災害、停電・断水時の備えを確認しましょう。
南海トラフ地震だけに絞るのではなく、複数の災害リスクを重ねて見ることが大切です。
停電・断水・物流停滞など広域影響にも注意
南海トラフ地震では、震源域に近い地域を中心に大きな被害が想定されています。
その影響で、千葉県内でも物流の遅れ、燃料供給の不安、食品や日用品の不足、交通機関の乱れなどが起きる可能性があります。
住宅購入後の暮らしを考えるときは、避難だけでなく、在宅避難や生活継続の備えも重要です。
津波リスクが高いエリアの考え方
千葉県で南海トラフ地震を考える場合、特に沿岸部の津波リスクを確認する必要があります。
ただし、津波リスクは南海トラフ地震だけで決まるものではありません。
外房・南房総・館山・鋸南など沿岸部は特に確認
外房、南房総、館山、鋸南などの沿岸部では、津波リスクの確認が重要です。
海に近い物件や低地の物件では、津波浸水想定区域に入っているかどうかを確認しましょう。
海が見える立地は魅力がありますが、津波や高潮、塩害、風害といったリスクもあわせて考える必要があります。
南海トラフ地震防災対策推進地域とは
南海トラフ地震防災対策推進地域とは、南海トラフ地震が発生した場合に著しい地震災害が生ずるおそれがあり、地震防災対策を推進する必要がある地域です。
千葉県内でも、複数の市町村が推進地域に指定されています。
ただし、推進地域に入っているから購入できないという意味ではありません。
防災対策や避難計画をより意識して確認すべき地域と考えましょう。
津波避難対策特別強化地域とは
南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域は、津波避難対策を特に強化すべき地域です。
千葉県内では、館山市、南房総市、安房郡鋸南町が指定されています。
これらの地域では、津波避難場所、避難経路、標高、夜間や悪天候時の避難を確認することが大切です。
千葉県の特別強化地域は館山市・南房総市・鋸南町
令和7年7月1日現在、千葉県内の南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域は、館山市、南房総市、安房郡鋸南町です。
この3市町は、津波避難対策を特に重視すべき地域として指定されています。
住宅購入や移住を検討する場合は、物件の魅力だけでなく、避難しやすさも確認しましょう。
津波浸水想定と自治体ハザードマップを確認する
住宅購入時には、内閣府の指定地域だけでなく、千葉県の津波浸水想定や各自治体のハザードマップを確認しましょう。
津波浸水想定区域に入っているかどうか。
浸水深はどの程度か。
避難場所まで徒歩で何分かかるか。
夜間や雨の日でも避難できるか。
こうした点まで確認することで、購入後の生活を具体的に考えやすくなります。
津波浸水想定とハザードマップ
千葉県で住宅購入を検討する場合、南海トラフ地震だけを見るのではなく、複数の津波・水害リスクを総合的に確認する必要があります。
千葉県の津波浸水想定
千葉県は、最大クラスの津波が沿岸に到達した場合の浸水域と浸水深を設定し、津波浸水想定図を作成しています。
津波浸水想定は、沿岸部で住宅購入を検討する際に重要な資料です。
海に近い地域や低地では、必ず確認しましょう。
南海トラフだけでなく複数の地震モデルを見る
千葉県の津波浸水想定では、南海トラフだけでなく、房総沖、相模トラフ沿い、過去の大地震など、複数の地震モデルが考慮されています。
千葉県では、南海トラフ地震よりも、相模トラフ沿いや房総沖、日本海溝・千島海溝沿いの地震の方が、地域によっては大きな影響を及ぼす可能性もあります。
住宅購入時には、南海トラフ地震だけに限定せず、自治体が公表しているハザードマップを総合的に確認しましょう。
ハザードマップは複数種類を確認する
ハザードマップには、津波だけでなく、洪水、内水、高潮、土砂災害、液状化などがあります。
一つのマップだけで判断せず、複数の災害を重ねて見ることが大切です。
たとえば、津波リスクが低い場所でも、洪水や内水、液状化リスクがある場合があります。
避難場所・避難経路も見る
ハザードマップを見るときは、浸水区域に入っているかどうかだけでなく、避難場所と避難経路も確認しましょう。
自宅から避難場所までの距離。
徒歩で避難できるか。
高齢者や子ども連れでも移動できるか。
夜間や悪天候でも迷わず避難できるか。
こうした視点で見ると、地図上のリスクが生活に落とし込みやすくなります。
液状化・地盤リスクも確認する
千葉県で住宅購入を考える場合、津波だけでなく液状化リスクも確認したいポイントです。
特に湾岸部、埋立地、河川沿い、低地では注意が必要です。
東京湾岸・埋立地・河川沿いは液状化に注意
東京湾岸や埋立地、河川沿いでは、地震時に液状化が発生する可能性があります。
液状化が起きると、地盤がゆるみ、建物の傾き、道路の沈下、上下水道やガス管の損傷などが起きることがあります。
建物そのものが無事でも、周辺道路やライフラインに被害が出ると、生活に大きな影響が出ます。
南海トラフ地震だけでなく首都直下地震でも重要
液状化リスクは、南海トラフ地震だけでなく、首都直下地震や相模トラフ沿いの地震でも重要です。
千葉県で住宅購入を検討する場合は、南海トラフ地震に限らず、複数の地震リスクを前提に地盤を確認しましょう。
戸建は地盤調査・地盤改良の有無を確認
新築戸建では、建築前に地盤調査が行われます。
地盤が弱い場合には、地盤改良工事が行われることがあります。
購入前には、地盤調査報告書や地盤改良の有無を確認しましょう。
中古戸建では、建築当時の資料が残っていない場合もあります。
その場合でも、地形、造成履歴、周辺の液状化履歴、自治体の液状化マップなどを確認することが大切です。
マンションは建物だけでなく周辺道路・ライフラインも確認
マンションは杭基礎などにより建物本体が支持されている場合があります。
ただし、周辺道路、駐車場、配管、上下水道、電気、ガスなどは液状化の影響を受ける可能性があります。
マンション購入時には、建物本体だけでなく、周辺環境やライフラインの復旧も意識しましょう。
液状化履歴や自治体マップを確認する
液状化リスクを確認する際は、自治体が公表している液状化マップや、過去の液状化履歴を確認しましょう。
液状化リスクがある地域でも、建物構造、基礎、地盤改良、地域の復旧体制によって判断は変わります。
「液状化リスクがあるから絶対に買わない」と単純に考えるのではなく、どの程度のリスクがあり、どう備えられるかを確認することが大切です。
高層マンションでは長周期地震動にも注意
南海トラフ地震のような巨大地震では、長周期地震動にも注意が必要です。
特に高層マンションでは、通常の揺れとは違う備えが必要になる場合があります。
長周期地震動とは
長周期地震動とは、周期の長いゆっくりとした大きな揺れのことです。
遠くで発生した大きな地震でも、長い周期の揺れが高層建物に伝わり、大きく揺れることがあります。
揺れが長時間続く場合もあります。
高層階ほど家具転倒・移動に注意
高層階では、家具や家電が転倒したり、キャスター付きの家具が移動したりすることがあります。
本棚、冷蔵庫、テレビ、電子レンジ、食器棚などは、固定や転倒防止対策をしておくことが大切です。
住宅購入時には、間取りや収納だけでなく、家具を安全に配置できるかも考えましょう。
エレベーター停止時の生活を想定する
地震後は、エレベーターが停止する可能性があります。
高層階に住む場合は、階段で移動できるか、水や食料を部屋まで運べるか、停電時にどのように生活するかを考えておく必要があります。
高齢者や小さな子どもがいる家庭では、特に重要です。
水・トイレ・非常用電源・階段利用を考える
マンションでは、停電により給水ポンプが止まると、水が使いにくくなる場合があります。
トイレ、飲料水、生活用水、スマートフォンの充電、照明、エレベーター停止時の階段利用を想定しましょう。
管理組合の防災備蓄や非常用電源の有無も確認したいポイントです。
管理組合の防災体制も確認する
マンション購入時には、管理組合の防災体制も確認しましょう。
防災マニュアル、備蓄倉庫、避難訓練、非常用発電機、エレベーター復旧ルール、共用部の耐震対策などが確認できる場合があります。
専有部分のきれいさだけでなく、共用部分と管理体制を見ることが大切です。
住宅購入前に確認したい防災チェックポイント
住宅購入前には、災害リスクを複数の視点から確認しましょう。
南海トラフ地震だけでなく、千葉県で想定されるさまざまな災害を重ねて見ることが大切です。
ハザードマップ
自治体のハザードマップで、津波、洪水、高潮、内水、土砂災害などを確認しましょう。
物件の住所を入力できる地図サービスを使うと、より具体的に確認できます。
津波浸水想定
沿岸部では、津波浸水想定を確認しましょう。
浸水区域、浸水深、避難場所、避難経路、標高を確認することが大切です。
液状化リスク
湾岸部、埋立地、河川沿い、低地では、液状化リスクを確認しましょう。
液状化は、建物だけでなく、道路やライフラインにも影響する可能性があります。
土砂災害警戒区域
丘陵地や崖地の近くでは、土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域に該当するか確認しましょう。
擁壁や斜面の状態も重要です。
洪水・内水・高潮リスク
河川近く、低地、湾岸部では、洪水、内水、高潮のリスクも確認しましょう。
大雨や台風による浸水は、地震とは別の災害として考える必要があります。
建物の耐震基準
建物の耐震性は、住宅購入の重要な確認ポイントです。
1981年6月以降の新耐震基準、木造住宅では2000年基準も意識しましょう。
中古住宅の場合は、建築年月だけでなく、建築確認日、増改築履歴、耐震診断・耐震補強の有無も確認したいところです。
避難所・避難経路
自宅から避難所までの距離、道路状況、橋、踏切、坂道、夜間の安全性を確認しましょう。
災害時は、普段使える道が使えない場合もあります。
複数の避難経路を考えておくと安心です。
停電・断水時の生活継続
住宅購入後の暮らしを考えるなら、停電や断水時の生活継続も重要です。
水、食料、簡易トイレ、モバイルバッテリー、照明、カセットコンロ、感震ブレーカーなどを備えておきましょう。
戸建購入で確認したいこと
戸建を購入する場合は、建物の耐震性、地盤、道路、擁壁、ブロック塀などを確認しましょう。
1981年新耐震基準と2000年基準
中古戸建では、建築時期が重要です。
1981年6月以降の新耐震基準かどうかは、大きな確認ポイントになります。
また、木造住宅では2000年に基準が強化されており、2000年基準も意識したいところです。
ただし、建築年月だけで判断せず、建築確認日、検査済証、増改築履歴、耐震診断の有無を確認しましょう。
建築確認済証・検査済証
建築確認済証や検査済証は、建物が法令に基づいて建築されたことを確認する資料です。
中古住宅では書類が残っていない場合もありますが、住宅ローンや売却時にも関係することがあります。
購入前に確認できるか、不動産会社へ相談しましょう。
地盤調査報告書・地盤改良
新築戸建では、地盤調査報告書や地盤改良の有無を確認しましょう。
地盤改良が行われている場合は、どのような工法か、保証の有無も確認したいポイントです。
中古戸建では、地盤調査資料がない場合もあるため、地形や周辺状況を確認しましょう。
ブロック塀・擁壁・道路
地震時には、ブロック塀や古い擁壁が倒壊するリスクがあります。
敷地内や隣地境界に古いブロック塀がある場合は、状態を確認しましょう。
擁壁がある土地では、ひび割れ、排水、傾き、築造時期なども確認が必要です。
道路幅員や接道状況は、避難や緊急車両の通行にも関係します。
感震ブレーカーや家具固定
地震後の火災対策として、感震ブレーカーの設置も検討したいポイントです。
家具固定、家電の転倒防止、ガラス飛散防止フィルムなども、家庭でできる防災対策です。
太陽光・蓄電池・ポータブル電源の考え方
停電時の備えとして、太陽光発電、蓄電池、ポータブル電源を検討する方もいます。
ただし、防災設備があるから安全というわけではありません。
住宅の立地、耐震性、避難経路、家族構成、日常の使いやすさとあわせて考えることが大切です。
マンション購入で確認したいこと
マンション購入では、専有部分だけでなく、建物全体の管理状態や防災体制を確認しましょう。
新耐震・旧耐震の違い
マンションでも、建築時期は重要です。
旧耐震基準のマンションは、耐震診断や耐震補強の有無を確認しましょう。
新耐震基準のマンションでも、管理状態、修繕履歴、長期修繕計画を確認することが大切です。
管理組合の防災対策
マンションでは、管理組合の防災対策が重要です。
防災マニュアル、避難訓練、備蓄倉庫、非常用発電機、非常用給水、エレベーター復旧ルールなどを確認できる場合があります。
長期修繕計画と共用部分の維持管理
建物の耐震性だけでなく、共用部分の維持管理も重要です。
外壁、屋上防水、給排水管、エレベーター、受水槽、電気設備などが適切に維持されているか確認しましょう。
長期修繕計画や大規模修繕履歴は、建物の将来性を見る材料になります。
エレベーター停止時の備え
地震後は、エレベーターが停止する可能性があります。
高層階では、階段で移動する負担が大きくなります。
水や食料を部屋まで運ぶこと、トイレをどうするか、停電時の照明や通信手段をどう確保するかを考えておきましょう。
高層階・低層階それぞれの注意点
高層階は眺望や日当たりが良い一方、エレベーター停止時の負担や長周期地震動の影響を考える必要があります。
低層階は階段移動がしやすい一方、津波や浸水想定区域では浸水リスクを確認する必要があります。
階数ごとのメリットと注意点を整理しましょう。
津波浸水想定区域内のマンションの考え方
津波浸水想定区域内のマンションを検討する場合は、建物構造、階数、避難場所、避難経路を確認しましょう。
上階避難が可能か、周辺の避難ビルや高台まで移動できるか、夜間でも避難できるかを確認することが重要です。
市原市・千葉市で考えたい災害リスク
市原市・千葉市で住宅購入を検討する場合、南海トラフ地震だけに注目するのではなく、複数の災害リスクを確認しましょう。
南海トラフ地震だけでなく複数の災害を見る
千葉県では、南海トラフ地震のほか、首都直下地震、相模トラフ沿いの地震、房総沖の地震、津波、高潮、洪水、内水、液状化、土砂災害など、複数の災害を考える必要があります。
住宅購入時には、一つの災害だけでなく、複数のリスクを重ねて確認しましょう。
市原市では内房沿岸・河川・工業地帯周辺の確認
市原市では、内房沿岸、河川、低地、工業地帯周辺などの災害リスクを確認しましょう。
東京湾に面するエリアでは、津波、高潮、液状化、工業地帯周辺の災害時影響も考えておきたいところです。
内陸部でも、土砂災害、河川氾濫、停電、断水、道路寸断などのリスクがあります。
千葉市では湾岸部・埋立地・液状化・高潮も確認
千葉市では、湾岸部や埋立地の液状化、高潮、内水、洪水リスクを確認しましょう。
マンション購入では、建物の構造だけでなく、周辺道路、ライフライン、エレベーター停止時の生活も考える必要があります。
内陸部でも停電・断水・物流停滞に備える
内陸部では津波リスクが低い場合でも、地震による停電、断水、道路被害、物流停滞は起こり得ます。
水、食料、簡易トイレ、照明、通信手段を備えておくことが大切です。
防災目線の住まい選びは生活環境の確認でもある
防災目線で住まいを見ることは、暮らしやすさの確認にもつながります。
道路が狭すぎないか。
避難場所まで歩けるか。
周辺にスーパー、病院、学校、公園があるか。
停電や断水時に生活を続けやすいか。
こうした点は、防災だけでなく日常生活にも関係します。
不安をあおらず、リスクを知って備える
災害リスクを確認すると、不安になることがあります。
しかし、住宅購入で大切なのは、不安をあおることではなく、リスクを知って備えることです。
災害リスクゼロの土地は少ない
日本では、地震、台風、大雨、津波、土砂災害など、さまざまな災害リスクがあります。
災害リスクが完全にゼロの土地は多くありません。
大切なのは、リスクの種類と程度を知り、備えられるかどうかを考えることです。
避けるリスク・備えるリスク・許容するリスクに分ける
災害リスクは、次のように分けて考えると整理しやすくなります。
避けるべきリスク。
備えれば暮らせるリスク。
家族の事情や予算を踏まえて許容するリスク。
たとえば、津波浸水想定区域に入っている物件でも、標高、避難場所、建物階数、避難時間によって判断は変わります。
一律に「買ってはいけない」と決めるのではなく、具体的に確認することが重要です。
購入価格だけでなく安全性と生活継続性を見る
住宅購入では、価格や広さだけでなく、安全性と生活継続性も見ましょう。
災害時に避難できるか。
在宅避難ができるか。
水やトイレを確保できるか。
家族が連絡を取り合えるか。
こうした視点も、住まい選びに含めると安心です。
火災保険・地震保険も確認する
住宅購入時には、火災保険や地震保険も確認しましょう。
地震による建物被害、津波、液状化、火災などは、保険の補償内容によって扱いが異なります。
保険料だけでなく、補償範囲、免責、地震保険の上限、家財補償も確認することが大切です。
家庭防災の備えを住まい選びに組み込む
住まい選びと家庭防災は、切り離して考えるものではありません。
水、食料、簡易トイレ、モバイルバッテリー、照明、救急用品、家具固定など、購入後の備えも含めて考えましょう。
物件選びの段階で防災を意識しておくと、購入後の備えも進めやすくなります。
よくある質問
南海トラフ地震で千葉県も大きく揺れますか?
千葉県公式情報では、南海トラフ地震により、県内で最大震度5強の揺れが想定されています。
ただし、県内全域が同じ揺れになるわけではありません。
地域ごとの地盤や建物の耐震性によって、影響は異なります。
千葉県で最大11mの津波とはどこの話ですか?
千葉県では、南海トラフ地震により最大11mの津波が想定されています。
ただし、県内すべての沿岸に11mの津波が来るという意味ではありません。
津波リスクは地域によって異なるため、千葉県の津波浸水想定や自治体ハザードマップで確認する必要があります。
市原市や千葉市も津波リスクがありますか?
市原市や千葉市は東京湾に面する地域があり、津波だけでなく、高潮、液状化、内水、洪水なども確認する必要があります。
南海トラフ地震だけでなく、首都直下地震や相模トラフ沿いの地震も含めて、複数の災害リスクを確認しましょう。
南海トラフ地震と首都直下地震はどう違いますか?
南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界で発生する大規模地震です。
首都直下地震は、首都圏の直下やその周辺で発生する地震を想定したものです。
千葉県で住宅購入を考える場合は、どちらか一方だけでなく、両方のリスクを確認することが大切です。
中古戸建を買う前に耐震性は確認できますか?
確認できます。
建築年月、建築確認日、検査済証、耐震診断、耐震補強履歴、増改築履歴などを確認しましょう。
1981年6月以降の新耐震基準や、木造住宅の2000年基準も意識したいポイントです。
マンション購入前に防災面で何を確認すべきですか?
マンション購入前には、耐震基準、築年数、構造、管理組合の防災対策、長期修繕計画、エレベーター停止時の備え、非常用電源、備蓄倉庫、津波浸水想定、液状化リスクなどを確認しましょう。
高層マンションでは、長周期地震動への備えも重要です。
ハザードマップに入っている物件は買わない方がよいですか?
一律に買わない方がよいとはいえません。
ハザードマップに入っている場合でも、浸水深、避難場所、避難経路、建物階数、地盤、家族構成、予算によって判断は変わります。
大切なのは、リスクを知らずに購入することを避けることです。
災害リスクがある物件は住宅ローンや保険に影響しますか?
災害リスクがある地域では、保険料や補償内容、住宅ローン審査、将来の売却時の説明に影響する可能性があります。
具体的な影響は、物件ごと、金融機関ごと、保険会社ごとに異なります。
購入前に確認しましょう。
まとめ
南海トラフ地震は、静岡県の駿河湾から宮崎県の日向灘沖にかけてのプレート境界で発生する大規模地震です。
震源域は千葉県から離れていますが、千葉県でも最大震度5強、最大11mの津波が想定されています。
ただし、県内全域が同じリスクというわけではありません。
沿岸部、東京湾岸、河川沿い、埋立地、内陸部では、注意すべき災害リスクが異なります。
令和7年3月公表の新しい被害想定では、全国規模の最悪のケースとして、死者数約29.8万人、全壊焼失棟数約235万棟、資産等の被害約224.9兆円が示されています。
これは千葉県だけの被害数値ではなく、全国規模の最大クラスの想定です。
住宅購入時には、南海トラフ地震だけでなく、首都直下地震、相模トラフ沿いの地震、津波、液状化、高潮、洪水、内水、土砂災害など、複数の災害リスクを確認することが大切です。
戸建では、耐震基準、地盤調査、地盤改良、擁壁、ブロック塀、道路、避難経路を確認しましょう。
マンションでは、耐震基準、管理組合の防災対策、長期修繕計画、エレベーター停止時の備え、非常用電源、備蓄倉庫を確認しましょう。
災害リスクがゼロの土地は多くありません。
大切なのは、リスクを知らずに購入することを避けることです。
ハザードマップや津波浸水想定を確認し、「避けるリスク」「備えるリスク」「許容するリスク」に分けて、家族に合った住まい選びを進めましょう。
参考資料

※画像出典:地震調査研究推進本部事務局「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版一部改訂)のポイント」



※画像出典:内閣府「防災情報のページ」
参考情報
確認日:2026年6月9日
- 内閣府「南海トラフ地震防災対策」
- 内閣府「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ報告書」
- 内閣府「南海トラフ巨大地震モデル・被害想定手法検討会報告書」
- 内閣府「南海トラフ地震防災対策推進地域指定市町村一覧」
- 気象庁「南海トラフ地震で想定される震度や津波の高さ」
- 千葉県「南海トラフ地震臨時情報」
- 千葉県「津波浸水想定」
- 千葉県「ちば情報マップ」
- 千葉市「地震・風水害ハザードマップ」
- 市原市「防災マップ」
- 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」
- 地震調査研究推進本部「南海トラフの地震活動の長期評価」
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