【保存版】物件状況報告書(告知書)でチェックすべき5つの重要項目
中古戸建や中古マンションの購入を検討する際、外観や内装の綺麗さ以上に重要なのが「目に見えない建物の状態」です。
これらを売主から買主へ書面で伝えるのが「物件状況報告書(告知書)」です。契約後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、プロの視点から必ず確認すべきポイントを解説します。
物件状況報告書(告知書)は建物の「健康診断書」
物件状況報告書とは、売主が知っている範囲で建物の不具合や過去のトラブル、周辺環境などを記載した書類です。中古住宅は新築と違い、経年劣化や過去の修繕履歴が物件ごとに異なります。
そのため、売主が正直に状況を申告し、買主がそれを納得して購入することが、公正な取引の土台となります。この書類は、契約時の重要事項説明とセットで非常に重い意味を持ちます。
物件状況報告書(告知書) 書式例(土地建物用)





中古戸建・中古マンションで特に注視すべき5つの項目
物件状況報告書には多くの項目がありますが、特に将来の修繕費用や住み心地に直結する以下の5点は、細かくチェックしてください。
- 雨漏り・漏水:過去に雨漏りがあったか、現在は止まっているのか。マンションの場合は上階からの漏水経験も重要です。
- シロアリの被害(主に戸建):過去に被害があったか、防蟻処理をいつ行ったかを確認しましょう。
- 建物の傾き・腐朽:柱や基礎に重大な欠陥がないか、売主の体感も含めて記載されます。
- 石綿(アスベスト)の使用:古い物件の場合、調査の有無や使用の可能性について確認が必要です。
- 周辺環境と告知事項:近隣の騒音、異臭、あるいは心理的瑕疵(過去の事件・事故など)が含まれます。
告知書が「契約不適合責任」の境目になる
なぜこれほどまでに細かく確認する必要があるのでしょうか。それは、引き渡し後の責任の所在が変わるからです。
現在の民法では、種類・品質に関して契約内容と適合しない場合に、買主が補修などを請求できる「契約不適合責任」があります。しかし、あらかじめ物件状況報告書に「雨漏りの跡がある」と記載され、それを承諾して契約した場合は、後からその件を理由に責任を問うことは難しくなります。
つまり、告知書は売主にとっては「正直に話して責任を回避する道具」であり、買主にとっては「納得して購入を判断するための基準」なのです。
裁判例から学ぶ:告知の重要性
出典:一般財団法人不動産適正取引推進機構「RETIO判例検索システム」
東京地裁|2022年2月判決
築42年の戸建て住宅の売買において、故意に雨漏りがあること等の告知をしなかった売
主に対し、売主は契約前にその事実等を知っていたことから、買主の不法行為を理由とす
る損害賠償請求が認められた。
東京地裁|2020年2月判決
中古マンションの買主が、業者が雨漏り履歴を故意に隠蔽したとして売買契約の錯誤無効などを主張した事案において、売主業者の説明義務違反を認定し、慰謝料40万円を認容した。
神戸地裁|2016年7月
不動産の売買契約に際し、対象不動産において「事件・事故」等はなかったかとの買主の質問に対し、売主が約7年前に強盗殺人事件があったことを告知しなかったことは不法行為にあたるとした、買主の売主に対する損害賠償請求につき、その一部が認容された。
安心できる取引のために当社ができること
中古戸建や中古マンションの取引では、専門用語が多く、書類の内容を一つひとつ理解するのは大変な作業です。
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