リノベーション済みマンションと中古購入後のリフォームを比較|費用・住宅ローン・入居時期の違い
中古マンションを探していると、室内がきれいに改修されたリノベーション済みマンションと、内装や設備が古いまま販売されている物件の両方が見つかります。
「リノベーション済みのマンションを購入する方がよいのだろうか」
「価格の安い中古マンションを購入して、自分でリフォームした方がお得なのでは?」
このように迷われる方もいらっしゃるでしょう。
リノベーション済みマンションと、中古マンションを購入してからリフォームする方法では、購入に必要な費用だけでなく、住宅ローンの組み方や入居までの期間も異なります。
すでに工事が完了している物件は、完成した室内を確認して購入できることが魅力です。一方、中古マンションを購入して自分でリフォームする場合は、間取りや設備を希望に合わせて選びやすくなります。
ただし、購入価格が安いからといって、リフォーム後の総額まで安くなるとは限りません。
また、中古マンションの購入費用とリフォーム費用をまとめて住宅ローンで借りたい場合には、金融機関の条件や工事代金の支払時期についても確認が必要です。
この記事では、リノベーション済みマンションと中古購入後のリフォームについて、購入総額、住宅ローン、入居時期、工事の自由度を比較し、それぞれに向いている方の特徴を解説します。
リノベーション済みマンションと中古購入後のリフォーム、何が違う?
リノベーション済みマンションとは、一般的に中古マンションの室内を改修し、完成した状態で販売している物件です。
不動産会社が中古マンションを買い取り、キッチンや浴室、床、壁紙などを新しくして再販売する「買取再販物件」も多く見られます。
一方、中古マンションを購入してからリフォームする場合は、購入者が施工会社を選び、工事内容や設備、内装などを決めていきます。
両者の主な違いは、次のとおりです。
| 比較項目 | リノベーション済み | 中古購入後にリフォーム |
|---|---|---|
| 工事費用 | 販売価格に反映されている | 購入代金とは別に必要 |
| 間取り・設備 | 完成済みの内容から選ぶ | 希望に合わせて検討できる |
| 住宅ローン | 完成済み住宅の購入として進めやすい | リフォーム費用の借入方法も確認 |
| 入居時期 | 引渡し後、比較的早く入居しやすい | 工事完了後の入居が基本 |
| 工事の手間 | 自分で工事を手配する必要が少ない | 施工会社選びや打ち合わせが必要 |
| 仲介手数料 | 対象物件では無料になる場合がある | 売主や仲介条件によって異なる |
リノベーション済みマンションは、購入前に実際の室内を見て判断できる点が大きな特徴です。
中古マンションを購入して自分でリフォームする方法では、完成するまで室内の仕上がりを確認できませんが、その分、希望する住まいをつくる自由度があります。
どちらが適しているかは、購入予算に加え、入居を希望する時期や工事へのこだわりによって変わります。
購入総額はどちらが安い?物件価格とリフォーム費用を比較
中古マンションを比較する際、最初に目に入るのは物件価格でしょう。
しかし、リノベーション済みマンションと未改修の中古マンションでは、販売価格に含まれる内容が異なります。
そのため、価格だけを比べるのではなく、購入後に必要になる費用まで含めて考えることをおすすめします。
リノベーション済みマンションは工事費用込みの販売価格
不動産会社が中古マンションを買い取り、リノベーションして販売する場合、その販売価格は、物件の取得費用やリノベーション工事費用、販売経費などを踏まえて設定されています。
購入者は、基本的に完成した状態のマンションを、提示された販売価格で購入することになります。
例えば、キッチンや浴室、床、壁紙などの交換が完了していれば、購入後に同じ工事を改めて発注する必要はありません。
また、実際の室内を確認してから購入を判断できるため、入居後の生活も具体的にイメージしやすいでしょう。
ただし、リノベーション済みという名称でも、工事範囲は物件によって異なります。
すべての設備や配管が交換されているとは限らないため、販売資料などで実際の工事内容を確認しておくと安心です。
リノベーション済みマンションの特徴については、関連記事「リノベーションマンションのメリット・デメリット」でも解説しています。
中古購入後のリフォームは工事費用と追加費用も考える
中古マンションを購入して自分でリフォームする場合は、物件の購入代金に加えて工事費用が必要になります。
例えば、価格を抑えた中古マンションを購入できても、キッチンや浴室の交換、床や壁の改修、間取り変更などを行えば、その分だけ総額が増えます。
また、工事内容によっては、解体後に設備や下地の補修が必要になる場合もあります。
リフォーム工事では、着工前に現地を確認し、希望する工事内容を踏まえて見積もりを作成してもらうことが基本です。
ただし、中古住宅では工事を始めてから確認できる部分もあるため、追加工事が発生する可能性についても、あらかじめ施工会社と相談しておくとよいでしょう。
さらに、工事中も現在の住まいに住み続ける場合は、住宅の購入後に家賃と新居の維持費などを並行して負担する期間が生じることがあります。
比較する際は、次のように購入総額を考えると分かりやすくなります。
| 購入方法 | 比較する費用 |
|---|---|
| リノベーション済み | 物件価格+購入諸費用 |
| 中古購入後にリフォーム | 物件価格+購入諸費用+リフォーム工事費用+その他の工事関連費用 |
中古購入後のリフォームでは、工事中の住居費や追加工事費用も予算に含めて検討します。
なお、どちらの方法でも、管理費・修繕積立金などマンションの維持費は別途必要です。
購入価格ではなく、希望する状態で生活を始めるまでの総額を比較することが、費用面での判断につながります。
中古マンションの購入費用とリフォーム費用は住宅ローンでまとめて借りられる?
中古マンションを購入してリフォームしたい方にとって、住宅ローンは特に気になる点でしょう。
中古マンションの購入費用とリフォーム工事費用は、金融機関や住宅ローン商品によって、まとめて借りられる場合があります。
ただし、工事費用も借りられることと、必要な時期に資金を受け取れることは、分けて考える必要があります。
購入費用とリフォーム費用を一体で借りられる商品がある
住宅ローンの中には、中古住宅の購入代金だけでなく、リフォーム工事費用も借入対象とする商品があります。
このような商品を利用できれば、物件購入とリフォームを一体の資金計画として検討できます。
例えば、住宅金融支援機構の【フラット35】リノベには、次の2つのタイプがあります。
- リフォーム一体タイプ:中古住宅を購入し、購入者が一定の要件を満たすリフォーム工事を行う場合
- 買取再販タイプ:住宅事業者が一定の要件を満たすリフォームを行った中古住宅を購入する場合
いずれも、所定の住宅性能やリフォーム内容などの要件を満たす必要があります。
一般的な内装工事を行えば、必ず【フラット35】リノベを利用できるという仕組みではありません。
また、民間金融機関にも、購入費用とリフォーム費用をまとめて借りられる商品があります。
対象となる工事、借入限度額、必要書類、融資実行の方法などは商品によって異なるため、購入前に条件を確認しておきたいところです。
物件の決済とリフォーム代金の支払時期に注意
中古マンションを購入してからリフォームする場合、物件の売買代金とリフォーム工事代金では、支払う時期が異なることがあります。
例えば、売主への残代金は物件の引渡し時に支払いますが、リフォーム工事代金については、着工時や工事の進捗に応じて支払う契約もあります。
ここで確認しておきたいのが、住宅ローンの融資実行時期です。
住宅金融支援機構の【フラット35】リノベ(リフォーム一体タイプ)では、原則としてリフォーム工事が完了し、所定の適合証明検査を経た後に融資が実行されます。
そのため、中古マンションの取得時に必要な資金については、つなぎ融資などを利用する場合があります。
一方、民間金融機関の商品には、物件取得時に融資を実行し、リフォーム資金の支払いについて別途対応できるものもあります。
こうした違いがあるため、購入代金と工事費用をまとめて借りられるかだけでなく、いつ融資が実行され、いつ支払いが必要になるかを確認することをおすすめします。
また、住宅ローンを利用する場合は、買付(購入申込書)を提出する前に、事前審査の承認を得ておくことを基本としたいところです。
売主によっては、事前審査の承認がない買付を受け付けない場合があります。
中古購入後のリフォームを予定している方は、工事費用の概算や借入希望額を早めに確認し、購入申込みに向けて資金計画を進めるとスムーズです。
住宅ローンやリフォーム費用を含む資金計画については、辰巳地所の「住宅ローン無料相談」でもご相談いただけます。
入居までの期間と購入手続きの違い
リノベーション済みマンションと中古購入後のリフォームでは、購入後に必要な手続きも異なります。
リノベーション済みマンションは、すでに工事が完了しているため、売買契約、住宅ローンの手続き、残代金決済、引渡しを経て、比較的早く入居しやすい方法です。
もちろん、引渡し日程や入居前の準備は必要ですが、購入者自身が大規模なリフォーム工事を手配する必要はありません。
一方、中古マンションを購入してからリフォームする場合は、物件購入に加えて施工会社の選定や工事内容の打ち合わせが必要になります。
希望する間取りや設備が決まったら、見積もりや工事内容を確認し、マンションの管理規約に沿って必要な手続きを進めます。
その後、工事を実施し、完成状態を確認してから入居する流れです。
リフォームの規模が大きいほど、施工内容の検討や工事に必要な時間も増える傾向があります。
また、工事中に追加の補修が必要になった場合などは、完成時期が変更される可能性もあります。
例えば、転勤や子どもの進学、現在の賃貸住宅の更新など、入居時期に希望がある場合は、購入から入居までの予定を確認しておくと安心です。
完成済みの住まいを早めに購入したい方にはリノベーション済みマンション、自分好みの住まいを時間をかけてつくりたい方には中古購入後のリフォームが選択肢になります。
中古マンションを自分でリフォームする場合の自由度と制約
中古マンションを購入して自分でリフォームする方法の魅力は、室内の仕様を希望に合わせて検討できることです。
ただし、マンションは戸建住宅と異なり、専有部分であっても自由に工事できる範囲には制約があります。
間取りや設備を自分の希望に合わせやすい
中古マンションを購入してからリフォームする場合、床材や壁紙、キッチン、浴室、収納などを、希望に合わせて検討できます。
例えば、独立したキッチンを対面式に変更したり、隣接する居室をつなげて広いリビングにしたりと、生活スタイルに合わせた工事が考えられます。
また、設備のメーカーや仕様を自分で選べることも魅力でしょう。
リノベーション済みマンションでは、すでに設置されている設備や完成した間取りから選ぶことになりますが、自分で工事を手配する場合は、予算に応じて仕様を検討できます。
ただし、希望する工事をすべて実現できるかどうかは、建物の構造や設備の状況によって異なります。
管理規約や建物の構造によって工事が制限される
中古マンションのリフォームでは、マンションの管理規約や使用細則を確認する必要があります。
例えば、床材の遮音性能に条件が設けられているマンションでは、希望するフローリングを自由に使用できない場合があります。
また、キッチンや浴室の移動についても、給排水管の経路や床下の構造によって制約が生じることがあります。
構造上撤去できない壁がある場合には、希望する間取り変更を実現できないことも考えられます。
国土交通省のマンション標準管理規約では、共用部分や他の住戸に影響するおそれがある専有部分の工事について、事前の申請や承認を求める考え方が示されています。
実際の手続きはマンションごとの管理規約や使用細則によって異なるため、購入前に確認しておきましょう。
特に、間取りの大幅な変更や水回り設備の移動を希望している場合は、購入する前に施工会社などへ相談し、実現可能性を確認することをおすすめします。
購入してから希望するリフォームができないと分かる事態を避けるためにも、物件選びと工事計画はあわせて進めたいところです。
なお、リノベーション済みマンションを購入する場合も、建物全体の管理状態や修繕積立金は別に確認する必要があります。
詳しくは「中古マンション購入前に確認したい修繕積立金」をご覧ください。
リノベーション済みマンションは仲介手数料無料になる場合がある
購入総額を比較する際には、不動産会社へ支払う仲介手数料にも目を向けたいところです。
リノベーション済みマンションには、不動産会社が中古住宅を買い取り、リノベーションして再販売する買取再販物件があります。
このような物件では、売主である不動産会社から、買主を紹介した仲介会社へ仲介手数料が支払われる場合があります。
株式会社辰巳地所では、**売主様から当社へ仲介手数料が支払われる対象物件について、買主様の仲介手数料を無料(0円)**としています。
そのため、リノベーション済みマンションでは、仲介手数料の負担を抑えて購入できる物件があります。
一方、個人が売主の中古マンションを購入してリフォームする場合は、売主から当社へ仲介手数料が支払われないケースもあります。
ただし、買取再販物件なら必ず無料になるわけではなく、売主側の販売条件や当社での取扱可否によって異なります。
また、仲介手数料無料であっても、登記費用や住宅ローン関連費用などの購入諸費用は別途必要です。
リノベーション済みマンションと中古購入後のリフォームを比較する際には、こうした仲介手数料の違いも購入総額に含めて検討するとよいでしょう。
リノベーション済みと中古購入後のリフォーム、どちらが向いている?
ここまで比較してきたように、リノベーション済みマンションと中古購入後のリフォームには、それぞれ異なる魅力があります。
どちらを選ぶか迷った場合は、費用面だけでなく、入居を希望する時期や間取りへのこだわりも踏まえて考えてみましょう。
完成した住まいを見て選びたい方
購入後の工事の手間を減らしたい方や、比較的早く入居したい方には、リノベーション済みマンションが向いています。
完成した室内を見てから購入できるため、設備や収納、生活動線などを具体的に確認できます。
また、リノベーション工事の費用が販売価格に反映されているため、物件購入と工事を別々に進める場合と比べ、資金計画を考えやすい面があります。
仲介手数料無料の対象物件であれば、購入諸費用をさらに抑えられる可能性もあります。
間取りや設備にこだわりたい方
室内の間取りや設備、内装の仕様を自分で決めたい方には、中古マンションを購入してからリフォームする方法が選択肢になります。
中古マンションの中から立地や広さ、価格などを重視して物件を探し、購入後に希望する住まいへ改修することができます。
一方、工事内容の検討や施工会社との打ち合わせが必要になるほか、購入費用と工事費用の資金計画も考えなければなりません。
マンションの構造や管理規約による制限もあるため、購入前から工事内容を検討しておくことをおすすめします。
どちらが適しているかは、希望する住まいの条件と、購入に使える予算、時間のバランスによって変わります。
中古マンションの購入・住宅ローンは辰巳地所へご相談ください
株式会社辰巳地所では、リノベーション済みマンションを中心に、中古マンションの購入をサポートしています。
売主様から当社へ仲介手数料が支払われる対象物件については、買主様の仲介手数料を無料としています。
SUUMO・アットホーム・HOME’Sなどで気になるリノベーションマンションが見つかった際は、物件URLをメールまたは公式LINEでお送りください。
現在の販売状況や当社での取扱可否、仲介手数料無料の対象となるかを確認いたします。
また、中古マンションを購入してからリフォームする場合の住宅ローン相談にも対応しています。
住宅の購入費用とリフォーム費用をまとめて借りたい方については、当社が取り扱う複数の金融機関の中から、利用を検討できる商品や借入条件をご案内します。
物件の決済時期と工事代金の支払時期が異なる場合もあるため、資金計画については購入前からご相談いただくことをおすすめします。
当社では、住宅ローンアドバイザー・FPの視点から、購入価格、リフォーム費用、諸費用、毎月の返済額などを踏まえ、無理のない資金計画をサポートしています。
なお、当社は不動産売買仲介と住宅ローン相談を中心に対応しており、リフォーム工事の請負や施工管理については、別途施工会社との契約・調整が必要です。
当社では、しつこい営業や購入を急かすようなご案内は行っていません。
物件探しはお客様ご自身が主体となり、気になる物件が見つかった際にご相談いただくスタイルを基本としています。
まずは「仲介手数料無料になるか調べる」から、気になる物件のURLをお送りください。
住宅ローンやリフォーム費用を含む資金計画についても、無料でご相談いただけます。
※物件価格2,000万円以下は応相談。
まとめ|購入総額・住宅ローン・入居時期を比較して選ぼう
リノベーション済みマンションと、中古マンションを購入してからリフォームする方法には、それぞれ異なる特徴があります。
リノベーション済みマンションは、完成した室内を確認して購入でき、入居までの手間や期間を抑えやすい方法です。
一方、中古購入後のリフォームは、間取りや設備を自分の希望に合わせて検討できることが魅力ですが、工事費用や資金調達、工事期間についても考える必要があります。
費用面では、物件価格だけではなく、購入諸費用や仲介手数料、リフォーム工事費用などを含めた総額で比較することをおすすめします。
また、リフォーム費用を住宅ローンに含めて借りたい場合には、物件決済と工事代金の支払時期についても、金融機関へ確認しておきたいところです。
どちらの方法で購入する場合も、マンションの管理状態や修繕積立金などは共通して確認する必要があります。
購入総額、住宅ローン、入居までの期間、工事の自由度を比較し、ご自身の予算や暮らし方に合った方法を選ぶことが、納得できる中古マンション購入につながります。
参考情報
確認日:2026年11月3日
住宅金融支援機構|【フラット35】リノベ
https://www.flat35.com/loan/lineup/reno/
住宅金融支援機構|【フラット35】リノベ(中古住宅購入+リフォーム)融資手続
https://www.flat35.com/loan/lineup/reno/procedure01.html
住宅金融支援機構|【フラット35】リノベ(リフォーム済み住宅の購入)融資手続
https://www.flat35.com/loan/lineup/reno/procedure02.html
国土交通省|マンション標準管理規約
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansionkiyaku.html
国土交通省 マンション管理・再生ポータルサイト|居室(専有部分)内の模様替え工事をしたいと考えています。必ず管理組合に届出が必要なのでしょうか。
https://www.mansion-info.mlit.go.jp/qa/mansion-management/qa_management_rules/9/
国土交通省|リフォーム見積相談制度
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/consumer/reform.html
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